米Qualcomm Technologiesは9月27日(現地時間)、MR(複合現実)デバイス/VR(仮想現実)デバイス用の新プラットフォーム「Snapdragon XR2 Gen 2」と、スマートグラス専用プラットフォーム「Snapdragon AR1 Gen 1」を発表した。

Qualcommはこれらの新プラットフォームを、メタバースの普及を推進するMetaとの密接な協力で開発した。Metaは、27日に発表したオールインワン型VR/MRデバイス「Meta Quest 3」にXR2 Gen 2を採用しており、仮想世界と現実世界を快適に移動できるMRデバイスを「499.99ドルから」という価格で実現。発表イベントで「初のメインストリーム向けMRデバイス」とアピールした。また、スマートグラスの第2世代モデル「Ray-Ban|Meta Smart Glasses」にAR1 Gen 1を搭載し、AIチャット「Meta AI」をスマートグラスに導入した。

  • Meta Quest 3

    Meta Quest 3

Snapdragon XR2 Gen 2は、前世代(XR2 Gen 1)と比較してGPU性能が約2.5倍向上しており、最大3,000x3,000のディスプレイをサポートする。ダイナミック・フォービエイテッド(中心窩)レンダリング、Space warp、ゲームの超解像度に対応し、MR/VRデバイスに最適化した効率性と、没入型のエンターテインメントを実現する深み、シェード、テクスチャや色彩に優れた映像を両立させる。また、AI性能も前世代から約8倍向上した。最大10台のカメラをサポート。専用のXRアクセラレーションにより、手、頭、コントローラー、表情、深度推定、3D再構築など、これまでにないインタラクションの同時実行を可能にする。ISP(イメージシグナルプロセッサ)もアップグレードされ、12msの低遅延のフルカラー・ビデオシースルーで現実世界と仮想世界のスムーズな移行を実現する。

Snapdragon AR1 Gen 1は、軽量でバッテリー効率の高いスマートグラスを実現するように設計されている。デュアルISPにより、12メガピクセルの静止画、6メガピクセルの動画の撮影が可能。最大8つのマイクをサポートし、第3世代のHexagon NPUとVisual Analytics用エンジンが画像と音声の品質を向上させる。ディスプレイについては、シングルレンズ/ダブルレンズ、3DoF、1眼あたり解像度1280x1280(60fps)をサポートし、通知やアラートが視野にシームレスにとけ込む、奥行き感のある表示を可能にする。