Q.仕事量が限界になった経験はありますか?

不況の日本経済下、どんどん人員を増やすことができる企業はごく限られているだろう。少ない人員でさばく大量の仕事……そしてパンク。今回はマイナビニュース会員のうち男女500名に、仕事量が限界になった経験はあるか教えてもらった。

Q.仕事量が限界になった経験はありますか?

はい 36.0%
いいえ 64.0%

Q.(「はい」と答えた方にお聞きします)どんな状況で、どう解決しましたか?

■限界を超えた瞬間
・「新入社員のころやり方が分からず仕事がたまっていってしまってどうすればいいかわからなくなってしまった…先輩がやり方を教えてくれ、手伝ってもらった」(25歳女性/生保・損保/営業職)
・「入社して1年目に、先輩が辞めてしまい、1番忙しい年度末に1人で仕事をこなさないといけなくなった…休日返上で仕事をした」(27歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「直属上司と同僚が同時期にインフルエンザにかかった、毎日必死に残業して解決した」(27歳女性/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
・「職員が1人転勤して人が減っている所に2人妊娠して体調が悪くなり入院、銀行の窓口が私ひとりになりトイレにもいけなかった…1月ぐらいは頑張っていたが皆限界になり他店から人を借りたりしていた」(31歳女性/金融・証券/販売職・サービス系)
・「プロジェクトの佳境の時、チームみんな徹夜した」(28歳女性/情報・IT/経営・コンサルタント系)

■働き通して乗り切った
・「徹夜とホテル泊まり込みでなんとかかわした」(26歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/事務系専門職)
・「とにかく残業をおこなった」(27歳男性/金融・証券/専門職)
・「解決できず毎日18時間労働」(27歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「帰ったら寝るだけ、すぐ朝が来る……皆で分担」(32歳女性/医療・福祉/事務系専門職)
・「案件が3つ重なった、休日返上と睡眠時間を削って乗り切った」(41歳男性/商社・卸/その他)
・「急ぎが舞い込み、さらに手間のかかる作業も舞い込み、気がついたら満杯……徹夜で何とかこなした」(58歳男性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「朝から晩まで、週末も起きている時間はずっと働いて終わらせた」(31歳女性/学校・教育関連/技術職)

■こなしモードに
・「完璧を求めず、ただこなすだけに気持ちを切り替えた」(29歳男性/建設・土木/技術職)
・「仕事が大量で締め切りまでに間に合いそうもなかった…悪いと思ったが仕事の質を下げた(校正をサボった)、そして納品」(44歳男性/その他/クリエイティブ職)
・「測定とまとめと報告資料作成とかで時間が足りず体力が限界だった…仕方ないので手を抜きながら片づけた」(29歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「土日に全く休めない状態だった…仕方ないので、手抜きできるところは徹底的に手抜きした」(30歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

■病気になったケースも多数
・「毎日のように徹夜を一カ月、倒れてフェードアウト」(33歳男性/情報・IT/技術職)
・「めまいと吐き気が止まらなくなり、吐き続けたことで強制的に仕事を中断しなければならなくなり、しばらくは仕事をあきらめました」(47歳男性/ソフトウェア/経営・コンサルタント系)
・「時間で解決、そのあと病気→休職」(36歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「4カ月自宅療養をし、職場の環境を変えてもらった」(25歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「毎日終電、辞職した」(25歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)

■まずは上司に相談
・「毎日残業でろくにご飯も食べられなかったので上司に相談した、仕事を分散してもらった」(31歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)
・「パンクしたのでもう無理ですと上司に仕事量削減の直談判をしました」(31歳男性/食品・飲料/営業職)
・「ひたすら頑張ったが、違うラインの上司から指摘とアドバイスを受け、上長、さらにその上長に仕事の改善話を持ちかけた」(26歳女性/情報・IT/営業職)
・「産休や転職で人数が減り、1人当たりの負担が一気に増えた時…上司に相談し、一時的に派遣さんを雇ってもらった」(30歳女性/金融・証券/秘書・アシスタント職)

■周囲に助けを求める
・「限界をこえて先輩に素直に手伝ってもらった」(27歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・「周りの人を頼る、限界アピールをしないと仕事量が増え続ける」(25歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「正直に周りに相談し、振り分ける」(51歳男性/情報・IT/技術職)
・「設計した回路が動かず、いろんな人に助けを求めてなんとか解決した」(44歳男性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

■リスケで切り抜ける
・「リスケジュールして納期先延ばし」(40歳男性/小売店/販売職・サービス系)
・「仕事をしていた人間がどんどん外に出され、その人の仕事が回って来た…顧客に電話し、必須の仕事と待てるものを分けてもらい、やり遂げた」(51歳男性/情報・IT/技術職)

■総評
仕事量が限界になった経験が「ある」と答えた人は36%と、約3人に1人はパンク状態を経験をしたことがあると分かった。

どんな状況で限界を迎えてしまったのか? ほとんどは、急に人員不足になったケースだった。誰かが辞めたり、転勤したり、急病になったりして人手が足りなくなり、その仕事が他の人のところに回ってきたら限界量を超えてしまうのは仕方ないことだろう。さらに、時期が年度末だったりすると地獄だ。みな必死で残業したり、徹夜したり、休日出勤したりして乗り切ったよう。

仕事量の限界が来ても、まずは「残業」「徹夜」「休日出勤」で「ガマンする」「諦める」という人が多いようだ。また、目の前の仕事をさばくだけの「こなしモード」にギアチェンジする人もいるようで、「申し訳ないが仕事の質を下げた」「心を無にして淡々とこなした」という声もあった。納期までに絶対終わらせなければいけない仕事は、こういう手段も致し方ないのかもしれない。

何カ月も続く無理がたたって、病気になった、休職・退職した、という回答も目立った。そうなる前にまずは上司に相談するのが1番だ。「人員を増やす」「派遣を雇う」「仕事量を分散させる」など、適切な措置をとってもらえると信じたい。「深夜に発狂して叫んだら、上司が納期を延ばしてくれた」なんていろいろな意味で泣けてくるケースもあったようだ。また、正直に周囲の人にパンク状態を打ち明けて手伝ってもらった、という回答も多かった。別に自分の能力不足ではない、恥ずかしいことでもない、手伝ってもらうのが自分のためにも会社のためにも得策だろう。

仕事量が限界になった状況が「現在進行形」「特に改善策は見つかっていない」という回答もいくつかあった。ツラい状態が早期解決されることを望みます……。

調査時期: 2014年8月12日~8月17日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性247名 女性253名 合計500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート