シャープは、スマートフォン接続型のVR用ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のプロトタイプを開発したと発表。米ラスベガスで現地時間1月5日に開幕した「CES 2023」に合わせて、実機の参考出展を行っている。

  • シャープ、4K/120Hz駆動のスマホ接続型VR HMDをCES出展

約175gの超軽量ボディと高精細映像を実現したVR HMD。プロトタイプには、VR用の超軽量ディスプレイや超薄型で明るい接眼用レンズなど、独自の最先端デバイスを採用。スマートフォンの開発で培った小型化技術とノウハウも活用している。軽いため長時間使用しても疲れにくく、コンパクトに折りたたんで外出先などへの持ち運びにも便利としている。

  • 装着イメージ

ディスプレイは、4K(片眼2K×2)の高精細映像と、120Hz駆動によるなめらかな表示を追求。「リアリティあふれる映像で高い没入感を体験できる」としている。

ポリマーレンズを採用し、超高速オートフォーカスに対応した独自のRGBカラーカメラモジュールも搭載。現実世界の周囲の様子を取り込んでカラー映像として表示する「カラースルー映像表示機能」や、VR空間上の一部に現実世界の周囲の映像をウィンドウ表示する「POPUP映像表示」機能に対応する。

ピント調整はポリマーレンズの厚みを変化させることで行い、一般的なカメラよりもすばやくピント合わせができるとする。さらにピントの位置が動いても画角(映る範囲)が変わらないため、映像に酔いにくく快適に使えるのも特徴とのこと。

これに加えて、2つのモノクロカメラも搭載。装着者の手の動きを認識し、VR上の操作に反映する「ハンドトラッキング機能」に対応しており、操作用コントローラーなしで直感的な操作を可能にした。

シャープはCES 2023に合わせて、当地の「ウィン・ラスベガス ホテル ボールルーム『Petrus』」にて自社製品を出展。スマホ接続型VR HMDのほかにも、世界最薄という超小型カメラモジュールや、HMD装着者の人やモノへの衝突を抑制する距離センサーなど、「安全かつ快適に映像に没入できるAR/VR向けデバイス」を展示する。