NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は、2015年の学割をそれぞれ提供している。各社が提供する割引サービスは、ドコモが「U25応援特割」、KDDIが「auの学割」、ソフトバンクが「家族の学割」という名称で、各社とも25歳以下のユーザーであれば、学生でなくとも割引の対象になることなどが特徴だ。キャンペーン期間はいずれも2015年5月31日まで。

本稿では、3社が提供する2015年の学割の特徴をおさらいしながら、割引内容を比較し、どのキャリアがもっともお得なのかを考えてみたい。

3社の学割を比較、ソフトバンクは25歳までずっと割引?

まずは、2015年の学割の特徴をおさらいしていこう。今年の学割の最大のポイントは、3社とも学割に加入できるユーザーを"学生"ではなく"25歳以下"としている点だ。すでに学校を卒業して働いている人であっても、25歳以下であれば学割に加入できるので、新社会人などにも嬉しいキャンペーンとなっている。

各社が提供する学割の内容 ※拡大画像はこちら

また、学割に加入する25歳以下のユーザーに加え、そのユーザーの家族も同時に割引を受けられることも特徴のひとつ。割引額や適用期間に違いはあるものの、3社とも家族向けの割引を提供している。さらに、新料金プランにおけるデータ量の増量が、学割の特典として用意されている場合もある。

なお、旧料金プランの新規受付を終了しているドコモでは、新料金プランでのみ学割が利用できる仕様だ。だが、KDDIとソフトバンクでは、新料金プランと旧料金プランのいずれでも、対象のデータ定額サービスに加入していれば、学割に加入することができる。このように各社のサービス仕様はそれぞれ異なるので、あらかじめサービス内容をしっかり確認しておくとよいだろう。

各社の学割に加入した場合、実質的にどのくらいお得になるのかを、学生本人と家族のそれぞれで計算してみたので、簡単に紹介しよう。まず、学生本人の1年目の実質的な割引額がもっともお得なのはドコモだ。これは、1年間だけ毎月1,350円の割引が増額されるためだが、家族とデータ量をシェアするプランに加入することが適用条件となる。なお、KDDIとソフトバンクの学割の1年目は、実質的に毎月1,500円がお得になる。

学生の2年目の実質的な割引額は、3社とも1,500円となって同様だ。だが、3年目以降を見てみると、ドコモとソフトバンクでは、25歳以下であれば学割が継続するのに対し、KDDIでは2年間で学割が終了してしまう。中高生などの若年層のユーザーであれば、この点はよく考慮したほうが良さそうだ。

また、家族の割引に関しては、KDDIとソフトバンクでは学生と家族が同様の特典だ。しかし、ドコモでは、学生と比べて家族の特典が極端に見劣りする内容となっており、割引額が少なくなるほか、適用期間も1年間のみと短い。学生本人の割引は手厚いが、家族のお得感が薄れるのがドコモの学割の特徴と言える。

このように、3社の学割を総合的に比較してみると、学生も家族もお得で、3年目以降もずっと割引が適用される点から、ソフトバンクの学割がもっともバランスが良く、優位と言えそうだ。MNPまたは新規契約で学割に加入しようと考えている学生または家族のユーザーは、ぜひご参考にしていただきたい。