エアコンなしで真夏を乗り切りたいときに、なるべくお金をかけずに部屋を涼しくする方法を紹介します。
家にある扇風機やペットボトルを使って、即席で体感温度を下げる対策も可能です。
エアコンなしで涼しくなるには、空気の温度だけでなく体感温度を下げなければいけません。
エアコンはあるものの、電気代が気になって使えない人向けに電気代の節約方法も解説します。
温度が下がる原理や涼しく感じる仕組みを知って、自分の部屋に合った方法を見つけましょう。
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エアコンなしで部屋を涼しくする方法6選
エアコンを使わず部屋を涼しくする方法は以下の6つです。
局所的に涼しくしたいときは、扇風機と凍らせたペットボトルを使うと簡単な冷風機の代わりになります。
家にあるものを使うだけでゴミも出ないため、お金を使いたくない人は試してみましょう。
部屋全体の温度を下げたいときは、外からの熱を遮断して空気の通りを良くする方法が適しています。
ただし、家電を使わない方法はエアコンを使ったときほど極端に涼しくはなりません。
1つだけでなく、複数の方法を組み合わせて少しでも快適に感じる部屋にしましょう。
扇風機の前に凍らせたペットボトルを置いて風を当てる
扇風機の前に水を入れて凍らせたペットボトルを置いて風を当てると、風下には涼しい風が届きます。
凍ったペットボトルが解けるとき、周囲の空気から熱を奪って温度が下がるためです。
部屋全体を涼しくする効果はなく、扇風機の風下で風に当たって涼しさを感じます。
扇風機の近くにいる必要があるので、一人暮らしや在宅ワークで1ヶ所に留まっている時間が長い人に適した方法です。
ペットボトルは2Lサイズの大きめなものだと、氷の解けるスピードが遅く取り換えの手間がかかりません。
冷凍庫のスペースに余裕があるなら、凍らせた2Lペットボトルを常備しましょう。
扇風機の背が低く風を送る部分が地面に近いなら、前面でなく背面に置いても涼しい風が発生します。
扇風機は背面から空気を取り込む仕組みで、後ろの冷たい空気が風下に送られるためです。
後ろに置いても部屋全体を冷やすにはエネルギーが足りないため、天井に向けて風を送っても冷却効果は感じられません。
前面に置くときと同様に、涼しくしたい場所に風を向けましょう。
凍らせたペットボトルを室温に置いておくと、周囲の冷えた空気に含まれる湿気が水滴となり結露が発生します。
結露になった分だけ除湿できるため、肌がベタつく感覚の軽減も期待できます。
結露で床を濡らさないよう、ペットボトルの下に受け皿やタオルを敷きましょう。
打ち水をして地面やベランダの温度を下げる
打ち水をすると、水をかけた場所は気化熱により温度が下がります。
気化熱とは、液体が気体になるときに周囲から熱を奪う性質です。
打ち水で効果が感じられる場所は地面に限らず、熱くなっている家の外壁やベランダにも応用できます。
家の中全体を涼しくしたいときにぴったりの方法です。
涼しくしたい部屋の周辺だけでなく、家のまわりに満遍なく打ち水をして家全体の温度上昇を防ぎましょう。
熱帯夜対策をしたい人は、夕方以降に打ち水をしましょう。
日中に熱くなった場所を打ち水で冷やすと、以降は地面や外壁から熱が上がってこないため、熱帯夜対策にもなります。
階下から暑い空気が上がってきやすい、2階や3階にある部屋の暑さ対策にも取り入れましょう。
湿度が高い日は打ち水をしても蒸発した水分が逃げにくく、家周辺の湿度を上げるだけになる可能性があります。
温度が高い状態で湿度も高いと、ベタつき感で不快なだけでなくカビ発生の原因になりデメリットが大きいです。
体感でジメジメする日や分厚い雲が空を覆う日は、打ち水は避けましょう。
湿気を吸収するアイテムを使って部屋を除湿する
湿気を吸収するアイテムを置くだけで、部屋が除湿されて不快感を軽減できます。
エアコンメーカー大手「ダイキン」の研究では、湿度と快適性の関係について以下の結果が実証されました。
30℃条件では湿度を低くするほど体感温度が低く感じられた。28℃条件では湿度を55%以下に調節すれば、より涼しく感じられることが確認された。
引用元:ダイキン工業
