米Microsoftは16日(現地時間)、Office 365契約者向けに、iOSアプリ版のOutlook Web App (OWA)である「OWA for iPhone」と「OWA for iPad」の提供を開始した。AppleのApp Storeから無料で入手できる。

同社は、Windows Phone 8が備えるOutlook MobileとExchange ActiveSync (EAS)の組み合わせによって「スマートフォンまたはタブレットで優れた電子メールの使用体験が得られる」としているが、あらゆる環境でOffice 365ユーザーの生産性をサポートするためにiOSアプリ版のOWAを用意した。

OWA for iPhoneまたはOWA for iPadを使用するには、今年2月に発表されたExchange Onlineのアップデートを含むOffice 365の最新更新版が必要。ブラウザ版OWA向けのExchange Onlineがサポートする60言語に対応する。

Microsoft製品らしく左下のウインドウ・アイコンがスタートボタンのような役割を担っている。タップするとメール、カレンダー、ピープル、オプションを切り替えるナビゲーション画面が開き、また長押しすると音声入力機能にアクセスできる。

ナビゲーション・スクリーン

メール機能はスレッドビュー、迷惑メールとしてのマーク、フラグ、分類、検索といった機能を備える。ブラウザ版のOWAと同様に、Information Rights Management (IRM)で保護されたメールの表示および作成が可能。メール送信の際に注意を促すMailTipsも表示される。カレンダー機能は代理サポートを含めて、複数の共有予定表を表示できる。イベントを作成する際には、スケジュール・アシスタントが出席者の空き時間や会議室の予約状況を確認してくれる。Bing Mapsとも連携し、マップからイベントの場所を追加することも可能。オフライン機能をサポートしており、飛行機内などインターネットに接続できない時でもメールの表示、削除、返信や新規メールの作成、スケジュールおよびコンタクトの表示や編集などを行える。

OWA for iPadのメールは2カラム、OWA for iPhoneは1カラムのレイアウト

セキュリティ面ではアプリ専用のパスコードを設定できるほか、リモートワイプ機能を使ってリモートでOWAからビジネスデータを削除できる (個人データを残すことが可能)。