ハグがしたい時の心理とは? ハグがもたらす効果を解説
男性から突然ハグされたり、「ハグしたい」と言われたりすると、付き合っていても付き合っていなくてもドキッとするもの。一体どんな意味なのか気になりますよね。今回は、心理カウンセラーの関由佳さんに「ハグしたい時の男性心理」について教えてもらいました。ハグの仕方から分かる心理も解説します。
欧米では、ハグはあいさつ。正面で向き合い、両腕で軽く抱き締めます。
日本語で表すと「抱擁」(ほうよう)です。親しみを込めてギュッと抱き締められると、温かな気持ちになりますよね。
とはいえ、日本でのハグはかなり距離の近い愛情表現。特に恋人ではない異性から突然ハグされたら、少々動揺してしまいます。その行為にはどんな意味があるのでしょうか。
今回は、ハグをしてくる男性心理について探ってみましょう。
ハグをすることのお互いへのメリット
まず、異性とハグをすると、どんないいことがあるのでしょうか。ハグによるメリットについて考えてみましょう。
(1)リラックスできる
人は信頼できる人とスキンシップをすると安心感を得られ、心身共にリラックスできます。好きな人と抱き締め合い、幸せな気持ちになったことがある人も多いはず。
仕事などで日々ストレスを感じていても、ハグをすることで心の傷みを癒やすことができるのです。
(2)信頼関係が深まる
ハグでお互いの距離が縮まることで、より愛情が湧き、信頼関係もアップします。
体を密着させるということは、そもそもある程度の信頼がなければできませんし、ハグによって得られる「大事にされている」という幸福感や安心感も、信頼度が上がるポイントになるでしょう。
(3)けんかが減る
普段なかなかコミュニケーションを取れない相手でも、ハグをすると言葉を交わす以上の愛情やぬくもりを感じることができます。
「愛されている」という実感は、ささいなけんかを減らしてくれます。そもそもけんかの根本的な原因は、「愛されていないのでは……」「もっと構ってほしい」という不安や不満が多いもの。そんな負の感情も、温かいハグによってケアできるのです。
また、カップルはお互いでしっかり愛情表現をしていれば、浮気の防止にもなります。毎日ハグをして愛情を確かめ合い、心の隙間を埋めましょう。
男性が「ハグしたい」と思うのはどんな時?
では、男性が女性に対して「ハグしたくなる時」とはどんな場面なのか、考えてみましょう。
(1)デートが始まる時
週末など、好きな人と久しぶりに顔を合わせると、会えたうれしさから思わず抱き締めたいと思うでしょう。
また、顔を合わせた時に何と言っていいのか分からず、照れ隠しにハグをする男性もいます。
どちらにしても、あなたに会えたことに喜びを感じている、という愛情表現です。
(2)デートの別れ際
楽しかったデートが終わった時も、ハグをしたくなるタイミング。離れたくない、名残惜しいという気持ちから、好きな人を抱き締めることがあります。
また、楽しかったデートのお礼の気持ちや「またね」というあいさつの意味合いを含めてハグをする男性もいるでしょう。
別れ際は寂しいですが、ハグによってデートに温かい余韻を残すことができます。
(3)2人きりの空間にいる時
好きな人と2人きりになった時は、距離を縮めたいと考え、ハグをしたくなる男性もいます。
人目のない場所では、やはりスキンシップをしたくなるもの。抱き締めることで、男性は好きな人が身近にいてくれているという安心感も得られます。
(4)あいさつをする時
恋人ではなかったとしても、会った時や別れ際などに軽くハグをすることがあります。
恋人ではない場合は、さらっと肩を抱き締める程度で少し距離があることが多いです。親愛を込めたラフなあいさつという印象です。
(5)スポーツ観戦などの最中
熱心にスポーツ観戦などをしていて、強い興奮を覚えたりすると、つい付き合っていても付き合っていない相手でも抱き締め合いたくなるもの。
例えば、ラグビーやサッカーなどの日本代表の試合で、接戦の末、奇跡的に勝ったなどの劇的な流れになった場合、スタジアムやスポーツバーで見ていた観客が強い感動を覚えて見知らぬ人とも抱き合って涙を流したり喚起の声を上げたりする姿を見たことがある方も少なくないはず。
同じ強い感情を持つ相手とは親近感が湧き、距離が縮まるのです。
男性が「ハグしたい」と思う理由と心理
ではそんなハグをしたいと思う時には、男性は根本的にどんな心理状態なのでしょうか。まずは、付き合っている場合と付き合っていない場合、どちらにも共通する心理をお伝えします。
(1)好意がある
日本人は他人との距離を比較的広めに取る傾向があるので、基本的にハグしたい人はある程度心の距離が近い人といえるでしょう。
