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1人暮らしの電気代は平均どれくらい?高いときの原因や家電別の節約術を解説

一人暮らしの平均電気代のアイキャッチ画像

これから1人暮らしを始める人からは「どれくらい電気代がかかるか知っておきたい」との声も聞かれます。

すでに1人暮らしをしている人でも、現在支払っている電気代が高いか安いか目安を知っておくと、節約の実施や電力会社の乗り換えのきっかけになるケースも。

1人暮らしの電気代が気になるときは、月々の平均電気代と照らし合わせましょう。

本記事では、1人暮らしの電気代が気になる人に向けて以下の内容を紹介しています。

1人暮らしの電気代について季節別と地域別に比較しました。

電気代が平均よりも高いときは原因を追求すると、どこを節約すべきか明確になります。

家電の使い方を見直せば節約につながる可能性が高いため、家電ごとの消費電力と節約のコツも把握しておきましょう。

目次

1人暮らしの電気代の平均は?月によって変動するため季節別や地域別に紹介

1人暮らしの月々の電気代は6,756円が平均です。

電気代は季節によって変動するため、月によっては平均電気代を大きく上下するのが一般的。

1人暮らしの電気代はに以下の傾向があります。

  • 冬の方が夏より電気代が高い
  • 北海道と東北地方は電気代が高い

冬の方が夏よりも電気代が高くなりやすいのは、暖房器具の使用によって電力消費量が増えるためです。

特にエアコンよりも消費電力の大きい電気ストーブやこたつを使う家庭では、使用時間が長くなる冬場に電気代がかさんでしまいます。

北海道や東北地方の寒冷地では、気温が低く暖房に使う電力が多くなるため電気代が高くなりやすいです。

長い冬の期間に暖房を多く使う分、年間を通して電気代の負担が大きくなってしまいます。

1人暮らしの平均電気代が気になる人は、季節別や地域別の平均を自分の電気代と照らし合わせましょう。

※参考:e-Stat「家計調査 家計収支編 単身世帯」(2024年)

夏より冬の方が電気代が高い傾向にある?月々の平均で比較

1人暮らしの電気代は、夏より冬の方が高くなる傾向にあります。

1人暮らしの2023年と2024年の平均電気代は以下の通りです。

時期 月々の平均電気代
2023年 1~3月 9,340円
4~6月 5,486円
7~9月 5,842円
10~12月 5,833円
2024年 1~3月 7,150円
4~6月 5,839円
7~9月 6,771円
10~12月 6,356円

参考:e-Stat「家計調査 家計収支編 単身世帯 四半期」

2023年と2024年ともに1〜3月の電気代が最も高く、気温が落ち着く4〜6月が最も安くなっています。

1〜3月と4〜6月の電気代の差は、2023年が月3,854円、2024年が月1,311円です。

1〜3月の電気代を3ヶ月分に換算すると、2023年は11,562円、2024年は3,933円も多く払っています。

1〜3月は暖房を使う頻度が多い時期なので電気代が上がりやすいです。

暖房器具には主に以下のものがあります。

  • エアコン
  • こたつ
  • ホットカーペット
  • ヒーター
  • 電気毛布

エアコンは部屋全体を温めるパワーがあるため、消費電力が大きいと思われがち。

しかし、ホットカーペットやヒーターも消費電力が大きいため、電気代が高くなりやすいです。

複数の部屋で暖房器具を使ったり、1度に複数種類の暖房器具を使用したりすると、平均よりも電気代が高くなる可能性があります。

通年の平均電気代だけではなく、季節別の平均電気代と過去の料金明細を照らし合わせて高いか確認しましょう。

北海道と東北地方は平均して電気代が高くなりやすい

各地方の平均電気代を比較すると、北海道と東北地方は電気代が高い傾向にあります。

各地方の月々の平均電気代は以下の通りです。

地方 2023年の月々の平均電気代 2024年の月々の平均電気代
北海道・東北地方 8,103円 7,500円
関東地方 6,635円 6,566円
北陸・東海地方 7,252円 6,794円
近畿地方 6,052円 6,648円
中国・四国地方 7,394円 7,437円
九州・沖縄地方 5,513円 6,274円

参考:e-Stat「家計調査 家計収支編 単身世帯」

2023年と2024年ともに、北海道と東北地方が最も平均電気代が高いです。

2023年は2番目に高い中国・四国地方の平均電気代と月々709円の差があり、年間8,508円も北海道と東北地方の電気代が高くなっています。

しかし2024年は2番目に高い中国・四国地方の平均電気代と月々63円、年間わずか756円の差しかありません。

中国・四国地方の平均電気代に大きな変化が見られないため、以下の理由が考えられます。

  • 北海道と東北地方の気温が例年より上がった
  • 電気代高騰で節約する人が増えた

地域によって電力会社が設定している基本料金は異なるため、同じ使用量でも価格に差が出るケースもあります。

自分の電気代が高いかチェックするなら、住んでいる地域の平均電気代と照らし合わせましょう。

1人暮らしの電気代が高いときの原因は?家電の使い方がよくない?