湿度が高いと汗をかいても肌から蒸発しないため、体感温度が涼しくならずベタつきで不快感が増します。
湿度を下げる方法は、じめじめとした熱さが苦手な人に最適です。
電気を使わず置くだけで湿度を下げたいなら、以下のアイテムを試しましょう。
- 竹炭グッズ
- 新聞紙
- 水を入れて冷凍させたペットボトル
竹炭は湿度が高いときは湿気を吸収し、乾燥しているときは吸収した水分を放出する性質があります。
インテリアに取り入れたり、竹炭そのものを籠に入れて湿気が気になる部屋に置いたりしましょう。
天日干しをすると半永久的に使えるため、一度購入したあとは余計な費用がかかりません。
見た目を気にしないのであれば、読み終わった新聞紙を活用しましょう。
新聞紙は吸湿性が高いため、床に広げたり丸めて転がしたりすると余計な湿気を吸収します。
費用がかからず、古くなったら燃えるゴミや紙ゴミとして捨てるだけと手軽です。
冷凍させたペットボトルは、扇風機を併用しなくても湿気を結露として凝結させて空気中の水分量を減らします。
湿気を含んだ空気は重く下に溜まりやすい傾向です。
布団を敷いて寝ている人は、置くだけの除湿グッズを活用して夜の湿度を調節しましょう。
効率良くカラッと除湿したいなら、お金はかかりますが除湿機を購入すると早いです。
遮熱カーテンで窓から部屋に熱が入るのを防ぐ
窓は外からの熱が最も入りやすい場所のため、遮熱カーテンを取り付けると部屋の温度上昇を緩やかにできます。
日本建材・住宅設備産業協会によると、部屋に入ってくる熱気のうち73%が窓からです。
遮熱カーテンは、太陽光を反射したり熱の侵入を抑えたりする機能を備えています。
東側に窓がある部屋は午前中に暑くなりやすく、西側なら強烈な西日で夕方以降気温が上昇して寝苦しい夜の原因に。
朝日や西日は横から照らして部屋の温度を上げるため、遮熱カーテンで遮るのがおすすめです。
遮熱カーテンは寒い時期に寒気が侵入するのも防ぐ働きがあり、暑さ対策と寒さ対策を両方行いたい人に向いています。
季節を問わず部屋の温度を快適にしやすいため、夏が暑く冬は寒い部屋なら遮熱カーテンの購入を検討しましょう。
対角線上にある窓を開けて部屋に風を通す
窓を開けて空気の流れを良くすると、部屋に熱がこもりにくくなります。
風を効率良く通すなら、対角線上(向かい合わせ)の窓を開けましょう。
風が真っすぐ進むため、空気が常に入れ替わって部屋に熱がこもるのを防ぎます。
隣り合った窓を2ヶ所開けると、窓のまわりだけ空気が巡って部屋の奥は変わりません。
開ける窓同士は、距離が遠いほど家全体の空気が入れ替わります。
間取りや家具の配置で空気の留まりやすい場所がある家は、扇風機やサーキュレーターも併用して暑い空気を外に逃がしましょう。
家の北側は1日通して日射がないため、他の方角よりも涼しくなりやすいです。
窓を対角線上に開けるなら、北と南を開けて空気の通り道を作りましょう。
一般的に冷たい空気は重たく下に溜まり、暖かい空気は軽く上部に溜まります。
空気が涼しい北側の窓の位置が低く、南側が高い位置にあればより涼しい空気が家の中に入ってきやすいです。
間取りや立地条件により涼しい風が入る方角は異なるため、開ける窓の位置が対角線になるよう意識して涼しくなる開け方を探しましょう。
窓の外にサンシェードやグリーンカーテンを設置する
家の中だけでなく、窓の外に日差しを遮るサンシェードやグリーンカーテンを設置すると窓自体が熱くなるのを防げます。
遮熱カーテンは窓を開けると無意味になってしまうため、窓から外の空気を取り込みたい人に向いている方法です。
サンシェードはホームセンターや通販で購入できるので、窓の大きさや取付方法を確認して選びましょう。
サンシェードの生地にはいくつか種類があり、UVカット機能に優れているものや風通しが良いタイプもあります。
水を通さない雨避けタイプは空気の流れが遮られるため、部屋に風を取り込みたいときには向いていません。
グリーンカーテンはツルを伸ばす植物を窓の外で育て、生い茂る葉で日差しを遮ります。
植物は根から水を吸い上げて葉の表面から蒸発させるため、気化熱と同様に周辺の温度を下げる点が大きなメリットです。
グリーンカーテンになる植物は以下の通りです。
