佇むだけのPepperはもう終わり! 有名企業の実証実験が成功したわけ

[2017/11/29 08:30]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

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キャンペーンにPepperを導入し4日間で100名を集める

続いてビームス 事業企画本部 CRM推進部課長の山崎 勇一氏が登壇し、PepperとSalesforce連携の成果について語った。

ビームス 事業企画本部 CRM推進部課長 山崎 勇一氏

ビームスは1976年、東京・原宿に第一号店をオープンしたセレクトショップ。現在、国内外に約160店舗を展開している。

そんなビームスのアプリ「WeBEAMS」の普及・利用を促進するため、Pepper Marketingの導入に至ったという。

行ったのは、期間限定のキャンペーン。WeBEAMSアプリで会員証をPepperに見せると、Salesforceと連携し顧客情報を取得。顧客にぴったりのおすすめアイテムをメールでレコメンドするというものだ。

ビームスが展開した施策の概要

このキャンペーンは4日間実施され、約100名の顧客を集めた。

キャンペーンを通して山崎氏が得た気づきは、「Pepperのおかげでエンターテインメント性が生まれ、お客様にモチベーションが生まれる」こと。例えば、単なるメール配信では良いときで50%の開封率なのに対し、今回の施策ではその場で送られてくることもあり、開封率は100%だった。

また、「店頭スタッフのモチベーションも高く、前向きな意見も多かった」とのことで、「Pepperは現場の販売員の気持ちをつかんでいた」と評価した。

現在、ビームスではECとリアル店舗の両方を利用する顧客が増える傾向にあるという。山崎氏は「店頭での購買体験をビームスらしい価値観で進化させたい」と述べ、今後の展開にも期待を寄せた。

顔認証システムの可能性と課題

続いてシステナのロボット・AI事業部 事業部長 岩﨑 康高氏が登壇した。

システナ ロボット・AI事業部 事業部長 岩﨑 康高氏

顧客の顔を認識し情報を引き出すPepperにとって、顔認証は生命線ともいえる機能だ。これを開発しているのがシステナである。

「Pepperは人っぽく接客できることを期待されています。受付にPepperがいると話しかける方も多いのですが、そこで顔認証を活用し、新しい体験を加えることで注目されています」

顔認証システムでは、デジタル画像から人の顔を抜き出し、特徴点を抽出。登録されている特徴点が合致するユーザーを同一と判断する。

例えばシステナがコンサルティングを手掛けた居酒屋では、Pepperの顔認証を用いた常連判定機能を実装しており、顔とニックネームを登録することで、顧客が再来店した際にニックネームを呼んで出迎えるのだ。

最初の来店の際にPepperに顔を登録していいかどうかは顧客が判断するため、登録しないという選択肢もとれるのだが、実際にやってみるとほとんどの顧客が顔を登録したという。

また、ネスレが展開するロボカフェでもPepperが活躍している。Pepperが顧客の注文情報と顔情報をセットで保持することで、バリスタがいなくても「いつもの」という注文が通用する環境を作ったという。

ロボカフェの概要

課題もある。

顔認証の精度はまだまだ環境に左右されるところが大きく、暗い場所や逆光、さらにPepperの前を人が行き来しているような状況で特定の人物を認識することは難しいという。

「これらに気をつければ、Pepper Marketingを成功させることができます」と岩﨑氏は自信をのぞかせる。

今後はPepperを始めとするロボットの導入が進み、チケットレス化が進むと岩﨑氏は予想している。

「AIを導入したいというお客様が増えたとき、そもそも(AIに必要な)データがないという事態が起きうるでしょう。Pepperならデータを取る準備は整っていますから、将来のための効率化を目指していただきたい」

Pepperで顔認証の活用が進めば、接客は大きく変わる可能性がある

ロボットが接客を行う時代はすぐそこまで迫っている。Pepper Marketingがその先駆けとなるのだろうか。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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