場所や時間を問わず、手軽にモノが買えるようになった昨今、ますます重要性を増しているのが「マーケティング」です。そこで本連載では「導入事例から読み解くマーケティング」と題して、マーケティングを主軸に企業の課題解決を手がけるプラナコーポレーションの取り組みご紹介していきます。

Vol.1では具体的な事例を挙げ、クライアントが持つ課題からどのように戦略を導き出していったのか、その詳細をありのままに教えていただきました。

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この方にお伺いしました

株式会社プラナコーポレーション東京 営業部 営業部長  坂本 大輔さん

肩書きは営業でありながらも、営業活動にとどまらずマーケターとして施策をトータルでプロデュースする立ち位置。クライアントと直接議論し、課題の洗い出しから販売戦略のプランニング・提案、制作物のディレクションまで一貫して担当されている。

そもそも、今のマーケティングとは?刻一刻と変化する市場背景

事例をお伺いする前に、まずは昨今のマーケティング事情と、そのなかでプラナコーポレーションがどのように施策を行っているのかについてお聞きしました。

―現在のマーケティングにおけるトレンドや市場背景を教えてください。

トレンドは常に移り変わっていますが、近年の最も大きな動きとしては、コロナ禍を経て、世の中全体の購買方法が変化したことが挙げられます。性別や世代を問わず、ほとんどの人が通販やお取り寄せを活用するようになりました。 同時に、在宅時間の増加によって、動画を視聴する機会が増えました。東京オリンピックの頃からは、TV画面にQRコードを表示して、TVとスマホを連動させて見せる仕組みも多くなりましたね。これらの背景から「いつ・どの瞬間でもモノが買える」という環境が整い、売る側のアプローチ方法も大きく変わってきました。

―販売戦略もより一層難しくなりそうですね。マーケティング手法にもさまざまありますが、プラナコーポレーションの強みはどのような点でしょうか?

弊社の強みは「新しい市場を作る」ことです。すでにある市場を競合と分け合う形では、成長に限界があります。そこで、クライアントの商品が「どのようなターゲットに響くのか・ニーズはどこにあるのか」から考え、今までなかった市場を作り出すということを大切にしています。 また、弊社のグループ会社では通販事業や店舗経営なども行っているので、まずは自分たちで広告宣伝の手法を試して事例を作り、そのノウハウをクライアントの施策に還元できるという強みがあります。仮説が立ったらすぐに試してPDCAを回し、スピード感を持って改善していけるという点も成功につながっている理由ですね。

―貴社に相談されるクライアントは、どのような課題をお持ちの企業が多いですか?

「商品が売れない」「商品の魅力が伝わらない」「どう売ったら良いかわからない」といったお悩みをお持ちの企業様が多いです。そのため、どうしたら売れるのか、戦略から一緒に考えることがほとんどですね。

―坂本さんの印象に残っている、実際の成功事例を教えてください。

ある食品メーカー様の成功事例ですね。健康食品を販売されている企業様で「商品が売れないから売れるようにしてほしい」と依頼をいただきました。そこでターゲットを見直して施策を行ったところ、売り上げが急激に伸びたという事例があります。このお客様とは10年以上のお付き合いになりますが、いろいろな施策をご一緒させていただき、いまでは当時の年商約5億円から、100億円超まで成長されています。

この事例について、より詳しくお伺いしました。

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購入者の声から、隠れたニーズを読み解く

―では早速、この事例について具体的に教えてください。

はい。ご相談いただいたのは下記のような企業様でした。

クライアント:健康食品の通販企業
商材:にんにく卵黄
課題:他社との差別点を見出せず、売り上げが伸び悩んでいた
当時のターゲット:若年層〜高齢者層まで、幅広い層
当時の販売戦略:TV・新聞・Webで広告宣伝を打ち、低価格で試してもらうことをフックに販売
市場背景:にんにく卵黄の商品は多数ありライバルの多い市場。すでに他社商品で市場のイメージがついており、選ばれにくくなっていた。
依頼内容:他社と差別化して、売り上げを伸ばしたい

―この相談を受け、どのようにプランニングを進めていったのでしょうか?

まずは、商品の購入者にアンケート調査を行い、なぜこの商品を買うに至ったのかを聞きました。その結果、ランキング上位の声は「元気になりたいから」といった凡庸なものでしたが、より深層心理をついたものはないかという視点で分析をし、中位程度だった動機「長生きしたいから」「家族に迷惑をかけたくないから」といった声に着目したんです。新しい市場を開拓できるチャンスを感じましたね。 それを元に、ターゲットを60代〜70代の「元気に長生きしたい人」に絞って広告宣伝を行う提案をしました。

―思い切った提案ですね!クライアントの反応はいかがでしたか?

