◆Borderlands 3(グラフ19~24)

Borderlands 3
2K Games
https://borderlands.com/ja-JP/

ベンチマーク方法はこちらのBorderland 3の項目に準ずる。設定は

全体的な品質:Low
アンチエイリアス:テンポラル

とした。

  • グラフ19

  • グラフ20

  • グラフ21

  • グラフ22

  • グラフ23

  • グラフ24

結果(グラフ19~21)を見ると、Ryzen 7 8700Gは何とか2Kで60fps超えを果たしており、Ryzen 5 8600Gはちょっと厳しいといったところ。ただRyzen 7 5700Gよりはだいぶ改善している。その2Kのフレームレート変動はグラフ23の通りで、まぁこれならRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700G共にプレイ可能かな? という範疇。1.5K(グラフ22)だとかなりゆとりはあるが、流石に1.5Kだと画面がぼやけた感じになってしまい、あまりお勧めできない。一方2.5K(グラフ24)はちょっとフレームレート的にプレイが厳しい。これ以上設定を下げようもないし、まぁプレイするなら2K以下で、という感じだ。ちなみにFMFは案の定効果なしという感じであった。

◆Company of Heroes 3(グラフ25~30)

Company of Heroes 3
Relic Entertainment
https://www.companyofheroes.com

ベンチマーク方法はこちらのCompany of Heroes 3の項目に準ずる。設定は

mage Quality Low
Physics Quality Low
Shadow Quality Low
Texture Detail Low
Geometry Detail Low
Anti-Aliasing Low

とした。またCompany of Heroes 3はFSR 2.1に対応しているため、内蔵GPU搭載3製品についてはFSR無しとFSR 2.1 Balancedの両方の設定で結果を測定した。

  • グラフ25

  • グラフ26

  • グラフ27

  • グラフ28

  • グラフ29

  • グラフ30

ということで結果(グラフ25~27)であるが、そもそもこちらだとRadeon RX 6600ですら結構厳しく、1.5Kですら平均で40~45fps程度になっているため、相対的にRadeon RX 6600を利用するRyzen 7 7700X/Core i7-13700KFの結果とRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700Gの結果があまり変わらない、という事になってしまった。Ryzen 7 5700Gは1.5Kですら平均30fpsだから、これに比べれば向上しているのは判るのだが、今回試したどの製品もプレイには適さないという結果に。実際フレームレート変動(グラフ25~27)でもこれは明らかである。ちなみにFSRを有効にするとそれなりに性能は上がるのだが、それでも2K場合で40fps台を推移しており、いくらFPS系ではないと言ってもこのフレームレートではプレイにちょっと支障が出る感じである。

◆Far Cry 6(グラフ31~36)

Far Cry 6
Ubisoft Entertainment
https://www.ubisoft.com/ja-jp/game/far-cry/far-cry-6

ベンチマーク方法はこちら(https://news.mynavi.jp/article/20211006-2009913/)に準ずる。設定は

Graphics Quality:Low
Motion Blur:Off
Camera Shakes:Minimal

で、勿論DXRもOffとしている。

  • グラフ31

  • グラフ32

  • グラフ33

  • グラフ34

  • グラフ35

  • グラフ36

さて、ここまで品質を下げるとRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700Gは何とか2K程度まではPlayableな性能となる(グラフ31~33)。実際フレームレート変動を見ても、2K(グラフ35)でRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700Gはほぼ60fps程度を維持できている。流石に2.5K(グラフ36)は厳しいものがあるが、後追いでGPUカードを追加するまでの繋ぎとして使う分には何とか使える範囲と言えるだろう。ちなみにRyzen 7 5700Gは1.5K(グラフ34)でも50fps前後とかなり厳しい性能であるから、随分性能の上乗せが出来たことになる。

またFMFはご覧の通り役立たずというか、少なくともFar Cry 6では性能の上乗せは期待できない。まぁ2Kで60fps実現できただけでも大したものだ、ということだろう。

◆ForSpoken(グラフ37~42)

ForSpoken
Square Enix
https://www.jp.square-enix.com/forspoken/

こちらの考察でもちょっと触れたForSpoken。発売は2023年1月とちょっと古めであるが、FSR 3に対応ゲームということと、In-Game Benchmarkを搭載していること、それとそのBenchmarkのフレームレートがログで残る事から今回採用してみた。

ベンチマークの方法だが、まずTop Menu(Photo14)で"SETTINGS"を選び、Display Settings Tab(Photo15)で解像度を選択する。ついでGraphics TabでImage Quality Presetsを設定する(Photo16)が、この時点でImage QualityでFSR 3が自動選択される。そこでFSR 3を無効化すると、自動的にPresetはCustom扱いとなる(Photo17)。

