イタリア政府のアドルフォ・ウルソ企業・メイドインイタリー大臣が、半導体産業に対し2024年に約100億ユーロを投資する計画であり、イタリア欧州最大級のマイクロエレクトロニクス生産国となる準備を進めていることを記者会見で話したとするイタリアANSA通信発の情報をBloombergが伝えている

イタリア政府は、2022年以来打診してきたIntelとの先端後工程工場の誘致が失敗(ウルソ氏によれば、延期)となった代わりに、2024年3月にシンガポールの新興半導体企業でチップレットに特化して2.5〜3D実装を行うSilicon Boxの工場誘致に成功し、同社がイタリア北部に先進後工程(アセンブリおよび最終検査)工場を建設するために32億ユーロの投資を行う協定を締結したことを発表している。

この工場では1600人の雇用が生み出される見込みで、Silicon Boxでは世界中のファウンドリやIDMからチップレットを受け入れ、独自の異種チップレット間接続技術で実装を行い、顧客に最終チップを提供するというチップレット時代を先取りした新たなビジネスモデルを提供するという。

なお、ウルソ氏によれば、イタリア政府はほかの外国半導体企業の誘致交渉も進行しており近く発表できる見込みだという。

イタリア政府とシンガポールSiliconBoxとの工場進出調印式の様子 (ウルソ大臣の公式X、2024年3月11日付より)