驚かれていましたね。でも、その結論に至った根拠や経緯をプレゼンするとすぐに納得されて、「よし!一緒にやってみましょう!」と決断していただきました。

―競合商品との差別化で意識した点はありますか?

当時は40〜50代の主婦の方向けにターゲットを見据えて行っている企業がほとんどのなか、60代以上というターゲット選定をしたことが最も大きな差別化となりました。これにより、すでにたくさんある競合商品と同じ市場を分け合うのではなく、新しい市場を生み出すことができたと思います。

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根拠をもとに、クライアントと一緒に新しい成功事例を作っていく

―具体的にはどのような施策を行なったのでしょうか?

60代以上の方に接点を持ってもらいやすいよう、メディアはTVと新聞広告に絞りました。さらに、その層に人気の高いTV番組を調査していくと、いずれも“ドキュメンタリーの旅番組”という共通点を見つけたんです。そこで「その要素を取り入れた番組を制作して、そのなかで商品を紹介しよう」という結論に至りました。まずは地方局と都市部の一部にエリアを絞り、番組の放送をして反応を見ることになりました。

―ドキュメンタリーの旅番組!斬新な企画ですね。

はい、クライアント様も初めはびっくりされていました。当時はそのような施策を行なっている企業がなく、まったく新しい取り組みだったんです。それでも、たくさん議論をして「根拠がある企画で成功が見込める」という点でご納得いただけました。

そうと決まったらすぐに制作を開始し、ご相談いただいた1ヵ月後には番組のロケに行きました。


ご相談からの期間

―すごいスピード感ですね!

弊社では、まずは小さくテストをして、どんどんPDCAを回していこうという姿勢で取り組んでいます。そのため、他社様に比べてもかなりスピードが速いと思いますね。市場の状況やトレンドはすぐに移り変わってしまうので、施策決定から実現までのスピード感は重要だと考えています。

―施策を実施する上で大切にされていたのはどんなことですか?

「もとの目的・コンセプトからブレないように」ということを常に意識して進めました。 制作に没頭しているとどうしても面白い方向に進めたくなったり、ターゲットから外れた層への訴求まで欲張りたくなったりすることがあります。ただ、それではターゲットに刺さるコンテンツは作れません。常に「売れるか」「元々のコンセプトに合っているか」を軸に客観視して、一貫して広告表現を作っていきました。それでも、実際にやってみないと効果はわからないので、オンエアまでドキドキでしたね。

すでに大きな市場ができあがっており、競合商品に溢れていたという背景のなかで相談を受けた本事例。消費者の深層心理からターゲットを大胆に絞り込み、その層に刺さる表現方法を考え出しました。依頼から4ヵ月という早さで迎えた初回の番組放送後、どのような反響があったのでしょうか?

マーケティングは施策実施「後」が重要!【効果編】はVol.2でお届けします。

Vol.2で読める内容~Coming soon~
  • Vol.1の振り返り/健康食品を扱う食品メーカーの事例
  • 初オンエアで「行けた!」と実感!3ヵ月後には全国展開へ
  • 発見や課題を吸い上げ、次に繋げる ー その姿勢が、また新しい事例を生み出していく
  • マーケティングの力で企業を、地方を、そして日本を発展させていく
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プラナコーポレーションでは、新規獲得からリピート育成まで、ビジネスの広告・販促をトータルでサポートしています。グループ会社では通販事業や店舗運営、コールセンターや物流拠点といったフルフィル対応、海外進出のサポートまで、事業領域は多岐に渡っており、そこで培われたノウハウをマーケティング事業にも最大限活用。多くのビジネスを成功へと導いています。

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なぜ坂本 大輔さん はプラナコーポレーションに?
Interviewee
今回お話を伺った坂本さんは、元々デザイナー志望だったとのこと。デザイン業務の中で、制作をすること以上に「なぜこのデザインが選ばれるのか」「その背景にある心理」が気になるようになり、それを会社に伝えたところ、異例の異動で営業に転身されたのだそう。
そこから、数々の施策を通して実践的にマーケティングのスキルやノウハウを身につけ、今ではプランニング〜制作まで一貫して関わるプロのマーケターとして活躍されています。

マーケティングやものが売れるまでのプロセスに興味がある方は、ぜひ採用情報もチェックしてみてください。

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