  • Photo14: ベンチマークもここから(Settingsからはベンチマークに直接移れない。ちょっとだけ不便)。

  • Photo15: ここでVSyncもOffにしておく。

  • Photo16: Texture Memoryの選択画面になっているのはたまたまで、特に意味は無い。Image Quality Presetを変更すると全項目が自動変更される。

  • Photo17: CustomになってもFSR 3以外の項目は先に設定されたままとなる。

変更が終わったらPhoto14のTop Menuに戻ってBenchmarkを選ぶとすぐにベンチマークが始まるが、ベンチマークそのものが7つのパートに分かれており、しかも各々のパートのロードにかなりの時間が掛かる関係で、ベンチマーク全体が終わるのには10分前後の時間が必要である(ロード時間次第である)。

ちなみにベンチマークが終わると(ベンチマーク時間全体に比して)「一瞬」だけ結果が表示されてすぐにPhoto14に戻る、というあたりはかなりの不親切設計ではあるのだが、ログは自動的に保存される。ただその保存場所が

C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\FORSPOKEN\Steam\76561197972210042\benchmark という判りにくいものなのはどうにかしてほしいところだ。このログは、最小/最大/平均フレームレートと、7つのシーンのロード時間、それとベンチマーク設定が記録されたファイル以外に、フレームレート変動ログが(シーン毎に)合計7つ生成される。ログファイル名はベンチマーク毎に変化するので、上書きされる心配はない。

  • グラフ37

  • グラフ38

  • グラフ39

  • グラフ40

  • グラフ41

  • グラフ42

さて結果をまとめたのがグラフ37~39だが、ご覧の通りFSR 3無しだとRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700Gは1.5KでもPlayableとは言いにくい程度なのが、FSR 3を併用する事で何とか2Kまで利用可能と言う事になっている。ただFSR 3を有効にするとちょっと振る舞いがおかしく、フレーム毎の所要時間を見ると

0.438ms→22.041ms→0.345ms→21.876ms

といった具合に妙に所要時間が少ないフレームが挟み込まれており(恐らくはこれがFSR 3で生成されたフレームだろう)、結果として最大フレームレートが3000~5000fpsとかいう結果になっている。なので最大フレームレートは無視して頂いた方が良い。

まぁそんなわけでRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700GはRadeon RX 6600には勿論遠く及ばないものの、Radeon 7 5700Gに比べれば2倍、FSR 3を使うと2.5倍ほどフレームレートが向上し、何とか使い物になる数字が出ている格好だ。

これはフレームレート変動(グラフ40~42)からも明らかで、Ryzen 5 8600Gは2Kだとちょっと厳しいが1.5Kなら十分、Ryzen 7 8700Gもギリ行ける程度のフレームレートを確保できている。Ryzen 7 5700Gは1.5K+FSR 3でもかなり厳しい(30fps台)事を考えれば、これはかなりの違いと言えるだろう。ちなみにFSR 3だからRadeon RX 6600でも勿論利用可能で、これを有効にすると2.5Kでも平均148fps(Ryzen 7 7700X)/152fps(Core i7-13700KF)を叩き出しているので、あるいは2KにしてFSR 3を併用しながらもう少し画質を向上させてプレイするのがRadeon RX 6600を使う場合の正しい選択かもしれない。

◆Metro Exodus PC:Enhanced Edition(グラフ43~48)

Metro Exodus PC:Enhanced Edition
4A Games
https://www.metrothegame.com/

ベンチマーク方法はこちらのMetro Exodus Enhanced Editionの項に準じる。設定は

Shading Quality:Low
Ray Tracing:Normal
DLSS:Off
Reflections:Hybrid
Variable Rate Shading:4x
Hairworks/Advanced PhysX:Off
Tesselation:Off

とした。ただDXRTの無効化は出来ないので、Ryzen 7 5700Gはテストできなかった。

  • グラフ43

  • グラフ44

  • グラフ45

  • グラフ46

  • グラフ47

  • グラフ48

結果(グラフ43~45)であるが、ある程度予想はしていたものの、ここまで画質を落としてもRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700Gでは1.5Kですら満足にプレイできない、という結果になった。多分敗因はRay Tracingであって、Ray Tracingが実装されていない古いMetro Exodusであればそこそこ行けたのではないかとは思うが、まぁ次第にRay Tracing対応ゲームが増えてきている昨今にそれを言っても仕方がない。

フレームレート変動(グラフ46~48)もこれを裏付けており、また元々のフレームレートが低すぎることもあってかFMFも全く役立たずである。要するにRay Tracing Unitを搭載してはいるものの、それを利用する類のゲームを実行するのは現状では厳しい、というのがRyzen 5 8600G/Ryzen 7 8700Gの正直な評価ではないかと思う。