時間にルーズな人の特徴6つ。時間が守れない原因と克服方法

「自分って時間にルーズな性格だなぁ……」と気にしている人はいるかもしれません。今回は、心理カウンセラーの小日向るり子さんが、時間にルーズな人の特徴とそうなる原因、克服方法を解説。併せて、時間にルーズな人との付き合い方も紹介します。

時間にルーズなことに悩んでいませんか?

時間にルーズとは、「時間を自主的に管理することができない」という状態です。

つまり仕事や待ち合わせに遅刻するだけでなく、周りの人から何度もモーニングコールを入れてもらっている、電車に間に合わないことが多く家族に車で送ってもらっているなど、他人の手を借りて社会性を保っているような状態も時間にルーズだといえます。

遅刻を何度も繰り返していると、仕事で社会的信用を失う可能性もありますし、最初は笑って許してくれた人も次第に離れていってしまうことにもなりかねませんよね。

今回は、時間にルーズな人の特徴から克服する方法までをお伝えしていきたいと思います。

時間にルーズな人の特徴

まずは時間にルーズな人に見られる特徴や性格を見ていきましょう。

(1)整理整頓が苦手

鍵やスマホを置く場所が決まっておらず毎回出かける前に探す、部屋が散らかっているため持っていく物や着ていく予定の洋服が見付からないなど、整理整頓が苦手で準備に予想以上の時間が掛かり、それが遅刻につながることがあります。

(2)マイペース

マイペースは、他人に左右されにくいなどいい面もありますが、協調性が低いともいえます。

そのため規律を守るタイプの人たちとは相性が良くなく、「大体○時頃に集合」「飽きたら解散」といった緩い時間管理が許される人たちと仲良くしがちです。それにより、時間を守る意識がますます希薄になってしまうことも。

(3)予定をメモしない

予定をスケジュール帳に書く、アプリで管理するといった記録をせずに、記憶しようとする傾向もあります。このタイプは、遅刻するというよりも、集合時間を勘違いしていたり、予定自体を忘れていたりするでしょう。

(4)面倒くさがり

面倒くさがりの人は自宅と会社の往復など普段の移動は問題ないのですが、いつもと異なる待ち合わせ場所に行くとなると遅刻することも多いです。

なぜなら、指定時間内に指定場所に着くためには、時間を逆算して路線検索をするなどの手間が掛かり、ルーズな人はその手間を面倒くさがって避ける傾向があるからです。

このタイプの人は、「特急が止まると思っていたら止まらなかった」「バスが運行していると思い込んでいた」など、他人からすれば「あらかじめ調べればよかったのでは?」と思ってしまうようなことを言う時もあります。

(5)断ることが苦手

本心では行きたくないと思っているのに、断ることが苦手でついOKしてしまう性格の人も時間にルーズになりがちです。

このタイプは、家を出る時間が近付くに従い、おっくうな気持ちが大きくなりやすいため、支度に時間が掛かり、結果、遅刻してしまうことがあるでしょう。ただ、繊細な気質の人が多いので、遅れる場合の連絡はしっかり行う方でしょう。

(6)他人に頼りがち

他人に頼る思考が強い人も時間にルーズになりがちです。電車に間に合いそうになかったら親に送ってもらえばいい、起きられそうになかったら恋人に電話してもらえばいい、といったものがその例です。

(7)遅刻しても許してもらえると思っている

時間にルーズな人の中には、遅刻しても許してもらえると思っている人がいます。

約束の時間に遅れそうでも「許してもらえるだろう」と考えるので、ゆっくり準備をするのです。そしてそのまま遅刻する……というパターンが定番化している人もいるでしょう。

(8)時間の見積もりが苦手

時間の見積もりが苦手なのも、時間にルーズな人の特徴です。

家を出る前の準備や電車の乗り継ぎにどれくらいかかるかあいまいなまま出掛けるので、目的地へ向かっている途中で「これでは間に合わない」と初めて気づくのだと考えられます。

