SIMフリー版iPhone 5s/5c導入のメリットと注意点をまとめたが、国内MVNOや海外携帯キャリアで同端末を利用する場合にどのように設定を行うのか、「APN (Access Point Name)」設定に関する情報を紹介する。

購入したSIMをiPhoneに挿入した後、アクティベート作業を行うと音声通話やインターネット通信が可能となる。アクティベート作業は必須ではない場合もあるが、もし必要な場合はその手順が書かれているマニュアルが用意されているので、その通りに作業しよう。もしショップで購入した場合は、頼めば開通確認まで店員が行ってくれることもある。SIMでアクティベートが行われると、作業後すぐ、あるいは数十分から数時間後にSIMの利用が可能となる。音声通話についてはこの時点で利用可能になるが、インターネット通信については別途さらに設定を要求される場合がある。それが「APN」設定だ。

APNとは「Access Point Name」の名称にもあるように、携帯キャリアが持つ3G/4G網とインターネットなど別の回線ネットワークへの接続窓口となる「ゲートウェイ」の情報を記したものだ。つまりSIMがアクティベートされたとしても、APNをきちんと指定してやらない限りはインターネット経由のデータ通信やMMS送受信などは行えないことになる。APNはSIMを挿入した時点で自動設定される場合もあるが、場合によっては自ら手動で設定してやらねばらないこともある。もしAPN設定が行われずにインターネットなどのデータ通信が行えない状態の場合、画面上部のアンテナピクトは問題なく立っていても、「3G」「4G」といった表示はされない。このあたりを設定の目安にするといいだろう。