付き合っている場合はもちろんですが、付き合う前に男性がハグをしてきた時も、相手に何らかの好意を持っていると考えられます。
ただ、その好意が恋愛的か友好的かは微妙なところ。一概にはいえませんが、ハグされた時に実際の体の距離が離れているようであればやや友好的、密着に近い場合は恋愛的もしくは下心の可能性も考えてみていいでしょう。
(2)愛おしい・守ってあげたい
好きな人の笑顔やキュンとくる言葉、か弱さなどによって愛おしさを感じると抱き締めたいと思う男性も多いです。
好きな人を自分の手で包み込むことで、この愛おしい存在を守りたいという感情も見えます。
あなたをハグしながら強い幸福感も得ているでしょう。
付き合っている場合のみに感じる心理
次に、付き合っている関係性ならではの心理について解説しますね。
(1)甘えたい
男性は、やはり一番心安らぐ彼女の前では甘えたくなるもの。子どもが母親を求めるような「癒やされたい」「人肌が恋しい」といった感情で、恋人を抱き締めることがあります。
男性がいつもより疲れていたり、力が抜けていたりするようであれば、そっと背中をさする、髪をなでるなど、相手が安心するように受け止めてあげましょう。
(2)性欲が高まっている
恋人を抱き締めた時は、そのままストレートな意味合いで「抱きたい」「イチャイチャしたい」と思っていることも多いです。
ハグをしてから、キスを求めるようなしぐさや甘い視線などを送ってきた時は、気持ちが高まっている可能性が高いです。
スキンシップの足掛かりとしてハグをしていると考えていいでしょう。
付き合っていない場合のみに感じる心理
最後に、付き合っていない関係性ならではの心理も解説します。
(1)今より仲良くなりたい
好意を持っているのに心の距離がまだ遠いと感じていると、抱き締めて一気に距離を縮めたいと考え、ハグしたくなる男性もいます。
自分のテリトリーの中に好きな人を入れ込むことで、自分のものにしたいという欲望を満たせるという部分もあるでしょう。
いずれにしても、感情は高まっている可能性が高いです。
(2)家族的な親近感がある
恋愛的な感情が全くなくハグをするケースもあります。その場合は、あなたに対して、もはや家族と同じくらいの親近感を抱いているかもしれません。
特に、幼なじみや付き合いの長い男友達、家族ぐるみでの付き合いなどがある男性の場合、あなたを姉や妹のような存在と捉えてハグをしている可能性が。
その男性にとっては、たとえ異性でもライトなスキンシップであり、あいさつや信頼の表れと考えていいでしょう。
男性のハグの仕方で分かる心理も解説
男性は、いろいろな感情のもとにハグをしていることが分かりました。次は、ハグの仕方によって分かる男性の心理についてもご紹介しましょう。
正面からのハグ
正面から向き合ってするハグは、信頼の証。包み込むようにギュッと抱き締めるので、相手を心身共に受け入れている状態であることが多いです。
さらに背中に腕を回してしっかり抱き締める形は、より信頼感や安心感を持ち合えている関係性を表します。信頼しているからこそ無防備に抱き締め合えるのです。
愛し愛されている実感を得られるハグといえるでしょう。
後ろからのハグ
漫画やドラマの胸キュンシーンでよく見られる、いわゆる「バックハグ」というスタイル。男性が後ろから女性を抱き締める時は、守ってあげたいという男性の包容力があふれている状態でしょう。
相手が不安そうにしていたり、涙を流していたりなどして心配な時に、安心感を与えるために後ろから抱き締めることは多いはずです。
一方、彼女の気持ちに不安を感じている、または彼女を独占したいという心理が含まれていることもあります。嫉妬深かったり、独占欲が強かったりする男性は、背中から抱き締めて自分のテリトリーに入れ込みたいと考えがちです。
肩を寄せ合うハグ
横に並んで肩を抱くようなハグは、対等な関係が築けている信頼関係の強さが表れるハグ。お互いがちゃんと支え合えるバランスのいい関係性を築けているはずです。
恋愛関係に限らず、友人としても信頼を表すハグなので、ねっとりとした情愛の深いものというよりは、友情に近い爽やかな感情に近いかもしれません。
ハグを返して愛や信頼を深めよう
人の気持ちを温めてくれるハグは、大事なコミュニケーションの1つであり、分かりやすい愛情表現。ソーシャルディスタンスが叫ばれる昨今では、なかなかハグをすることも難しくなっていますが、やはり親しい人とのスキンシップは精神衛生上、大事な行為です。
メンタル的に厳しい世の中だからこそ、安全な環境でハグをし合い、ますます愛や信頼を深めていきたいですね。
(関由佳)
※画像はイメージです
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※この記事は2021年01月30日に公開されたものです