ヒトは人生の1/3を寝て過ごします。すなわち……寝室は人生の1/3を過ごす超重大スポットなのです。

そんな寝室の環境を理想的な形に整えて、睡眠の質を高めるべきなのはもはや当たり前のこと!

今回の記事を読み込んで、あなたも最新の研究データに基づいた"理想の寝室"を手に入れてください。

そもそも『理想の寝室』とはどんなもの?

理想の寝室と聞いてあなたはどのようなイメージを持ちますか?……うんうん。朝まで爆睡し、スッと気持ちよく目が覚める……そんな寝室が理想ですよね。

しかし、残念ながら多くの人は実現できていません。それは、人間がもつ"五感"の敏感さを理解していないからです。

人間は無意識に、寝ている時ですら五感から常に情報を受け取っています。

寝具の肌触りをはじめとして、肌で感じる温度、目から入る光、耳から聞こえる音、鼻や口から入る空気まで……。眠っていても全てが睡眠を妨げる可能性のある要素となりうるのです。

つまり、理想の寝室を作り出すには五感から入ってくる情報全てをデータに基づいて最適化していく必要があります。

ぐっすり眠れる『理想の寝室』を作る10の条件とは

それでは実際に理想の寝室を作り出す条件を、データに基づいて10個紹介します。

全てを整えれば、あなたも今日から最高の環境で爆睡できること間違いなしですよ!

1.部屋の温度は一晩中快適に保つ

理想の寝室作り第一歩は、部屋の温度を一晩中保つこと。厳密にいうと、布団の中の温度である"寝床内温度"を快適に保つことが快適な睡眠に欠かせません。

寝苦しい夏や寒くて目覚める冬の経験からわかるように、寝床内温度が高すぎる状態や低すぎる状態が続くと、無意識でも睡眠の質が低下してしまうからです。

実際に睡眠時の温度変化を観察した研究では、寝床内温度を33℃に維持すると睡眠時の快適性が保たれるとわかっています。そして、寝床内温度33℃を維持するためには、室温を24℃に保つのが良いと結論づけられました※1

では、エアコンは何度に設定すればよいのでしょうか? 外気温やお部屋の間取りによって調整は必要ですが、夏は27℃、冬は21℃でつけっぱなしにしましょう!

よく「寝る時はエアコンを消す」もしくは「タイマーをセットして寝た後は消えるようにする」という方もいますが……理想の寝室環境を整えて睡眠の質を高めるにはNGな行動といえます。

睡眠のメカニズムにも大きく関係する温度はしっかりと文明の利器でコントロールし、理想の睡眠環境を手に入れましょう!

※1参照:寝室における年間の快適温度と睡眠の質に関する研究

2.湿度も除湿機&加湿器で調整

温度までは気を遣う方が多い一方、湿度に関しては見落としがち……。

ですが、極端な乾燥や高すぎる湿度もまた睡眠の質を低下させるとわかっているのです※2

乾燥していると喉がイガイガ、肌がカサカサする経験は誰もがありますよね。多湿は蒸れやベタつきなどの不快感を引き起こすので言わずもがな。

コイツらが寝ている間に起こると、意識がなくても体は深い睡眠に入れなくなってしまうんです……。

研究によると、寝室の湿度は50%〜60%が最適であると考えられています。

特に6月〜夏は湿度が75%を超える日もあったり、冬は暖房をつけるため空気が乾燥しやすくなってしまったり……。

夏は除湿機、冬は加湿器で湿度もしっかり調整して、快適な空間を作りましょう。

※2参照:環境温湿度と睡眠

3.空気清浄機を導入して空気も綺麗に保つ

空気シリーズもいよいよ大詰め! エアコンで温度調整して湿度も整えたら、仕上げに空気清浄機を添えてください。

いくらお掃除をしていても、寝室では目に見えないホコリやダニが空気中を漂っています。滞在する時間が長い分、残念ながら一番空気が汚れやすい場所と言えるでしょう。

そして寝ている間に吸い込む空気が汚れていると……体は対応に迫られて深い睡眠に入ることができなくなってしまうのです。

しかし空気清浄機を置けば空気が綺麗になり、睡眠の質を取り戻せます!

ある研究では、2週間の間、空気清浄機ありの部屋となしの部屋で寝ている人を比較しました※3。すると、空気清浄機がある部屋で寝た人は平均19分も早く寝つき、総睡眠時間が平均で12分も増加したのです。

総睡眠時間はベッドにいる時間のうち起きていない時間のこと。つまり、総睡眠時間が増えたということは、途中で起きてしまう回数やベッドの中で起きている時間の減少も期待できると考えられるのです!

