Appleは、iPadや5Kに対応するiMacを発表したイベントで、iOS 8.1を発表、10月20日から公開した。iOS 8.1では、同日のイベントでリリースとなったMac向けのOS X Yosemiteとの連携機能や、iCloud Photo Library(ベータ版)への対応などが追加されている。
実は、iPhone 6、iPhone 6 PlusとiOS 8の組み合わせで、現状、米国と日本でできることの差がいくつかある。本稿では、米国でなら利用できるが、日本では利用できないサービスや機能を紹介する。
音声通話にまつわる機能の違い
米国版のiPhone 6/6 Plusは、音声通話にまつわる機能やサービスとして「VoLTE」と「Wi-Fi Calling」をサポートしている。それらの機能やサービスは日本版では利用できない。米国では、T-Mobileや、Verizon WirelessなどがVoLTEに、T-MobileがWi-Fi Callingに対応している。
VoLTEは、LTEの高速通信を使って行う音声通話(ビデオ通話)サービス。筆者が米国で利用しているVerizonでは、「HD Audio Calling」と説明する「Advanced Calling 1.0」という名称でVoLTEを紹介している。VoLTEのメリットは、音声通話の飛躍的な高音質化、CDMA規格での音声通話時とデータ通信への同時対応が挙げられる。
米国の携帯電話における通常の音声通話は、日本語同士でも聞き取りにくいほど帯域が絞られて使われてきた。iPhoneやiPad同士で通話できる「FaceTime Audio」と比較すると、その差は驚くべきものになる。FaceTime AudioとVoLTEの比較はまだできていないが、通話品質の向上は、“米国では”かなり大きなトピックとなる。
“米国では”としたのは、日本に帰って同じiPhoneから国内で音声通話すると、その通話品質の高さに驚かされるからだ。日本では、ドコモ、KDDI、ソフトバンクが将来的にサポートするとみられているが、VoLTE導入で受ける感覚的なメリットは、日本よりも米国の方が大きいだろう。