説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『子どものiPhone使いすぎ対策はありますか?』という質問に答えます。

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念願叶って手に入れたのだから好きなだけ使いたい、という子どもの気持ちはわかります。しかし、四六時中iPhoneをイジり回されては……このアプリを使うな、あのWEBサイトを見るなという要求はさておき、最大の難問は総使用時間の抑制です。

その対策ですが、システム(iOS)やアプリで管理することは諦めましょう。iOS 9に日/週単位で使用時間を制限する機能はありませんし、利用するアプリを制限するアクセスガイド機能は1つのアプリが対象のため、それではiPhoneを使えないも同然です。

現在もっとも効果的な使いすぎ対策は、「1カ月のパケット使用量上限が控え目な契約に変更すること」でしょう。自宅のWi-Fiに接続できないよう(ルータの)パスワードを管理し、公衆無線LANの接続プロファイルも削除して、データ通信をモバイル回線に限定するのです。SNSにしてもゲームにしてもある程度のデータ通信を行いますから、1GB/月など控え目なパケット量の契約にしておけば、だらだらiPhoneを使うことはなくなるでしょう。

たとえば、上限1GBのパケット定額サービスを対象にすると、ソフトバンクには「データ定額パック・小容量(1)」、auには「LTEフラット cp(1GB)」があります。いわゆる格安SIMを含めれば、パケット上限が低いプランは豊富にありますし、携帯電話料金の節約にもなります。LINEなどのSNSがコミュニケーションツールの主流となったいま、つど料金が発生する音声通話やショートメッセージ(SMS)はそれほど心配ありません。

パケットの上限を超え、速度低下などのペナルティが発生しても使い続けられてしまうというリスクはあるものの、WEBブラウジングなどデータ通信時にかなりのストレスを感じるはずですから、翌月からはパケット消費量に気を払うようになることでしょう。通信会社によっては、パケットの残容量を表示するアプリを提供していますので、それを与えて危機意識を持たせることも1つの方法です。それから、パソコンやタブレットなど"抜け道"を塞いでおくこともお忘れなく。

パケット上限の厳しいプランで契約し通信経路をモバイル回線に限定すれば、四六時中iPhoneをイジり回す事態は防げるかもしれません