相模鉄道は26日、今年度の設備投資計画を発表した。鉄道事業において、2024年度は94億円の設備投資を実施。「デザインブランドアッププロジェクト」の統一コンセプトにもとづくリニューアルを10000系3編成で行うほか、新たに2駅でホームドアを設置する。

  • 相模鉄道の10000系リニューアル車両。2024年度は10000系3編成でリニューアルを進める

相鉄グループの「デザインブランドアッププロジェクト」は2015年11月に本格始動。利用者との接点となる鉄道の駅舎・車両、駅に隣接する商業施設等を統一したコンセプトの下でリニューアルし、認知度や好感度を高めることで「選ばれる沿線」の実現をめざすという。

相鉄・JR直通線(2019年11月開業)の車両12000系、相鉄・東急直通線(2023年3月開業)の車両20000系・21000系も「デザインブランドアッププロジェクト」の統一コンセプトにもとづきデザインされたほか、これまでに9000系・8000系をはじめ、10000系の一部車両もリニューアルされた。2024年度はサービス向上の施策として、10000系3編成を対象に車両のリニューアルを進めていく。

  • リニューアル前の10000系

  • 西横浜駅に設置されたホームドア

安全・安定輸送を確保するため、相鉄線全駅へのホームドア設置に向けた整備工事(鉄道駅バリアフリー料金制度を活用して実施)を進めており、2024年度は相鉄本線の和田町駅と上星川駅に設置する予定。これにより、海老名駅(2026年度に設置予定)を除く相鉄線全駅でホームドアの設置が完了する。その他、各種保安設備の更新により、さらなる安全性の向上も図る。

既存駅舎のリニューアルも引き続き実施。ゆめが丘駅では駅周辺の開発に合わせて駅舎のリニューアルを進めており、駅南側に建設中の大規模集客施設「ゆめが丘ソラトス」側に新たな改札口を設置するほか、「デザインブランドアッププロジェクト」のコンセプトにもとづきコンコースやホームの内外装も一新。2024年7月の完成を予定している。海老名駅では2026年度末の完成(予定)に向けて駅舎の建替えを行う計画としており、今年度は引き続き新駅舎の鉄骨製作と架設を行うとのこと。

  • 相鉄いずみ野線ゆめが丘駅の新改札(完成イメージ)

鶴ケ峰駅付近連続立体交差工事(横浜市の都市計画事業。2022年11月に工事着手)も推進。今年度も引き続き、地下化に向けた各種準備工事をはじめ、工事に使用するシールドマシンの製作、二俣川駅構内線路切替工事など進めるとしている。