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AI人材に必要なもの [7] マイクロソフト 廣野氏 - 「進化を追い、何ができるのか見極めよ」

AI人材に必要なもの [7] マイクロソフト 廣野氏 - 「進化を追い、何ができるのか見極めよ」

[2018/05/23 07:00]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

「異常検知」「言語音声」- 活用シーンを絞った勉強会

同ラボが発足したのは2017年の5月。Preferred Networksとマイクロソフトの2社により生まれた。

活動期間は10カ月とまだ短いが、すでに3000人を超えるメンバーが集まっており、「知る」「学ぶ」「使う」という3つのテーマで活動を続けてきた。

「ラボでは事例や利活用方法を学ぶ勉強会を毎月開催しており、オンライン配信も行っています。また、エンジニアやビジネスパーソン向けの教育講座も全国展開しており、実績のあるディープラーニング企業と連携して共同プロジェクトも推進しています」

勉強会には特定のテーマに絞ったユニークなものも多い。例えば2月に行われた「異常検知ナイト」。製造業で異常検知は大きな課題であり、工場などでの機械が故障すると生産ラインを止めることになり、大きな損害が出る。

従来の機械学習でもさまざまな取り組みが行われてきたが、深層学習を活用することでできる新しい可能性を模索した。

また、4月には「言語音声ナイト」を開催。言語や音楽を活用したディープラーニングについて学習・意見交換するイベントである。

こうしたイベントではディープラーニング業界の著名人が登壇してライトニングトークなども行っているという。

ユーザー企業もAI開発会社と話ができる素養を!

ディープラーニング・ラボなどの活動で、着実にAI人材が育ちつつあるが、とはいえ人材育成に関する課題はまだまだ尽きないのが現状だ。こうした課題に、廣野氏は正面から立ち向かっている。

「日本における高度なディープラーニング人材は300人ほどというのが現状です。この数を増やしていくことももちろん大事ですが、実際のビジネスで活用できる人材を増やし、裾野を広げていくことも必要だとマイクロソフトでは考えています」

人材の裾野を拡大すべく、ディープラーニング・ラボの活動として、まずディープラーニングに触っていただく機会を作るため3時間のハンズオンを全国5都市で実施している。3月も1週間で5都市を回り、合計330名が受講したという。

有償の講座としては、実務に必要な幅広いスキルセットを短時間で身につける「ディープラーニング・ハンズオンセミナー」を5都市展開している。

セミナーのコースは「ハンズオンセミナー」と「アドバンストコース」の2つがあり、前者では数学の基本から環境構築、実際の実装まで、実践的なスキルが一通り身につけられるプログラムで、経済産業省のReスキル講座の認定も受けている。

廣野氏いわく、「セミナー後に会社に帰り、そのまますぐディープラーニングプロジェクトが進められるレベル」まで成長できるという。

アドバンストコースではさらに高度な内容を扱う。物体検出モデルの構築やデータ収集、タグ付けからモデルのAPI化、Raspberry Piへのモデル配布など、より実践的な内容が学べるコースとなっている。

そのほか、6月21日には、東京都千代田区のKITTE「JP Tower Hall」にて、ディープラーニング・ラボ設立1周年を記念した有償イベント「DLLAB DAY 2018」を開催予定。深層学習の最新技術や事例を紹介する講演、ハンズオンセッションを多数用意している。

こうしたセミナーは、エンジニアはもちろんのこと、ビジネスパーソンでも受講してほしいと廣野氏は言う。

「新しいテクノロジーを触ったこともない状態では、AIビジネスを行うにもディープラーニング開発企業と会話ができないし、重要な判断をすることもできません。発注側のリテラシー向上のためにも、ぜひ受講していただきたいですね。また、ディープラーニング・ハンズオンセミナーは経済産業省のReスキル講座認定を受けており、厚生労働省の専門実践教育訓練給付制度を活用することにより最大7割補助が受けられます」

DLLAB DAY 2018 深層学習を使いこなす日


ディープラーニング・ラボが設立1周年を迎えることを記念して、6月21日に「DLLAB DAY 2018 深層学習を使いこなす日」を東京・丸の内KITTE「JP Tower Hall」にて開催する。

カーネギーメロン大学の金出武雄氏、Preferred Networksの西川徹社長、Microsoft Researchによる基調講演、6業種の事例含む15セッション、ハッカソンなど、深層学習の実用化に必要な研究・事例・テクノロジーを紹介。詳細、申し込みはDLLAB DAY 2018のWebサイトから

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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