2013年6月、日本を象徴する名山である富士山が世界文化遺産として登録された。翌7月にはドコモやau、ソフトバンクの主要キャリア3社が、富士山頂でのLTEデータ通信に対応し、8月下旬まで利用できるという。電波が届くなら速度を測ってみたくなるのが人の性(さが)というもの。ということで、富士山でのLTE通信速度を実際に登って確かめてみた。

なぜ富士山に登るのかって? そこに電波が届くからさ

計測したのは8月下旬の某日。富士山には富士宮ルートや須走ルートなど4つのルートがあるが、今回通るのは吉田ルートだ。バスや車で富士スバルラインを抜ければ、アッという間に標高2305メートルの五合目に到着する。歩く距離は片道約7キロ。頂上を目指す登山道の中で、もっとも人気の高いコースだ。

利用した機器は各キャリアのLTE通信対応スマートフォン。各機種の概要に付いては以下の表の通り。それぞれの端末で通信速度計測アプリ「Speedtest.net」を使ってLTEの速度を計測している。計測回数はバッテリー残量を考慮して機種ごとに2回ずつ。それぞれで速いほうの結果を優先した。

キャリア 機種名 重量 通信速度(下り/上りの最大値) 防水/防塵
ドコモ Xperia A SO-04E 141g 100Mbps/37.5Mbps ○/○
au Xperia UL SOL22 145g 100Mbps/15Mbps ○/○
ソフトバンク iPhone 5 112g 75Mbps/25Mbps ×/×

通信速度を計測できる「Speedtest.net」。写真左がAndroid版で、写真右がiOS版

今回は7合目の山小屋で2泊3日して山頂を目指す比較的のんびりな行程だ。旅行会社のプランでは1泊2日のツアーも用意されているが、体力に自信がない場合は2泊3日のプランを選ぶといい。ちなみにGoogleマップのルート検索では、五合目から山頂まで徒歩だと1時間20分で到着するとのこと。さすが太平洋をカヌーで渡れとおっしゃるグーグル先生。まったくブレないスパルタぶりだ。

Googleマップで調べた山頂までのルート検索結果。ストリートビューで実際の登山道を確認することも可能だ

レギュレーションの説明は以上で終わり。以降から登山中のポイントごとに、計測結果を紹介しよう。

人であふれるスタート地点 - 富士スバルライン五合目

まずは、吉田ルートのスタート地点である富士スバルライン五合目から。シーズン終了間近ということもあってか、広場には見渡すかぎりの人だかりができていた。もっとも人が多くのなるのは、これから登る人と下山してきたばかりの人が合流する11時あたり。標高2305メートルとは思えないほどのにぎわいだ。

六合目から上を見上げたところ(写六合目から上を見上げたところ(写9時30分ごろの富士スバルライン五合目の様子(写真左)。11時頃になると、登山客で広場はいっぱいになる(写真右、7月下旬の写真)

広場で速度を計測しようとしたが、auとソフトバンクの電波がつながらない。電波の入る場所を探しながら歩くこと20分。ようやくauの電波をつかむことができたのが、広場の端にある富士五合目総合管理センターの看板の前だ。ちなみにソフトバンクは3G回線のみ、広場から離れた一般駐車場のあたりで接続することができた。

計測当日、auのLTE回線に接続できたのはこの場所のみ

計測結果は以下のとおり。

富士スバルライン五合目(標高2305m) 計測時刻(9:45)
ドコモ 下り7203kbps/上り4244kbps
au 下り7280kbps/上り2872kbps
ソフトバンク 計測不可

速度としてはまずまずといったところ。なお通信速度は利用する端末や混雑状況、計測場所によって変化することをあらかじめご了承いただきたい。