- アサガオ
- フウセンカズラ
- ヘチマ
- ひょうたん
- ゴーヤ
- ささげ
見た目が可愛らしいアサガオやフウセンカズラのほか、自家消費できる野菜を育てればちょっとした食費の節約にもつながります。
グリーンカーテンを作りたい人は、4月下旬から6月上旬頃に園芸店で苗や種を購入しましょう。
育て始めてからグリーンカーテンになるまでは、ある程度の日数が必要です。
植え付けやネット張りといった作業が必要で、定期的に水やりをしないと枯れてしまいます。
シーズン終わりには片付けも必要となるため、多少手間がかかっても構わない人はグリーンカーテンに挑戦しましょう。
体感温度を下げるグッズで快適に過ごす方法4選を紹介
エアコンを使わず部屋を涼しくするには、空気の温度を下げるだけでなく体感温度を下げる工夫も必要です。
体感温度を下げるグッズの例は以下の通り。
- ハッカ油や冷感スプレーを使う
- 首もとを冷やす専用グッズを使う
- 体全体を冷やすなら保冷剤が入るベストが涼しい
- 夜の暑さ対策は接触冷感の寝具に頼る
ハッカ油や冷感スプレーは、爽快感のあるメントールが含まれていて体感温度が一時的に下がります。
肌への刺激を避けたい人は、首もとを冷やすグッズを活用しましょう。
首を冷やすだけでは足りないなら、保冷剤を入れて上半身を冷やせるベストを取り入れると涼しさがアップします。
夜の暑さ対策をしたいときは、肌に触れる寝具に熱をこもらせない方法が効果的。
近年は接触冷感の寝具が様々なメーカーから発売されているため、本格的な暑さが始まる前に揃えましょう。
ひんやり感のあるハッカ油や冷感スプレーを使用する
肌に使うと冷たさを感じるハッカ油スプレーや冷感スプレーは、部屋を涼しくする方法と組み合わせましょう。
スプレーしたあとに風を浴びると、さらに冷感がアップして不快な暑さが和らぎます。
ハッカ油や冷感スプレーで冷たく感じるのは、中に含まれているメントールの働きです。
体を冷やしているのではなく、肌を刺激して冷たい感覚にする作用があります。
人によっては刺激が強いと感じる可能性もあるため、いきなり全身に使わず小さい範囲で試しましょう。
暑い時期になると、クールタイプのシャンプーやボディーソープ、入浴剤が販売され始めます。
少しでも暑さを軽減したい人は、積極的に取り入れましょう。
メントール入り商品を選ばなくても、それぞれにハッカ油を数滴加えるだけで清涼感が生まれます。
ハッカ油は1つ持っていると体感温度を下げるのに役立つため、1本あると暑い夏に便利です。
ネッククーラーやネックリングで首もとを冷やす
首もとを適度に冷やすネックリング(ネッククーラー)は、電気なしでどこにいても簡単に暑さを和らげます。
首には太い血管(頸動脈)が通っているため、冷やすと体全体の火照りがおさまり体感温度が下がる仕組みです。
ネックリングは、冷凍庫に入れなくても28℃以下で凍結する特殊な素材でできた冷感グッズです。
冷た過ぎないため肌への刺激が弱く、風が出るタイプのネッククーラーよりも軽くて首に負担がかかりません。
使った後は置いておけば凍り、冷やす手間もかからないので、手軽さや刺激の少なさを求める人はネックリングを活用しましょう。
ネックリングの冷えでは物足りないなら、10℃台まで温度が下がる冷感タオルを使用しましょう。
冷感タオルは、水で濡らして空気中で振るだけで冷たくなるグッズで、短時間で繰り返し冷却できます。
扇風機を使えば、振り回す手間もかかりません。
冷感タオルは以下の様々な場所で販売しています。
- 通販
- 作業服店
- スポーツ用品店
部屋の暑さや気分に合わせて、ネックリングと使い分けましょう。
保冷剤を入れて体を冷やすベストを着用する
首を冷やすだけでは暑さが和らげられないときは、保冷剤を入れて体を冷やすベスト(アイスベスト)を検討しましょう。
背中や脇の下に保冷剤を入れるポケットがあり、着用するだけで体感温度が下がるアイテムです。
使う保冷剤は専用のもので、冷たくなり過ぎず長時間快適な状態で過ごせます。
主に作業服取扱店で販売しており、価格は3,000円前後とさほど高額ではありません。
保冷剤は冷凍庫で冷やせば繰り返し使用できるため、使い続けても維持費がかからないのは大きなメリットです。
