前回はKindle Fire HDを解体する模様をお伝えした。本稿では、各パーツの重さを計測した結果をお伝えするとともに「iPad miniとの重さの違いはどこにあるのか」を検証していきたい。なお解体作業および各パーツの計測に際しては、スマートフォンの修理/バッテリー交換/アクセサリの販売などを手がけている「SMART 横浜/関内店」の藤澤純一氏に協力していただいた。
各パーツを計測する
カタログ上の数値では、7インチディスプレイを搭載するKindle Fire HDの重さは395g、7.9インチディスプレイを搭載するiPad mini Wi-Fiモデルの重さは308gとなっている。高さ、幅、奥行きとも数mmしか違わない両端末。重さに関して、iPad miniのほうが87gも軽い理由はどこにあるのだろうか。
まずはKindle Fire HDのディスプレイ部分を計測した。結果は約175g。iPad miniではガラスパネルとデジタイザーのセットが約40g、液晶パネルが約60gだったので、合計で約100g程度であると考えられる。ここで早速、約75gの差が出ているわけだ。
もっとも、両端末では分解できるパーツが異なる。したがって完全に同じパーツ同士を比較することはできない由、あらかじめご了承いただきたい。ここで約75gもの大きな差が出た理由は何だったのだろうか。Kindle Fire HDでは、操作性の向上を理由にベゼル(縁)の幅に余裕をもたせている。この部分が影響したのだろうか?あくまで推測に過ぎないが...。次に、バッテリーの重さを計測した。
結果は約105gだった。ちなみに、同じ4,440mAhの容量を擁するiPad miniのバッテリーの重量は約80gだった(前回の調査を参照)。約25gの差はどこで生まれたのか?「バッテリーの背面に糊付けされているアルミニウムっぽい金属が重いのではないか」ということで、剥がしてから再計測していただいた。