チューリップの花言葉。ピンク・赤・オレンジなど色別の意味とは

春の花として有名なチューリップ。愛の花といえば薔薇(バラ)のイメージですが、実はチューリップも告白の際にぴったりな花なんです。今回はそんなチューリップについて、花の色や品種、咲き方によっても変わるさまざまな花言葉を紹介します。

春に花咲く、チューリップ。現在は世界中に5600種あるといわれ、色や咲き方に多くのバリエーションがあり、見る人を飽きさせません。

今回はそんなチューリップのちょっと悲しい伝説や歴史、色別に見る花言葉などをご紹介します。

チューリップってどんな花?

原産国は地中海から中央アジアで、トルコでは特に愛されている花です。

トルコでは「ラーレ」と呼ばれ、唯一神の「アラー」と同じ文字を使うことから、チューリップを神の花としてあがめたとされています。

また、花の名前もトルコの人々がかぶっている帽子「チューリバン(ターバン)」が語源だそう。

そんなチューリップがヨーロッパに広がったきっかけは、1554年のトルコ駐在大使だったオーストリアのビュスベックが紹介したことから。

その後17世紀のオランダでは、チューリップ狂時代と呼ばれる歴史的ブームが起こりました。チューリップは投機の対象となり、この球根1個が、結婚の持参金や、家1軒と同じ価値があるとされたとか。

オランダでのブームからフランスにも伝わったチューリップは、宮廷の貴婦人たちが競って胸に着けるほど人気が出たそうです。

色別にひも解くチューリップの花言葉

ここからは色別に花言葉を紹介していきましょう。

赤色のチューリップは「愛の告白」

花言葉は、オランダのチューリップにまつわる伝説から。

3人の騎士からそれぞれの家宝、王冠、剣、黄金を贈られてプロポーズされた少女が、1人を選ぶことができず、騎士たちが争わないで済むように、女神に頼んで自分の姿を花に変えてもらいました。

その際、王冠は花に、剣は葉、黄金は球根になったといわれています。

この伝説から「愛の告白」という花言葉が付けられました。赤のチューリップには他にも「永遠の愛」という意味もあります。

親しみやすい春の花ですが、実は告白にもぴったりなんですね。

ピンク色のチューリップ「愛の芽生え」

実は愛にまつわる花言葉も多いチューリップ。

ピンクのチューリップには「愛の芽生え」という花言葉があります。

「気になってるよ」というニュアンスで思いを伝えたいなら、「一目ぼれ」「可憐」「友情」などの花言葉も持つクジャクアスターと共に贈るといいかもしれません。

白色のチューリップ「失われた愛」

元気なカラーが多いチューリップですが、白は憂いの表情を見せてくれます。オランダの伝説でも、3人の騎士による愛の告白はハッピーエンドにはなりませんでした。

白いチューリップには「失われた愛」の他にも、「許してください」や「純真」などの花言葉もあります。

別れてしまったけど復縁したい人や、恋人に謝りたいことがある人は、「私は誓います」や「絆」の花言葉を持つオオデマリと一緒に渡すといいかもしれません。

紫色のチューリップ「不滅の愛」

ぐっと大人っぽい雰囲気を見せる紫のチューリップは、年上の恋人に贈るのにもぴったり。

「不滅の愛」の他にも「気高さ」という花言葉もあります。

「いつも愛して」の花言葉を持つ、白の花びらがかわいいフランネルフラワーや、「幸福な愛」「信じ合う心」の花言葉を持つ淡い青色のブルースターと組み合わせても、爽やかな花束になりそう。

オレンジ色のチューリップ「永遠の愛情」

燃えるように鮮やかなオレンジ色のチューリップには、「永遠の愛情」という花言葉があります。

大事なパートナーに贈りたいなら、同じ「愛」の意味を持つ赤やピンクのチューリップと合わせて花束にしても華やかになり、思いが伝わりそうです。

黄色のチューリップ「望みのない恋」

黄色のチューリップには「実らぬ恋」もあり、完全にネガティブな花言葉です。

愛の花の象徴でもある薔薇も、黄色は「嫉妬」という花言葉があります。黄色の花にネガティブな意味合いが付くことが多いのには、歴史的な背景が。

ローマ帝国時代、黄色は皇帝の色でした。

当時はキリスト教が迫害されていたため、その後キリスト教が広まってからのヨーロッパでは、ローマ帝国による弾圧時代を思わせる黄色の花に、否定的な花言葉を付ける傾向があったようです。