作業服メーカーでは、熱中症予防になる様々な服を販売しています。
電源を使用するため価格は1万円を超える商品が多いものの、本格的な部屋の暑さ対策をしたい人は要検討です。
例えば冷却冷蔵庫と同じ冷却システムを搭載した服や、冷たい水を循環させる水冷式ベストは、長時間涼しい状態を維持できます。
着る暑さ対策をしたい人は、夏の外作業服を扱う店舗で自分に合う冷却グッズを見つけましょう。
接触冷感の寝具で夜の暑さ対策を行う
夜寝るときの暑さ対策には、接触冷感素材の寝具を取り入れましょう。
敷シーツや枕カバーを冷感素材にするだけで、体に触れている面積が多いため体感温度を下げられます。
どの商品を選べばいいか分からないときは、以下2つの基準を参考にしましょう。
- 触ったときの冷たさを表すQ-max値
- 通気性が良い素材・生地
Q-max値は最大熱吸収速度の指標で、0.2以上なら接触冷感素材に分類され、数値が大きいほど冷たさを強く感じます。
しかし接触冷感は触った瞬間が最も冷たく、肌が触れ続けていると冷たさは持続しません。
素材が化繊のみで表面がツルっとした生地だと、汗が蒸れて暑いと感じるケースもあります。
Q-max値が高いだけでなく、通気性や吸湿性が高い麻または綿素材の寝具を選ぶと、汗が表面に残らず熱がこもりにくいです。
湿気を含んだ空気は下に溜まりやすいため、床や畳に布団を敷いて寝ている人は夜寝苦しさを感じやすいです。
静音設計の扇風機やサーキュレーターで空気を循環させ、冷凍したペットボトルを枕元に置いて湿気対策を行いましょう。
敷布団の下に吸湿シートを敷いたり、すのこを敷いて通気性を良くしたりすると布団の湿気対策にもなります。
エアコンの電気代を抑えながら部屋を涼しくする方法3選
「エアコンは電気代が高いから使いたくない」とコストが気になる人は、電気代を抑える以下の工夫をしながら部屋を涼しくしましょう。
- 扇風機やサーキュレーターで部屋の空気を循環させる
- エアコンの電源を入れる前に少しでも部屋の温度を下げる
- こまめなフィルター掃除や室外機の置き方で節電する
エアコンを使うときも、部屋の空気の巡りを良くするだけで運転効率が上がり節電につながります。
エアコンで最も消費電力が高いのは、電源を入れて設定温度まで温度を下げるタイミングです。
稼働前に少しでも部屋の温度を下げれば、消費電力が大きい時間を短縮できます。
近年は日中40℃近い気温になる日もあり、熱帯夜の寝苦しい日も昔より多いです。
エアコンなしで外気温より涼しい状態を維持するのは非常に難しく、無理をすると部屋の中で熱中症になりかねません。
部屋にエアコンがある人は、暑い日は我慢せず節電対策をしながら部屋を涼しくしましょう。
冷たい空気を扇風機やサーキュレーターで循環させる
エアコンから吹き出す冷たい風は、サーキュレーターを使って部屋に満遍なく行きわたらせると節約につながります。
部屋の温度にムラができると、以下の理由で消費電力が大きくなりやすいです。
- エアコンの温度センサー部分の気温が高く、必要以上に部屋を冷やす
- 自分がいるところに涼しい風が届かず、設定温度を下げる
暖かい風が上の方にとどまってエアコンの温度センサー付近がいつまでも気温の高い状態だと、必要以上に部屋を冷やして無駄に電力を消費します。
自分がいるところに涼しい風が届かず、暑いと感じて設定温度を下げたときも電気代は高くなりがちです。
冷房運転で設定温度を1℃下げると、消費電力は約70W※上がるとされています。
電気料金単価を31円とすると、1日6時間稼働させると約13円電気代が高くなる計算です。
サーキュレーターの消費電力は50Wにも満たず、エアコンの10分の1以下です。
1時間使っても電気代は1円未満におさまるため、サーキュレーターの併用が原因で電気料金が跳ね上がる心配はありません。
効率良く部屋全体を冷やして、エアコン電気代の節約を目指しましょう。
※参照元:環境省 デコ活
エアコンの電源を入れる前に窓を開けて換気する
外気温よりも部屋が暑いときは、エアコンの電源を入れる前に換気して空気を入れ替えましょう。
夕方に帰宅すると、南からの日射や西日で部屋の温度が上がりやすいです。
