昨年2011年11月末に同期決算見通しの大幅下方修正を発表している台湾HTCが6日(現地時間)、2011年第4四半期(10-12月期)決算を発表。昨年発表した見通しをさらに下回る形となった。スマートフォン人気で盛り上がるなか、競合の激しさが同社決算を直撃した形だ。

同四半期の売上は1014億2000万台湾ドル、純利益は109億4000万台湾ドルだった。当初、売上は前年同期からほぼ横ばいの1040億台湾ドルとしていたが、結果的に2%以上下回る形となった。一方で純利益も昨年水準から3割近く下落している。以前のレポートにもあるように、HTCは見通しの下方修正にあたり「競争の激化」「一部地域でのスマートフォン需要の減速」の2つを理由として挙げている。同時点での発表は11月後半から始まるホリデーシーズン商戦を前にした売上減速予測を基に算出されているが、実際には予測以上に商戦期の売上が低迷していたということになる。

同社は2012年度での業績回復を見込んでいるが、需要減速のトレンドが続いている場合、実際に水準を引き戻すことは難しいだろう。2012年第1四半期の売上見通しを650~700億台湾ドル程度としているが、これは昨年同期の1041億6000万台湾ドルという水準よりも低い。グロスマージンも直前の第4四半期の27%という水準から、25%へと落ち込むと予測しているが、これは一時的なものだと説明している。

(記事提供: AndroWire編集部)