1月22日に行われたNTTドコモの2013春モデル 新機種発表会で、米アップル製のスマートフォン「iPhone」に関する質問が同社代表取締役社長の加藤薫氏に向けられた。
この質問は、iPhoneがNTTドコモからも発売されるのでは、という期待が市場で高まっていたことを受けてのもので、記者から「今回の発表会ではXperia ZとXperia Tablet Zがフラッグシップモデルとして強調されていた。スペックも含め、今後iPhoneにはどう対抗していく方針なのか」と質問されると、加藤薫社長は「スマートフォンの機能や操作性は、年々向上している。また、NTTドコモのサービス内容も充実してきている」と前置きした上で、「この春モデルではXperia ZとXperia Tablet Zという一体感のある端末を訴求した。iPhoneと性能を比べてもほとんど優劣がつけがたいモデルなので、充分対抗できるのでは」と回答。そして「やはりiPhoneは大変魅力的な端末であると感じている。他のメーカーやベンダーがiPhoneに追いつき追い越せと切磋琢磨することで、スマートフォンというものも磨きあげられていくのではないか」との考えを示した。
発表会の後に行われた囲み取材でも、記者から「iPhoneを取り扱う予定はあるか」との質問があがった。加藤社長は「iPhoneはとても素晴らしい端末。一方で、ドコモが展開しているサービス戦略がある。これは前任の山田隆持の頃から皆さんに繰り返し申し上げていることだが、iPhoneの販売台数が、ドコモが提供するスマートフォン全体の販売数の2割程度であるならば、ドコモのラインナップのひとつとしてiPhoneを取り扱う可能性はある。いつもiPhoneは頭の中にはあるが、いまはまだ何も決まっていることはなく、従来と変わったところはない」と回答した。