エアコンは設定温度に達するまでフル稼働運転するため、運転し始めの温度が高いほど消費電力が大きくなりがち。
窓を開けてこもった熱気を外に逃がすだけで、設定温度までの差が縮まって節電につながります。
遮熱カーテンや窓の外の日差し対策で、日中に部屋の温度が上がらない方法も取り入れましょう。
ひと手間かけてエアコンの冷房性能を下げない工夫をする
エアコンの冷房性能を下げないために、本体や室外機の環境を整えるだけで節電につながるケースがあります。
エアコン本体のフィルターは、1ヶ月に1~2回を目安に掃除機でホコリを取り除きましょう。
フィルターが目詰まりしていると、空気を取り込むときに余計な電力を消費して電気代が高くなりがちです。
エアコンへの負荷が高くなり、エアコンの寿命を縮める原因にもなります。
室外機が日当たりの良い場所にあるときは、直射日光を避けるカバーを取り付けて内部の温度上昇を防ぎましょう。
冷房運転時は、室外機から熱を効率良く放出できるほど消費電力が抑えられます。
直射日光で内部の機器が熱くなると、冷房効率が下がって設定温度に達するまでのフル稼働時間が長くなりがちです。
室外機の吹き出し口に物が置いてあるときも、熱い空気がうまく放出できず冷房効率は下がります。
植木鉢を置いたり、室外機の見た目が気になるからと柵を設置したりするのは避けましょう。
外気温が暑いときにエアコンなしで部屋を涼しくするのは難しい
いくら風通しを良くして直射日光を遮っても、エアコンなしで外気温よりも部屋を涼しくするのは困難です。
凍ったペットボトルと扇風機で冷風を発生させても、局所的に涼しく感じる程度の効果にとどまります。
窓を開けても入ってくるのは外の空気で、打ち水だけで気温を大幅には下げられません。
気温35℃以上の猛暑日に、エアコンなしで室内温度を28℃まで下げるのは不可能に近いです。
部屋にエアコンがある人は、熱中症予防のためにも暑い日は遠慮せず使いましょう。
節電対策を徹底したり、出かける1時間前にはエアコンの電源を消して稼働時間を減らしたりすると節約につながります。
エアコンがなく買う予定もない人は、水の気化熱を利用した冷風扇や冷風機(スポットクーラー)の購入を検討しましょう。
部屋を涼しくする方法を知りたい人のQ&A
部屋を涼しくする方法を知りたい人が疑問に思いがちな点は以下の通りです。
部屋に大きな氷を置けば涼しくなりそうな印象はありますが、実際はエアコンの冷却効果には遠く及びません。
100均で購入できる商品を組み合わせると、局所的に涼しい風を発生させる程度なら可能です。
暑い2階を涼しくしたいときは、空気の通り道を作って熱気を外に排出しましょう。
氷の周りにいると冷たい空気を感じますが、エアコン並みに部屋全体を継続して冷やす効果はありません。
涼しさを感じたいときは、氷と扇風機やサーキュレーターを組み合わせて冷風機代わりにしましょう。
扇風機は後ろから空気を取り込むため、氷の前に置いて稼働させれば風は涼しくなります。
空気を取り込む高さが氷と合わないときは、扇風機の前に氷を置いて風を当てましょう。
100均には、卓上サイズの扇風機やサーキュレーターを販売している店舗もあります。
価格は100円ではなく、500円や700円といった特別価格が一般的です。
扇風機と100均に売っている保冷剤を組み合わせれば、簡易的な冷風機は作成できます。
しかしエアコン並みに部屋全体を冷やすには出力が足りず、卓上で顔まわりが涼しくなる程度です。
サーキュレーターは、エアコンの冷房と組み合わせて使用すると冷房効率が上がり省エネにつながります。
2階の部屋が暑いときは、窓を開けて空気の通り道を作り熱気を外に逃しましょう。
2階は、下の階から上がってくる暖かい空気の影響で暑くなりやすいです。
2階だけなく1階にも空気の通り道を作ると、暖かい空気が2階に行く前に外へ出せます。
夜の2階が暑いときは、夕方までにベランダや家のまわりに打ち水をして熱気の発生源を断ちましょう。
外気温が暑いときは、窓を開けても打ち水をしても涼しくなりません。
無理に節約しようとして熱中症になると、医療費でお金がかかり逆効果です。
気温35℃以上の猛暑日や熱帯夜は迷わずエアコンに頼りましょう。