ドルトムントをCL決勝へ導くヘディング弾を沈めたフンメルス [写真]=Icon Sport via Getty Images

 チャンピオンズリーグ(CL)・準決勝セカンドレグが7日に行われ、ドルトムント(ドイツ)がパリ・サンジェルマン(PSG/フランス)を1-0で下した。この結果、2戦合計スコアは2-0となり、ドルトムントの決勝進出が決定。試合後、ドイツ代表DFマッツ・フンメルスが喜びの声を届けた。

 ファーストレグをドイツ代表FWニクラス・フュルクルクのゴールにより1-0で制していたドルトムントは、PSGの本拠地『パルク・デ・フランス』へ移ったセカンドレグでは、序盤からホームチームの猛攻を受ける。それでも、フンメルスを中心とした守備陣が無失点で抑え、スコアレスで後半へ折り返す。すると50分、ドイツ代表MFユリアン・ブラントが蹴った左コーナーキックから、ファーサイドでうまくフリーになったフンメルスがヘディングシュートで待望の1点をゲット。その後は3度もクロスバー・ポストに直撃するシュートを放たれるなど、最後まで手に汗握る試合となったが、最終的にはドルトムントが激闘を制していた。

 試合後、フンメルスは『DAZN』を通して「僕のキャリアにおけるCLでの通算ゴール数はあまりにも少ない。たったの『5』だ」と切り出しつつも、「その5点目は、今日のような重要な舞台で決めることができた。今日こそその記録を伸ばす絶好の機会だと思っていたよ」と率直な心境を打ち明けた。

 なお、データサイト『Opta』によると、このゴールはドイツ人選手のCL決勝トーナメントにおける最年長ゴール記録になったという。フンメルスは35歳と143日でPSGとのセカンドレグを迎えていたが、百戦錬磨のDFが攻撃面でも記録を作った。

 また、今季のドルトムントはPSG、ミラン(イタリア)、ニューカッスル(イングランド)と同居する“死の組”のグループFを勝ち抜き、ラウンド16ではPSV(オランダ)、準々決勝ではアトレティコ・マドリード(スペイン)を破っていた。PSGとはグループFでも相まみえ、当時はドルトムントから見て1分1敗。苦しめられたフランス王者を相手に、準決勝でリベンジを達成したが、フンメルスはPSGとのアウェイゲームを白星で飾れた要因について「今日も積極的にプレーし、要所要所でペースをつかみ、スタジアムの雰囲気を盛り上げることができた。それが今日の成功の秘訣だ」と分析した。

 ファーストレグに続き、セカンドレグでもUEFA(欧州サッカー連盟)が選ぶプレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたフンメルスは「グループステージの初戦でPSGに敗れて以降、僕らはどんな相手であろうと勝てると信じてここまで突き進んできた」とチームの雰囲気を明かす。これでドルトムントは最後に決勝進出を果たした2012-13シーズン以来、11年ぶりのCLファイナル進出を決めたが、当時の経験を知るフンメルスは「今はウェンブリー(※決勝の開催地)で勝てない理由が見つからないくらいさ」と語った。

 今季のCL決勝は6月1日に開催予定。勝利したドルトムントは、バイエルン(ドイツ)vsレアル・マドリード(スペイン)の勝者と対戦する。

【ハイライト動画】フンメルスのヘディング弾でドルトムントが決勝へ!