1人暮らしの電気代が高い原因は以下の4つです。

  • 消費電力が大きい家電の適切な使い方ができていない
  • 古い家電を継続して使っている
  • 家で過ごす時間が増えて電気の使用時間が伸びた
  • 契約内容や電力会社により単価が上がった

消費電力が大きい家電は使い方次第で消費電力に大きな差が出るため、効率の良い使い方を意識するのが大切です。

古い家電をそのまま使い続けていると、最新の省エネ機種に比べて電気を多く消費し、結果的に電気代がかさむ原因になります。

在宅時間が増えると電気の使用時間も伸び、電気の使用量の増加により電気代が高くなります。

契約しているプランや電力会社の料金体系の変更によって、単価が上がって電気代が上がるケースも。

1人暮らしの電気代が高いと感じたときは、なぜ高いか原因を調査して明確にしましょう。

消費電力が大きい家電の使い方が適切ではない

消費電力が大きい家電は、使い方が適切ではないと電気代が上がる原因となります。

消費電力が大きい主な家電は以下の通りです。

  • エアコン
  • 冷蔵庫
  • 洗濯乾燥機
  • 電気ポット
  • 炊飯器

エアコンはつけっぱなし、またはこまめにオンオフしていると、多くの電力を使うため電気代が膨らむ原因となります。

エアコンは、起動してから部屋の温度を安定させるまでが1番電力を消費します。

冬の寒い中、室内温度が5度前後の部屋を迅速に20度まで上げると考えれば、最初の立ち上げが1番ハイパワーになるためです。

何度もオンオフをしていると、その都度ハイパワーで動かさなければならないため、つけっぱなしより逆に電力を多く消費します。

30分以内の短時間の外出ならつけっぱなし、30分以上の外出なら電源を切るのがポイントです。

冷蔵庫は常に食品を冷やす必要があるため、他の家電のように電源のオンオフでの節約ができません。

1人暮らしで大容量の冷蔵庫を使っていたり、開け閉めが多過ぎたりすると、庫内の温度を保つのに多くの電力を消費します。

洗濯機の乾燥機能は高電力が必要で、1回あたり数十円〜数百円前後になるケースも。

1人暮らしでも毎回乾燥機を使うと月1,000円以上の差になる可能性があります。

電気ポットや炊飯器の保温モードでも微量ながら電力を使い続けるので、電気代が高くなる原因の1つです。

長時間の保温は電気代が上がるだけではなく、食品の味も劣化してしまいます。

消費電力の大きい家電が何かを知った上で電気代を抑えるために使い方を見直しましょう。

古い家電を使い続けていると消費電力が多くなる

古い家電を継続して使っていると、以下の理由で使用時間が変わっていなくても電気代が高くなる可能性もあります。

  • 消費電力が高い設計になっている
  • 経年劣化で効率が下がる
  • 待機電力も高い

過去に販売されていた家電は今ほど省エネ基準が厳しくなかったため、同じ用途でも電気を多く使う構造になっています。

時間が経つと内部の部品やモーターが劣化して設計通りの効率で動作しなくなり、無駄な電力を使うのも電気代が高くなる原因です。

古い家電は使っていないときに消費する待機電力が最新型に比べて多い傾向にあります。

電気代が高いと感じた人は、使っている家電はいつ購入したものか確認しましょう。

おうち時間が増えて電気の使用時間が伸びた

家にいる時間が増えると、電気の使用時間が増えて電気代が高くなります。

おうち時間が増えると以下の家電の使用時間が伸びます。

  • エアコン
  • 照明
  • パソコン
  • テレビ
  • 電子レンジ
  • 電気ポット

エアコンは1日8時間の使用時間が増えると、月々2,000〜3,000円程度の電気代が追加で必要です。

冬はエアコン以外にその他の暖房器具や加湿器を使用するため、さらに電気代の負担が大きくなります。

リモートワークや動画視聴で長時間パソコンを使えば電気代が高くなります。

常時オンのWi-Fiルーターも1日中使用すると月数百円程度の電気代が発生。

リモートワークを機に光インターネットを繋げたり、ルーターを追加したりしても電気代が上がりやすいです。

1人暮らしでリモートワークの時間が増えた人は、家で過ごす時間の家電の使い方や過ごし方を工夫しましょう。

