大日本印刷と子会社のDNPデジタルコムは、BLE Beaconの技術を利用して、複数のフロアがある建物でも正確に位置情報を把握できるスマートフォンナビゲーションアプリを開発したと発表した。同アプリは、東日本旅客鉄道が今月18日から開始し、2015年2月末日まで行う実証実験「東京駅構内ナビ」に採用された。

ビーコンを活用して場所に関連した情報を取得

「東京駅構内ナビ」アプリ

BLE Beaconは、Bluetooth Low Energy(BLE)を使った無線位置検出方式。発信機となるビーコンにスマートフォンが近づくと、その場所に関連する情報を受けることができる。スマートフォンのナビゲーションにはGPSが用いられるが、屋内ではその利用が困難となっており、スマートフォンナビゲーションの課題を克服することが期待される。東日本旅客鉄道の実験で用いられる、iOS向けの「東京駅構内ナビ」アプリでは、東京駅構内に160箇所設置されたビーコンを合わせて使うことで、利用者の位置を数メートルの範囲で正確に把握できるという。

専用アプリ「東京駅構内ナビ」は東京駅構内を案内するアプリとなっており、画面上の校内図に現在地情報が表示され、目的地の設定を行うと、そこまでの経路が表示される。また、駅構内に設置されている出口や乗り場を示す案内サインを画面にも表示し、利用者は目の前の場所と画面とを比較しながら経路確認が行える。

同アプリの案内対象は、JR東日本東京駅1階、地下1階、改札内コンコース。アプリの対応OSはiOS 7.1.2以降。ダウンロード、利用料は無料。