私ほどのXカスになるとトレンドに挙がっているワードを見るだけで「今Xはこういう胸糞の悪い話題で盛り上がっているのか」と予測することができるし、わかった上で見に行って胸にクソをパンパンに詰めて帰ってきたりする。

Xではこういう胸にクソ詰め放題タイムセールが良く行われているので、安価でコスパよく気分が悪くなりたいという感情節約上手にとっては欠かせないツールなのだ。

先日トレンドに「ひよこババア」というワードが上がっていた。

灰原哀の中身は18歳みたいな話ですかね?

一見、校門前に現れる怪老婆の一緒のように見えるが、そういう七不思議的話ではないし、私はすぐに意味がわかった。

私は少し前に、エロライトノベルのレビューの仕事をしていた。

一見楽し気な仕事だが、全くエロの気分でない時に仕事としてエロを鑑賞するというのは、時に時計仕掛けのオレンジ状態になる大変さだった。

ラノベなのでファンタジー作品も多く、エルフやサキュバスなどの人外キャラも多数登場し、現実ではまず不可能なエレクトリカルプレイも魔法や不思議なアイテムを使えばいともたやすい。

エロとファンタジーはナスと油のように相性がいいのだ。

その中に実年齢は800歳だが、見た目は完全な少女というキャラが登場した。こういう設定も異世界ではお茶の子さいさいなのである。 こういった、見た目は幼女、中身は老婆以上の何か、なキャラは界隈では「ロリババア」と呼ばれていたので、私も原稿内でその呼称を用いたところ、「ロリババア」という表現はやめてくださいと言われた。

まさか、スライム娘窒息プレイとかを出している編集部に、表現規制を食らうとは思わなかったが、正直このレビューの仕事はどこの媒体よりも表現規制が厳しく、特に年齢に関しては厳しかった。

極端な話、異世界なのだから「この世界では12歳成人です」と言い切ってしまっても良さそうなものだが、そこは頑なに現実基準遵守なのである。

その結果、下半身が蛇の美女や、口だけやってきて奉仕してくれるのっぺらぼう娘は登場しても、性対象として未成年が登場することはない、という不思議な世界観になっていた。

その他にも様々な表現規制を食らい、つくづく「フィクションならOK」という時代は終わったと痛感した。

特に子供に関しては、あの漫画ゴラクにすら「子供への過度な暴力表現はやめてください」と注意される時代なのだ、過剰な暴力を受けるのは大人になってからではいけない、ということである。

表現規制は恐ろしい、価値観は多様だ、でも……

もはや女児を性的対象として見る時に使われたがちな「ロリ」は、言葉すら使ってはダメなのだ。

よって「ひよこババア」は「ロリババア」の使用が無理になったため、その代替えとして出て来た表現だとすぐに分かったし、実際にその通りだった。

しかし、何故急にロリババア言い換え大喜利が始まったのかの経緯までは知らなかった。

  • 日清のひよこちゃんも中身はすね毛の生えたおっさんだったみたいですし

    日清のひよこちゃんも中身はすね毛の生えたおっさんだったみたいですし

どうやら最近、VISAやMastercardなど欧米系クレジットカードブランドからポリコレ的な表現規制がかかり、それに対してアダルトコンテンツを扱う企業がどう対応したかが話題になったようである。

カード会社的に許されざる卑猥表現をしているブツの購入決済に、うちのカードを使うんじゃねぇというやつらしいが、例えばFANZAは、泣いて馬謖ったかどうかはわからないが「クレカを切る」という判断をし、pixivは逆に規制に従いクレカを取ったようである。

両社の判断は賛否あるものの、方針がはっきりしている点はおおむね評価されている、対して「まずった」と言われたのが「DLsite」である。

DLsiteは同人含め、様々なアダルト作品の販売を行っており、私も購入することはそこまでないが、定期的に女性向け作品のトップページに飛び、そこに並ぶ作品を見てメチャクチャエロいな、と感嘆して帰って来る定期巡回は行っている。

しかし、中には作品タイトルからして「監禁」や、24時間ほのぼのレイ〇など、人間以前に法をおかし気味なものも少なくない。

よって、DLsite側はクレカ会社から成人向け作品を中心に表現規制の要請があったことを明かし、作品に使われている一部の卑猥な単語を「特定語句」に置き換えるよう促していた。

欧米は日本より、未成年の性的搾取への取り締まりが厳しいので、「ロリ」がやり玉に挙がったのは想像に難くない。

そこでロリの代わりの特定語句が「ひよこ」であり、ロリババアは「ひよこババア」になったというわけだ。

しかしながら、それでクレカ側が「なるほどひよこなら問題ない」と判断するわけもなく、見事にVISAとMastercardの使用が一時停止することとなった。

FANZAやpixivのようにどっちを取るか判断せず、「言葉だけ変えてやりすごす」という中途半端な対応をとって、結局一部クレカ使用中止となったDLsiteに対し、エロの扱いというよりは対応のまずさに対して批判が集まってしまったようである。

フィクション内の性的表現に関しては未だに議論が続いているが、商業媒体は議論という名の炎上を避けるために、自主規制を強める方針になると予想される。

ちなみに「ババア」の使用も媒体によっては止められるので、今後「ひよこおばあさん」「幼体後期高齢者」などに代わる可能性がある。

そしてユーザーが一番萎えるのは、こういった「一応配慮しましたよ表現」なのかもしれない。