契約内容や電力会社によって平均より高額になっている

契約内容や電力会社によって料金設定が異なるため、平均よりも電気代が高額になる可能性があります。

基本料金はアンペア数が上がるにつれ高く設定されているので、アンペア数が適切か確認し大きければ下げましょう。

子どもが巣立って1人暮らしになったとき、ファミリープランのまま契約内容を放置している可能性があります。

1人暮らし向けのプランに変更するだけで電気代が安くなります。

大手電力会社は割高プランが多い傾向にあるため、現在のプランよりも割安プランを扱っている電力会社があれば乗り換えましょう。

1人暮らしがよく使う消費電力が大きい家電と節約ポイント

1人暮らしがよく使う、消費電力が大きい家電の節約ポイントは以下の通りです。

  • エアコンは夏28度と冬20度に設定して運転する
  • テレビやパソコンの不要時は完全に電源を切る
  • 掃除機は目的に合わせて強弱モードを使いこなす
  • 照明器具はLED電球に変更する
  • タオルドライしてからドライヤーで乾かす

日々の電気使用を見直すと無理なく電気代を節約できます。

エアコンは夏は28度、冬は20度に設定して運転すると、過剰な冷暖房を防ぎ消費電力の抑制が可能です。

テレビやパソコンは使用しないときに完全に電源を切ると、待機電力による無駄な消費を防げます。

掃除機は強や弱モードを上手に使い分けると効率的に掃除ができ、余分な電力の使用が減ります。

照明器具をLED電球に切り替えるだけで、従来の電球に比べて消費電力を大幅にカット。

ドライヤーを使う前にしっかりとタオルドライすると、乾かす時間が短縮されて電気の使用量が減少します。

家電の使い方を見直したい人は、普段よく使っている家電の使い方から工夫しましょう。

エアコンは夏28度と冬20度に設定する

エアコンの温度は夏が28度、冬は20度に設定しましょう。

夏の28度は冷やしすぎを防ぎ、身体にも電気代にも優しいです。

室温を1℃上げるだけで約10.0%の節電効果が期待できます。

夏に使うエアコンの温度による電気代の違いは以下の通りです。

設定温度 消費電力の目安 月々の電気代(1kWh=30円)
27度 750W×8h=6kWh 5,400円
28度 650W×8h=5.2kWh 4,680円

※1ヶ月=30日

上記の消費電力や電気代はあくまでも目安ですが、1度異なるだけで月720円の差が生じます。

冬の20度は暖め過ぎずにエネルギー消費を抑えられ、1度下げるだけでも約10.0%前後の電力削減になるケースも。

適切な温度設定でも暑かったり寒かったりするときは、エアコン以外の機器と併用するのがポイントです。

夏は扇風機と併用して体感温度を下げましょう。

冬は電気毛布や湯たんぽで局所的な暖房器具を活用すると快適に過ごせます。

夏と冬に欠かせないエアコンは温度設定から見直しましょう。

テレビやパソコンを使わないときは完全に電源を切る

テレビやパソコンを使わないときは、完全に電源を切って待機電力を省くのがポイントです。

テレビやパソコンは、リモコンやスリープ状態で待機状態になっていても電気を消費します。

特にゲーミングパソコンや高性能テレビがあると、複数の機器の待機電力が積み重なり電気代が膨らみやすいです。

待機電力が生じる代表的な家電と電気代は以下の通り。

家電 待機電力の目安(年間) 年間の電気代(1kWh=30円)
液晶テレビ 約30kWh 約900円
デスクトップパソコン 約25kWh 約750円
プリンターやルーター 約20kWh 約600円

上記の待機電力をカットするだけで、年間2,250円程度節約できます。

主電源を切ったりこまめにコンセントを抜いたりするのが面倒なら、省エネモードやスリープ時間の短縮の設定を活用しましょう。

掃除機は強弱モードを使い分ける

掃除機をかけるときは強弱モードを使い分けると少しでも節約に繋がります。

掃除機の強弱モードや種類による電気代の違いは以下の通りです。

掃除機の種類 消費電力 月々の電気代(1kWh=30円)
キャニスター型(強) 約5,000W 約150円
キャニスター型(弱) 約1,500W 約45円
スティック型コードレス 約500~1,500W 約15〜45円

