米Microsoftと米Amazonは8月15日 (現地時間)、デジタルアシスタントの相互接続のパブリックプレビューを米国で開始すると発表した。プラットフォーム間の競争が激化する中での相互接続プロジェクトは、AmazonのJeff Bezos氏とMicrosoftのSatya Nadella氏、CEO同士の話し合いから誕生した。昨年の8月末にプロジェクトが公表され、当初の計画より遅くなったものの、頓挫することなくサービス公開にこぎつけた。

Amazonは「Alexa」、Microsoftは「Cortana」というデジタルアシスタントによるサービスを提供しているが、それぞれに強い分野と弱い分野がある。例えば、Windows 10に深く統合されたCortanaは、スケジュールやタスクの管理、プロダクティビティに関するサポートに強く、AlexaはAmazon.comでの買い物やPrimeが提供するサービスをサポートするなど、人々の生活によく浸透している。デジタルアシスタント同士が接続することで、Cortanaにしか頼めないことをEchoデバイスで頼めるようになり、Alexaにしか頼めないことをWindows 10デバイスでCortanaに頼める。2つのデジタルアシスタントを効果的に共存させられる。

プレビューを利用できるのは、Windows 10デバイスとHarman Kardonのスマートスピーカー「Invoke 」、そして全てのEchoデバイス (Echo/ Echo Dot/ Echo Plus/ Echo Show/ Echo Spot)。Windows 10デバイスなどでは、Cortanaに「Hey Cortana, open Alexa」と言うとAlexaの機能にアクセスできるようになる (最初はAmazonアカウントへのサインインが必要)。EchoデバイスではAlexaに「Alexa, open Cortana」と言うとCortanaに接続される。

CortanaからはAlexaがサポートするAmazonのショッピング機能や数多くのスキルの機能にアクセスでき、EchoからはCortanaがサポートするプロダクティビティ機能やナレッジ機能を利用できるが、相互接続の体験を伝えてフィードバックを収集する段階であり、音楽ストリーミングやアラーム設定、オーディオブックなど利用できない機能も多い。サポートする機能やサービス、デバイスを増やしながら正式サービスを目指す。