電子マネーやポイントカードなど、会計時にカードで支払いをしたり、ポイントを貯めている人を見かけることも多くなった。便利かつお得で、ぜひ持っておきたい電子マネーやポイントカードだが、仕組みや利用開始の手続きが複雑で面倒といったイメージがあり、これまで敬遠してきた人もいるかもしれない。

本稿では、電子マネーやポイントカードを持つべき理由について考えながら、KDDIが5月21日よりサービスを開始する新しい電子マネーサービス「au WALLET」をチェックしていきたい。

KDDIが5月21日よりサービスを開始する電子マネーサービス「au WALLET」

電子マネーやポイントカードを持つべき理由

消費税が8%になったことで、財布の中の小銭の管理が以前よりも大変になったと感じている人も多いだろう。合計金額に端数があると、財布に釣り銭がどんどん貯まっていくが、意識しないと小銭はなかなか減らず、財布が小銭で膨れ上がってしまうことも少なくない。そんなときに便利なのが電子マネーだ。

電子マネーであれば、あらかじめチャージしておいた金額から買い物の額が引かれるだけなので、釣り銭が発生することなく、財布の中身をすっきりした状態に保てる。ただし、電子マネーが利用できる店舗はサービスごとに異なるので、用途や目的に合わせて、よく吟味して選ぶ必要がある。

また、電子マネーと一緒に活用したいのがポイントカードだ。最近では、コンビニやレストラン、ドラッグストアなどで会計する際には、ポイントカードの提示を求められることも多くなった。ポイントカードは、買い物の額に応じてポイントを貯められるというもので、貯まったポイントは買い物に使ったり、賞品と交換したりとお得に利用できる。しかし、ポイントカードも店舗ごとに採用しているサービスが異なったりするため、こちらも気を付けたい。

前述の消費税増税による値上げも、ポイントカードを活用すれば、値上げ分の負担を減らすことができ、さらに、電子マネーを使えば小銭も発生しないため、対策は万全と言える。そこで、まだ電子マネーやポイントカードを使っていないという人におすすめしたいのが、KDDIの新しい電子マネー、au WALLETだ。

ポイントが貯まる電子マネー「au WALLET」とは?

au WALLETは、電子マネーとポイントサービスが一体化したプリペイド型の電子マネーカード。KDDIのサービスを利用するための「au ID」と連携し、ネットでもリアルでも買い物ができる電子マネーとなっており、ネット上で音楽や動画などのデジタルコンテンツが購入できるほか、全世界約3,810万のMasterCard加盟店(一部の店舗を除く)でキャッシュレスで買い物をすることができる。利用できる店舗が限定されるSuicaやEdyなどといった既存の電子マネーとは異なり、サービス開始当初から、国内外の様々な店舗で利用できるのがau WALLETの特長だ。

さらにau WALLETでは、独自のポイントプログラムが提供され、au WALLETで買い物をするごとにポイントが貯まるのも特長。ネットとリアル、どちらの買い物でもポイントを貯められるのはもちろん、auの携帯電話の利用料金に応じて毎月ポイントを貯めることも可能。貯まったポイントは、カードにチャージして普段の買い物で使えるほか、端末の購入代金や通信料金の支払いに充当することもできる。貯まったポイントの使い道が多いのもメリットのひとつだ。

なお、電子マネーのチャージは、専用アプリからauかんたん決済を利用して行え、オートチャージの設定も可能。また、全国のauショップで現金でチャージできるほか、クレジットカードやじぶん銀行の口座からチャージすることもできる。

au WALLETカードの発行を申し込めるのは、auの携帯電話、auひかり、auひかりちゅらのいずれかを契約しているユーザー。カードの有効期限は5年間となっている。2014年5月8日よりWeb先行受付が開始され、5月21日よりサービスが開始される。なお、サービス開始に合わせて、様々なキャンペーンも実施される予定だ。

利用シーンからau WALLETのメリットを考える

それでは、他サービスと比較したときのau WALLETのメリットを考えてみよう。まず、共通ポイントカードといえば、「Tカード」「Pontaカード」が有名だが、たとえばコンビニで買い物をする際、ポイントを貯めようと思ったらポイントカードの使い分けが必要になる。ファミリーマートで使えるのはTカードだが、ローソンで使えるのはPontaカードであるため、これらのコンビニを日常的に使っているなら、2種類のポイントカードを財布に入れておく必要があり、それぞれのポイントの管理も大変だ。さらに、代金を電子マネーで支払いたい場合、これらのポイントカードに加えて、電子マネーカードも必要になる。

一方、au WALLETの場合、MasterCardが使える主要コンビニであれば、すべての店で1枚のカードを使ってポイントを貯めることができ、なおかつ、プリペイド型電子マネーとして支払いも行える。財布に入れておくのも、会計時に提示するのもau WALLETのカード1枚で済むというわけだ。

さらに、au WALLETと提携したポイントアップ店であれば、よりお得にポイントを貯めることが可能。セブン-イレブン、マツモトキヨシ、ビッグエコーなど、様々な店舗と提携しており、通常200円で1ポイントのところ、たとえば、セブン-イレブンでは200円2ポイント(6月中はキャンペーンで200円10ポイント)、マツモトキヨシでは200円3ポイントが貯まる。

また、幅広いネットショッピングで使えるのも、au WALLETの特長のひとつだ。一般的な電子マネーの場合、ネットショッピングでの利用はごく一部に限られ、使用する端末も限定される。しかし、au WALLETでは、MasterCardの決済システムを利用し、様々なサイトでショッピングでき、ポイントも貯められる。日頃からネットショッピングをよく使う人にとっても、au WALLETはお得に活用できるだろう。

*  *  *

本稿でも紹介した通り、au WALLETは、国内外約3,810万のMasterCard加盟店や、ネットショッピングで幅広く利用でき、ポイントも貯められる電子マネーカードだ。貯まったポイントは、日頃の買い物のほか、auの通信料金などにも利用できる。1枚持っていれば様々なシーンに対応でき、電子マネー、ポイントカード初心者が最初に試すには最適なカードと言えそうだ。