任天堂は9月16日、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」シリーズの本体生産をすべて終了したと発表した。約9年半の歴史に幕を下ろし、今後は市場在庫のみの販売となる。

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    ニンテンドー3DSのWebサイトで、本体生産をすべて終了した旨のアナウンスがされている

ニンテンドー3DSは2011年2月26日に発売された携帯ゲーム機で、裸眼で3D映像が楽しめるのが最大の特徴。それまでの「ニンテンドーDS」シリーズの後継機として、既存のシリーズ用ソフトも楽しめる互換機能を搭載したほか、本体を使っての3D写真の撮影・閲覧や「いつの間に通信」など、さまざまな機能を盛り込んでいた。発売当初の価格は税込25,000円で、2011年8月11日に15,000円に値下げされている。

開発・設計のコンセプトについては同社Webサイト「社長が訊く『ニンテンドー3DS』」に詳しい。

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    ニンテンドー3DS(2011年2月26日発売、アクアブルー)

2014年10月には、3Dブレ防止や新ボタン、NFC機能などを追加した「Newニンテンドー3DS」(税別16,000円)、「Newニンテンドー3DS LL」(同18,800円)の2機種が登場。さらに2016年以降、3DSシリーズのラインナップとして、裸眼立体視機能を省いた「ニンテンドー2DS」、「Newニンテンドー2DS LL」を国内市場に投入していた。

3DSシリーズの累計販売台数は7,587万台(ニンテンドー2DS、Newニンテンドー2DS LLも含む)、ゲームソフトの累計販売本数は3億8,407万本(いずれも2020年6月末時点)。

任天堂では、「ニンテンドー3DSシリーズの生産は終了しましたが、今後は小さく、軽く、持ち運びやすいNintendo Switch Liteを通じて、携帯専用機をお求めになるお客様のニーズにもお答えできると考えております」とコメントしている。修理などのサポートについても、当面は継続する。

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    Newニンテンドー3DS(ホワイト、ブラック)

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    Newニンテンドー2DS LL(ホワイト×オレンジ)