先日発売された第6世代iPod touchや、歴代iPadのWi-FiモデルはGPSを搭載していない。Windows、Macを問わず、パソコン本体もほとんどがGPSを搭載していない。しかし、さまざまな位置情報サービスはGPSを搭載していない端末の位置情報を、かなり正確な形で把握している。これはどのような仕組みによるものだろうか?
Wi-Fiアクセスポイントから解析
iPod touchなど、GPSのない端末が位置情報を知る仕組み、それはズバリWi-Fi(無線LAN)を利用している。Wi-Fiは個々の機器(クライアント)と、基本的に位置が動くことのないアクセスポイントで構成されているが、アクセスポイントの正確な位置がわかれば、そのアクセスポイントに接続している機器は、電波が届く範囲にいると絞り込める。
また、今は同じエリア内に複数のアクセスポイントがあることも珍しくないが、複数のアクセスポイントの電波がつかめるところでは、それぞれのアクセスポイントからの反応速度を見れば、さらに高い精度でクライアントの位置情報を把握できる。アップルはこれにより、屋内で正確な位置情報を提供できる仕組みの特許を取得しており、駅やデパートといった公共施設内での案内サービスなどに利用しようとしているようだ。