※3参照:Can air purification improve sleep quality? A 2-week randomised-controlled crossover pilot study in healthy adults

4.マットレスは可能な限り大きいサイズを選ぶ

お次は寝室の中でも最重要と言えるマットレス選び。そして一番気をつけてほしいのは大きさです!

部屋の間取りからベッドのサイズを考えるのではなく、ベッドを決めてから残りのレイアウトを考えてください!

大きいマットレスの方が寝返りをスムーズに打てて、落ちる心配もなく安定感があることから睡眠の質が向上するんです。

実際の研究データでも実証されています。横幅が78㎝のマットレスと100㎝のマットレスを比較した試験では、100cmのマットレスで寝た時の方が途中で起きる回数が少なくなるとわかっているんです※4

78cmはセミシングル、100cmはシングルの大きさですね。「間取りが狭いから……」「小さくても平気だから……」と小さいサイズを選ぶと、知らず知らずのうちに睡眠の質をさげてしまいます。

また、体格の良い男性やパートナーと寝る方は、特に大きいサイズを選びましょう。一人ならセミダブル〜ダブル、二人で寝るなら余裕をもってクイーンサイズがおすすめですよ!

サイズが上がると少しお値段もかかりますが……睡眠によるリカバリーを第一に考えるなら、理想の寝室を作るための投資は惜しまないようにしましょう!

※4参照:RELATIONSHIP BETWEEN THE MATTRESS SIZE AND SLEEP

5.寝具の素材は通気性の良いものをチョイスする

お次はマットレス以外の寝具も整えていきましょう。枕やシーツ、かけ布団でとにかく重視したいのは"通気性"です。

人間は寝ている時、活動時よりも体内の温度が低下するようにできており、さがっている状態が睡眠に最適だと言われています。

だからこそ、表面から熱を逃がそうとして寝汗をかくのです。そこで通気性が良い寝具を使えば、放熱を進めてスムーズな入眠が可能に! そして睡眠中もしっかりと体内の温度がさがった状態を維持し、質も高まるわけですね。

実際に、高反発で通気性の良い素材を使用したマットレスと一般的な低反発のマットレスを使い、睡眠時の状態を比較した試験が行われています※5

結果として、通気性の良い素材を使用したマットレスの方が深部体温(体内の温度)がスムーズにさがり、深い睡眠の量が増加していると報告されました!

逆に通気性が悪いと、ベタベタとジメジメにやられて寝苦しい夜を過ごすはめになります。

敷布団やマットレスなら樹脂素材、掛け布団なら羽毛がおすすめです!

※5参照:High rebound mattress toppers facilitate core body temperature drop and enhance deep sleep in the initial phase of nocturnal sleep

6.不安を抱えがちな人はウェイトブランケットを被ろう

仕事で失敗した時やイライラすることがあった時……日々生きていると、眠れない夜もあるでしょう。

そんな夜には、近年研究が進んでいる"ウェイトブランケット"がおすすめです!

ウェイトブランケットとは、通常の掛け布団よりも意図的に重たくしたブランケットのこと。通常のお布団が3kg前後なのに対して、6kg〜9kgと倍以上の重量感です。

しかし、重さによって体に対して均等に圧がかかるので、ハグで包まれているかのような安心感の中で眠れるんですよ!

臨床試験でも効果が実証されています! 28人の参加者がウェイトブランケットを使用した試験では、使用していない時と比べて寝つきが13%早くなり、さらに中途覚醒が36%改善されたとのデータも※6

就寝時のストレスが軽減され、リラックス効果が高まるため、まさに狙い通りの機能性寝具と言えるでしょう!

試験では自分の体重を10で割り、プラス1kgした重さのブランケットを使用しています。たとえば、体重60kg台の人は7kgを選べば良いわけですね。

重さは好みもあるので、効果にはどうしても個人差が生じてしまうところですが……悩んでいる方は理想の寝室を作る上で取り入れてみては?

※6参照:1203 Worth The Weight: Weighted Blanket Improves Sleep And Increases Relaxation

7.寝る前は睡眠に効果的なアロマの香りを広げる

舞台は再び空間へ。人間に備わっている嗅覚も活用して、理想の寝室を作り上げていきましょう。

その方法とは……睡眠に関する臨床試験データが豊富なアロマの香りを寝室に広げること。嗅覚は脳と密接に結びついているため、睡眠の質にポジティブな影響を与えてくれるのです。

睡眠に有効なアロマはいくつかありますが、おすすめはラベンダー!