(9)出掛ける直前まで準備をしない

時間にルーズな人は、出掛ける直前まで準備をしない傾向にあります。

服や持ち物、メイクなどを直前になってから準備するため、「鍵がない!」「思ったよりメイクに時間がかかった!」というアクシデントで遅刻しがちなのです。

(10)相手の気持ちを考えていない

大幅に待たされる相手は、不安になったりイライラしたりするかもしれません。そう考えると、なるべく遅刻しないように目的地へ向かおうと思う人が多いでしょう。

逆に、相手の気持ちを考えていないと時間にルーズになりやすいといえます。

▶次のページでは、時間にルーズになる原因を紹介します。

時間にルーズになる原因

時間にルーズになってしまう原因は、どのようなものなのでしょうか。心理的な要因を探ってみます。

(1)逃避したいという思い

気の進まない集まりや、行きたくない会社への通勤など、ハッキリと自覚していなくても気持ちが後ろ向きな時は支度が遅くなったり、経路を調べるのに適当になったりと行動に表れがちです。

何か嫌なことがなかったかを振り返ってみると、遅刻や時間が掛かってしまった原因が分かることもあるでしょう。

(2)相手に甘えている

恋人など特定の相手との場合だけ常に時間が守れないという人は、勝手に「相手よりも自分の方が上」という上下関係を決めている場合もあります。

「多少遅れても待たせても相手から嫌われることはないだろうから平気」といった甘えの心理があるのです。

(3)パーソナリティが絡んでいることも

時間にルーズなだけでなく、どうしても部屋が片付けられない、忘れ物が多過ぎるなど日常生活全般に不注意がある場合は、背景にその人のパーソナリティそのものが絡んでいることもあります。

時間にルーズな場合のデメリット

では、時間にルーズだとどのようなデメリットが生じてしまうのか、改めて確認しましょう。

(1)信頼関係が希薄になる

例えば一緒に仕事をするなら、時間にルーズな人よりきっちり守ってくれる人の方がいいですよね。特に分刻みで業務をこなしている多忙な人はそう思うでしょう。

ビジネスでは、少しの遅れが業務の命取りにもなりかねません。時間にルーズな場合は、信頼関係がなくなる可能性があるでしょう。

(2)友人を失うことがある

適当な時間設定で遊びが成立する場合も当然ありますが、旅行やイベントなど時間厳守でなければ楽しめない場合もあります。

それまで友好な関係を築けていたとしても、相手のためにあまりにも楽しい時間を削られたり、経済的に損失を被ったりすれば、次第に疎遠になってしまうかもしれません。

(3)やる気がないと誤解される

時間にルーズになる心理的要因として「逃避」や「甘え」が考えられる場合もあることを前述しましたが、いずれにしても他人から見れば遅刻は遅刻。

「あの人はやる気がないのではないか」「本当は参加したくなかったのではないか」と懐疑的な目で見られてしまうこともあるでしょう。

(4)仕事のパフォーマンスが低下する

時間にルーズなことで、遅刻したり進行が遅れたりすれば、次の業務に差し支えることもあるでしょう。

このように仕事のパフォーマンスが落ちた結果、就寝時間まで仕事がずれこみ、生活リズムの乱れにつながってくる恐れもあります。

▶次のページでは、時間にルーズな性格の克服方法を紹介します。

時間にルーズな場合の克服方法

それでは、最後に時間にルーズな状態を改善する方法について、いくつかお伝えしたいと思います。

(1)時間を早めた腕時計をつける

最近は時計代わりにスマホを利用する人も多いですが、時間にルーズな人は腕時計を付ける習慣をおすすめします。

時計を見る機会が増えれば、時間感覚が身に付いていくでしょう。また、腕時計を早めておくのも意外と時間を守ることにつながります。

(2)お出かけ必需品をまとめておく

時間にルーズで遅刻が多い人は「出かける時に鍵が見付からなくて」「途中でスマホを忘れたことに気付いて取りに帰った」といったことが多いです。

整理整頓が苦手な人は、せめて、鍵・スマホ・定期券・ハンカチ・マスクなどのお出かけ必需品は常にセットにして、一定の場所に置くように決めておきましょう。

(3)規則正しい生活をする

夜更かしをすれば、その分朝起きることがつらくなり、遅刻につながりやすくなります。アラームをセットしていても無意識に止めてしまう割合が高くなるでしょう。

時間を気にせずダラダラしたい時もあると思いますが、それは予定がない日の前日だけと決めて、メリハリのある生活を心掛けましょう。

(4)親しい人に協力をお願いする

恋人や親友など信頼できる人がいれば、改善の手助けをお願いしても良いでしょう。次に遅刻したら自分がご飯をおごるなど、ペナルティを与えられると気が引き締まるという人は、それもありです。