※消費電力は1日10分使用したとき
※1ヶ月=30日間

上記の消費電力と電気代はあくまで目安でメーカーによって異なりますが、強モードを弱モードに切り替えるだけで3倍近くも節約できます。

掃除機の弱モードでも十分に掃除できるように、こまめにフィルターやダストボックスを掃除しましょう。

吸引力の低下を防ぎ、無駄な電力消費を抑えられます。

フロアワイパーやモップと併用すると、軽いゴミやホコリなら掃除機を使わず除去できて節約が可能です。

短時間しか使わない掃除機でもモードを使い分けて電気代を削減しましょう。

照明器具は節電できるLED電球に切り替える

照明器具を白熱電球や蛍光灯からLED電球に切り替えるだけで節約できます。

各電球の特徴は以下の通りです。

電球の種類 消費電力(1灯あたり) 寿命
白熱電球 60W程度 1,000時間程度
蛍光灯 15〜30W程度 6,000〜10,000時間
LED電球 6〜10W程度 40,000〜50,000時間

白熱電球が最も消費電力が大きく熱も多く発生します。

蛍光灯は白熱電球よりも節電効果が期待できますが、LED電球はさらに省エネで寿命も長いです。

LED電球は10年以上使えるので、交換頻度が少なくランニングコストが低いメリットもあります。

LED電球を取り入れた上で不要時はこまめに消し、タイマー機能を活用して電気代を節約しましょう。

ドライヤーは十分にタオルドライしてから使う

ドライヤーで髪の毛を乾かすときは、十分にタオルドライしておくと使用時間の短縮も可能です。

タオルドライすると髪の水分量が減るため、ドライヤーの温度を低めに設定しても十分に乾かせます。

温度を高く設定するとその分電力を消費するため、温度を低めにするだけで無駄な電力消費の防止が可能です。

髪が乾いたら使い過ぎないようにすぐにドライヤーをオフにしましょう。

ノズルを使用すると風の当たり方が直接髪の毛に集中し、風を逃さずに無駄なく乾かせます。

お風呂から出た後は十分にタオルドライして、ノズルを活用してドライヤーの使用時間を抑えましょう。

1人暮らしの電気代に関するよくある質問!電気代節約に繋がるヒントは?

1人暮らしの電気代でよくある質問は以下の通りです。

1人暮らしでオール電化の物件に住んでいる人は、通常の平均電気代と比較するのではなく、ガス代も含めた料金と照らし合わせる必要があります。

平均電気代よりも高いからと節約を頑張っていても、なかなか安くならないケースも。

1人暮らしの電気代に関する疑問がある人は、解消して電気代節約に繋がるヒントを見つけましょう。

1人暮らしでオール電化の物件だと電気代は平均何円?

1人暮らしでオール電化の物件の電気代は、平均月々10,777円です。

オール電化住宅では、ガスを使わずに全てのエネルギーを電気で賄うため、電気代がメインの生活費となります。

主な電力消費の原因は以下の通りです。

  • エアコン
  • 給湯器
  • IHクッキングヒーター
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機

エアコンや暖房機器は、夏と冬に頻繁に使うと電気代が高くなります。

自炊を積極的に行っている人は、IHクッキングヒーターやオーブンの電力消費も増えがちです。

オール電化は電気で全てのエネルギーを賄うため節電効果が得られやすいですが、家電や設備の使い方次第では電気代が平均よりも大幅に上回る恐れがあります。

オール電化の物件で1人暮らししている人は、平均電気代と照らし合わせて節電すべきか判断しましょう。

※参考:関西電力「オール電化世帯人数別の電気代平均額」

節約を頑張っても電気代が安くならないときはどうすればいい?

節約を徹底しても電気代がなかなか安くならないときは、電力会社の乗り換えを検討しましょう。

契約プランがライフスタイルに合っていない、そもそも電力会社の料金が高く設定されているといった可能性があります。

1人暮らし向けやオール電化向けの料金プランもありますが、電力会社によっては提供していないケースも。

ただ安くなる電力会社を探すのではなく、自分のライフスタイルに合ったプランを扱っているか確認しながら見つけましょう。

自分に合ったプランを見つけるポイントは以下の通りです。

  • 夜間の電力使用が多い人は夜間割引プラン
  • オール電化住宅に住んでいる人はオール電化プラン
  • ガス代も一緒に節約したい人はガスとセット割が適用するプラン

どの電力会社にするか迷った人は、現在よりどれくらい電気代が安くなるかシミュレーションしましょう。

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