臨床試験では、ラベンダーのアロマを漂わせた部屋で寝たところ、通常時より深い眠りの時に発生するデルタ波が強くなったとのデータが報告されています※7

その他、シダーウッドやサンダルウッド、ベルガモットのアロマも臨床試験があり効果的です。

香りは好みで個人差があるので、ぜひ睡眠に適したアロマの中からあなたの好きな香りを探してみてください。

※7参照:A pilot study on essential oil aroma stimulation for enhancing slow-wave EEG in sleeping brain

8.テレビや動画など音が出る物は対策

次に気にすべきは聴覚。テレビやスマホの動画など、音が出る物は就寝時に持ち込まないようにしましょう。

ヒトは動物としての本能で、睡眠中も音に対して警戒モードになり、無意識のうちに反応するようできています。

寝ている途中に音を感知すると目覚めを促進し、起きていなくても無意識のうちに中途覚醒や浅い眠りが増えてしまうんです。

実際の研究でも、睡眠中にだんだんと音を大きくしていくと、音の大きさと連動して覚醒度合いが上がる結果となりました※8

ちなみに、テレビや動画以外に、車や隣人の生活音がある場合も対策必須。耳栓やノイズキャンセリングのイヤホンでホワイトノイズを聞くと良いでしょう!

……動画を見ながら寝落ちする習慣のある方は、今日から気をつけましょうね?

※8参照:ビープ音刺激の音圧が覚醒効果に及ぼす影響

9.ダークカラーの遮光カーテンで朝日をシャットアウト

ここまで様々な感覚を制して来ましたが、最後は視覚です。

もしあなたの寝室に夜の街灯や朝日が入ってくるなら、遮光カーテンでシャットアウトしてください!

睡眠の光は、皆さんが想像しているよりも強烈な影響を与えるからです。

人間は眠るべき時間帯に光を浴びると、睡眠ホルモンである"メラトニン"の分泌がうまくできなくなってしまいます※9

つまり、寝ている時はできるだけ光に当たらない、寝室が真っ暗な状態が理想的。せっかく7時まで寝ようとしても、5時に朝の光が入って来たら睡眠の質がさがってしまうってことですね。

最悪の場合、朝方に目が覚めて眠れない早朝覚醒に悩まされるかも……。

季節を問わず朝日と共に起きる方は別ですが……そうでないならカーテンで朝日をシャットアウトして、起きる時間まで真っ暗な状態を作り出しましょう!

※9参照:Melatonin, the Hormone of Darkness: From Sleep Promotion to Ebola Treatment

10.最新家電で起床時間に光を取り入れる

先ほどは光を遮断するお話でしたが……実は逆に、起きる時は日光を浴びるとスムーズに活動準備ができ、朝の爽快感が向上するとわかっています。

日光がメラトニンの生成をストップさせるため、体が「目覚めるべきだ」と感じるからです※10

つまり、寝ている時は光を浴びたくない……でも起きる時はガンガン浴びたいと……。この理想の寝室づくりを阻んでくる矛盾を解決してくれるのが、最新家電の"スマートカーテン"です!!

スマートカーテンとは、スマホアプリでアラームをセットするとカーテンを自動で開閉してくれる便利な代物。活用すれば、起床時間ちょうどに寝室を光で満たせちゃいます!

空気清浄機も然りですが、睡眠のメカニズムを考慮し、時には人類の生み出した家電を使うことも、睡眠を理想的な形に近づける手段となるのですね。

※10参照:Effect of Daylight on Melatonin and Subjective General Health Factors in Elderly People

爆睡のためには『理想の寝室』以外の睡眠ケアも重要

ここまで理想の寝室を作るために必要な10個の条件をまとめてきました。

もともと睡眠に気を遣っていた方でも、10個全ての条件を整えられている人はいなかったのでは!?

皆さんもデータを参考にして、自分に適した理想の寝室を作り上げていきましょう!

……ちなみに、睡眠は寝室の環境以外でも日中の生活習慣や寝る前の行動で大きく変わるってご存知ですか?

ぐっすり眠って日中に最高のパフォーマンスを発揮したい方は、寝室環境以外にも食生活や運動習慣の改善、睡眠の質を高めるサプリメントの摂取、寝る前の行動の改善など、ケアが必須なんです。

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