本日開幕のラグビーワールドカップ2019日本大会。世界20ヶ国から参加するアジア初の大会とあって注目される中、巷ではこんなことが囁かれているという。

「ワールドカップの影響で日本中のビールが足りなくなる?!」

ラグビーが盛り上がるとビールが飲めなくなる……これは一体どういうことなのだろうか。そこで、ラグビーW杯ワールドワイドパートナーであるハイネケンを日本で製造・販売しているキリンビールを訪ねその実態を聞いてきた。

  • ラグビーW杯でビール不足に……本当!?

ラグビーとビールの関係って?

そもそもビールとラグビーの歴史は長く、深い。本場ヨーロッパはもちろん、海外では試合開始前からビールを飲みながら気分を高め、観戦中もビール片手に応援、試合が終わった後も夜遅くまでバーなどでビールを飲み交わしながらゲームを振り返るスタイルが一般的だという。

また、ワールドカップにおけるビール消費量は通常のサッカーゲームのおよそ6倍にも上り、日本でも昨年10月に横浜国際総合競技場で行われたブレディスローカップ「ニュージーランドVSオーストラリア」戦では、ビール消費量が通常のスタジアム開催イベントに比べ1人あたり2倍に跳ね上がった。当然ながら今回の大会期間中はたくさんの外国人観光客が訪れるとあって、まさにワールドワイドなビール消費が予想されるのだ。

その中でも世界192ヶ国で愛されているプレミアムビール、ハイネケンは1995年の南アフリカ大会以来、今回の日本大会で6回目のパートナーを務めており、「ラグビー」=「ビール」=「ハイネケン」といった形で認知され全世界に浸透、まさに世界のラグビー文化を支えてきたビールブランドと言っても過言ではない。となると、気になるのが企業側の対策である。ラグビーワールドカップに向け、どのように備えているのだろうか。

予想される大量消費にスクラムを組んで備える!

同社マーケティング本部・玉井邦明さんはこのようにコメントした。

「現在までの状況としては、販売数量が前年比およそ3割アップ(2019年1月~5月)。これを受けて年間販売目標を上方修正し、約110万ケースの出荷を見込んでおり、9月だけでも前年比2.5倍の増産を計画しています。そして、大会期間中は前年比およそ7割アップを目標としております。期間中に50万人から60万人訪れると言われている外国人観光客のみなさんの爆発的なビール消費にしっかり対応すべく『絶対にビールを切らさない!』をミッションに、工場、小売店、飲食店が一丸となって体制を整えています」

  • 「絶対にビールを切らさない!」をミッションに増産中。安心してラグビーをビール片手に楽しめそうだ

どうやら準備は万端、ラグビーファンの猛烈なタックルをがっしり受け止めてくれそうだ。また、それだけでなく、今回のワールドカップをきっかけに「文化」としてのビールが日本にも根づき、より一層広がっていくことにも期待していると玉井さんは語る。

「その国の国籍がなくても代表になれますし、観客により楽しんでもらえるようにすることを目的に、ルール改正も柔軟に対応するなど、ラグビーはまさに“多様性”を象徴するスポーツです。その意味で、ビールもラグビーの魅力のひとつになっていることは間違いありません。また、ハイネケンは特定の食べ物に合わせて紹介する、いわゆる“フードマッチ”を行っていません。ラグビーをはじめスポーツや映画、音楽といったコンテンツのパートナーとして、そして人と人のコミュニケーションのツールとして存在することが目標でもあります。今回、日本で開催されるワールドカップを機に、そういった海外のビールおよびビール文化に興味を持っていただき、みなさんのライフスタイルに積極的に取り入れてもらえるようになれば嬉しいですね」(玉井さん)

  • ラグビーワールドカップ優勝トロフィーがデザインされた、限定ラベルのハイネケンも発売中

イチオシ観戦スタイルは「ファンゾーン巡り」

そこでオススメしたいのが「ファンゾーン」と呼ばれるフリーエリアだ。これはラグビーワールドカップ2019開催期間中、北は北海道・札幌から南は九州・大分まで全国16ヶ所の開催都市に設置され、誰でも無料で入場することができるイベントスペースである。

  • ファンゾーンのイメージ(神奈川・横浜)

ここでは大型ビジョンによる試合のライブビューイングはもちろん、ラグビー体験コーナーなど同大会ならではのコンテンツや、それぞれの地域の特色を活かした催し物が楽しめる。一般的にまだあまり知られていないファンゾーンの魅力について教えてもらった。

「今回の大会では最大で1日4試合行われますが、たとえチケットを入手していなくても、大型ビジョンで試合を観戦しながら、開放的な空間の中、のんびりビールを飲めたら最高ですよね。会場ではほかにもグッズ販売やミュージシャン、タレントによるステージなどが日によって開催されるようです。そこでの国際交流、異文化コミュニケーションにも大いに期待しています。また、子ども向けラグビー体験などのアクティビティも用意されていますので、ファミリーでも充分に楽しんでいただけると思います」(玉井さん)

スタジアムでの観戦以外でもさまざまな“体験”を通じてラグビーを楽しめるだけでなく、国内外から訪れるファンと交流ができる機会にもなり、まさに穴場とも言えるファンゾーン。ちなみにメイン会場となる東京・横浜・大分ではハイネケンBarもオープンする。

試合前はこれから始まる戦いに気持ちを高めながら、試合中は選手たちの激しいぶつかり合いにエールを送りながら、そして試合後は白熱した戦いの余韻に浸りながら、ビール片手にラグビーをフルタイムで存分に味わってはいかがだろう。