ただし、いつまでも人に甘えることはないように注意してください。

(5)移動時間も含めて予定を立てる

時間にルーズな人は、「思ったより移動に時間がかかって遅れてしまった」というケースが少なくないでしょう。この場合、移動時間も含めて予定を立てるのがおすすめです。

事前に乗り換えアプリなどで移動にかかる時間を調べ、それに10分ほど余裕を持たせて移動時間として確保しておくと、遅刻防止になります。

(6)予定を入れすぎない

予定を詰め込みすぎて遅刻してしまう人は、そもそも予定を入れすぎないようにしましょう。

「週末の外出予定は2件までにする」などのルールを決めておき、それ以上予定が入りそうな時は後ろにずらしてもらうなど調整してみてください。

(7)前日にできる限り出掛ける準備をしておく

出掛ける予定が決まっている場合、前日までにできる限り準備を済ませておくと良いでしょう。

例えば、持ち物をまとめて洋服を選んでおくのは前日にできます。また、移動時間や手段を調べるのも、前日に済ませておくと当日スムーズです。

(8)アラームを使う

「気づいたら時間がたっていて家を出るのが遅くなってしまう」という人は、アラームを活用するのも手です。

「出掛ける準備を始める時間」「出掛ける時間の10分前」などにアラームをかけておけば、余裕を持って準備を進められるでしょう。

(9)10分前行動を心掛ける

約束の時間ぴったりを目指すとつい遅刻しがちです。それを避けるには、10分前行動を心掛けましょう。

例えば、13時の約束だったら14時50分に着くことを目標に準備するのです。

こうして余裕を持っておけば、ちょっとしたアクシデントがあっても遅刻せずに済む可能性が高くなります。

(10)信用がかかっていると自覚する

事情があって遅れるのは、誰にでもあることです。たまの遅刻だったら、相手は気にせず許してくれる場合も少なくないでしょう。

しかし、時間にルーズな側面ばかり見せていると、信頼関係にひびいてくる可能性があります。

自分の行動に信用がかかっていることを自覚すれば、もう少し時間を気にして行動できるようになるかもしれません。

▶次のページでは、時間にルーズな人との付き合い方を紹介します。

時間にルーズな人との付き合い方

読者の中には、時間にルーズな相手に困っている人もいるでしょう。そこでここからは、時間にルーズな人との付き合い方を紹介します。

(1)待ち合わせ時間より早く着かないようにする

待ち合わせ時間よりだいぶ早く到着した時に相手が遅刻すると、より待ち時間が長く感じます。そうなると、余計不安になったりイライラしたりするかもしれません。

これを防ぐには、待ち合わせ時間ちょうどくらいに着くよう調整すると良いでしょう。

(2)待ち時間を有効活用する

(1)のように自分が到着時間を調整しても、相手が遅れて待ち時間が発生するかもしれません。もし「今回も遅れてきそうだな」と思ったら、待ち時間を有効活用するのも手です。

例えば、カフェで待ち合わせて読みたかった本を持っていけば、相手が来るまでは読書の時間を楽しめます。

(3)リマインドの連絡を入れる

相手に遅刻してほしくない時は、前日や当日の朝などにリマインドの連絡を入れるという方法もあります。

「明日は15時に○○駅の東口ね」「14時くらいに家を出れば間に合うと思うよ」など、相手に時間を意識してもらえるようリマインドしましょう。

(4)「遅刻されたら困る」と伝える

「何度も遅刻されて本当に困っている」という場合、関係性によってははっきり「毎回遅刻だと私も困るから、ちゃんと約束した時間に来てほしい」と伝えても良いかもしれません。

大事なのは、相手を責めるような口調にならないこと。「私はこう感じる」「だからこうしてほしい」と冷静に伝えましょう。

時間にルーズな性格は少しずつ改善していこう

時間は誰にでも平等に1日24時間しかありません。限られた時間を有意義に使いたいのはみんな同じです。

時間にルーズで遅刻をすることは、人の時間を奪ってしまうことになりかねないので、そこはきちんと自覚し、反省しましょう。

克服方法の中には、今日から実践できるものも書いていますので、ぜひやってみてくださいね。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

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※この記事は2021年01月31日に公開されたものです

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