花言葉に意味を持たせて贈る時は、黄色のチューリップは避けた方が無難かもしれません。

品種や咲き方別にひも解くチューリップの花言葉

チューリップは、品種や咲き方によっても花言葉が変わるようです。

アンジェリケのチューリップ「魅惑」

従来の品種とは違い、ボタンの花のような、八重咲きのふんわりした形のアンジェリケ。

淡いピンクがかかった色も、落ち着いているのにかわいらしくて、女性に人気です。

その花姿にふさわしい「魅惑」という花言葉は、ちょっとミステリアスで魅力的な女性に贈るのにぴったり。

「華麗」や「気品」の花言葉を持つダリアや、「完璧」「完全」などの花言葉を持つパイナップルリリーなどと組み合せて、相手を褒めたたえたい時に選んでみてはどうでしょう。

パーロット咲きのチューリップ「愛の表現」

花弁の周りに深い切れ込みやねじれがあるパーロット咲き。ねじれ部分が揺れるレースのように見え、躍動感や愛らしさが際立ちます。

組み合わせの花としては、「永遠に続く愛の絆」の花言葉を持ち、赤色には「私を信じて」という意味もあるストックをおすすめしたいです。

花束の本数にも意味がある

花束の本数によっても意味が変わります。諸説ありますが、一例を紹介します。

1本「あなたが運命の人」

3本「愛している」

4本「一生愛し続ける」

6本「あなたに夢中」

8本「思いやりに感謝」

9本「いつも一緒にいよう」

11本「最愛」

12本「恋人になって」

15本「ごめんなさい」

16本「不安な愛」

17本「絶望の愛」

40本「永遠の愛を誓う」

50本「永遠」

99本「永遠の愛」

108本「結婚してください」

チューリップはプレゼントにも最適

愛らしいチューリップは、特別な日のプレゼントにも最適。誕生日や母の日・父の日のほか、卒業式・入学式など、シーンごとにおすすめの理由を紹介します。

誕生日祝い

色とりどりのチューリップは、友人や恋人への誕生日祝いにおすすめです。永遠の友情を誓いたい友人へはオレンジ、愛を告げたい恋人には赤色やピンクがベスト。

本数にも想いを託して、チューリップの花束を贈ってみてはいかがでしょうか。

母の日・父の日

やさしい雰囲気のチューリップは、母の日や父の日のプレゼントにもぴったり。

鉄板となっている赤いカーネーションや黄色のバラ以外に、ひとひねり加えたい時におすすめです。他の花と組み合わせてアレンジメントにすれば、部屋にも飾りやすく喜ばれるでしょう。

卒業式・入学式

春の訪れを感じさせるチューリップは、卒業式や入学式にもうってつけです。門出を祝って、やさしい色合いでまとめた花束をプレゼントするのがおすすめです。

チューリップを渡す際に気をつけること

プレゼントにおすすめのチューリップですが、渡す際には気をつけなければならないことがあります。

渡す色に注意

チューリップをプレゼントとして渡す際は、まず色に注意してください。

白色は「失われた愛」、黄色は「実らぬ恋」と、ネガティブな花言葉があります。相手が知っているかどうかは分かりませんが、念のため避けて選ぶ方が無難です。

受け取り手のことを考える

チューリップに限らずですが、花を贈る際は相手のライフスタイルをよく考えることが大切。

例えば、忙しい相手に花束を贈ると、花瓶に活ける手間をかけてしまうため要注意です。相手に迷惑にならない形でプレゼントするよう心がけましょう。

花言葉を考えながらプレゼントするのもおすすめ

愛の言葉の多いチューリップは、花束にしてもすてきですね。今回紹介した花言葉をもとにプレゼントを選んでみても素敵です。

紹介したもの以外にも、八重咲き、ユリ咲き、フリンジ咲きなど個性的な咲き方をするものが多くあります。

今までも身近な花だったと思いますが、色や形の違いに着目して、お気に入りの品種を見つけてみても楽しそうです。

(さかもとみき)

※画像はイメージです

※この記事は2020年09月27日に公開されたものです

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