NEC、NECネッツエスアイ、Sharing Design、住友商事は9月21日、通信基地局のシェアリングの拡大に向けた取り組みに関し、基本合意書を締結した。

4社は今回の基本合意に基づいて、「アンテナ共用機(DAS:Distributed Antenna System)の供給」「次世代共用機や関連する新技術の検討の共同推進」「基地局シェアリングの普及に向けた活動の共同推進」に取り組むという。

高周波数帯を利用する5G、特にミリ波帯においては基地局数が増えることもあり、基地局シェアリングの活用が期待されており、政府によるガイドライン整備も進む。そうした背景に基づき、基本合意の第一弾として、Sharing DesignはNECネッツエスアイが提供する5G DASの採用を決定したという。

5G DASは複数の通信キャリアの電波を収容できるアンテナ共用機だ。通信キャリアが設置する基地局の電波を光ケーブルにより延伸し、通信可能なエリアを拡張することができるため、ビルや地下などの電波が届きにくい屋内環境、スタジアムやイベント会場など多数の人が集まる環境での活用が期待されている。

基地局シェアリングにおいて、NECおよびNECネッツエスアイでは、これまで培ってきた通信キャリア向け開発ノウハウ・スキル、特に仮想化基地局、Open RAN領域での実績を活かし、グローバル動向を踏まえた市場競争力のある製品開発およびサービスを検討する。Sharing Design、住友商事は5G分野での知見・ノウハウを活用し、基地局シェアリングの展開により5Gネットワークの早期整備を推進する。