損得勘定とは? 損得勘定で動く人心理と恋愛傾向、対処法

損得勘定とは、文字通り損をするかどうかを判断基準にしてしまうこと。あなたの周りにも、物事や人間関係を損得で考えてしまう人はいませんか? この記事では、損得勘定の意味や心理、恋愛傾向などについて、マジシャン兼催眠心理療法士の浅田さん@令和の奇術師が解説してくれました。

あれは得だ。

これは損だ。

だから、やる。

だから、やらない。

ものごとを損得勘定してしまうのは人の常です。とはいえ、そういう自分を変えたいという方もいるかもしれませんね。

まわりは人間らしく生きてる感じがする。私だけドライなんじゃないかって。

でも、そもそも損得勘定で動くのって悪いことなんでしょうか? まわりにどう思われるんでしょうか?

今回は「損得勘定で動く人」の心理にせまります。

損得勘定とは?

まずは、「損得勘定」という言葉の意味を確認していきます。

「損得勘定」の意味

「損得勘定」という言葉は辞書によると以下のように説明されています。

損得勘定
読み方:そんとくかんじょう

自分にとって損であるか得であるかを打算的に判断するさま。利害を指標として物事を考えること。

(出典:『実用日本語表現時点』)

言葉の意味はシンプルです。

物事について「自分が得をするか?」「自分が損をするか?」という判断基準で考えることを指します。

一般的には、ネガティブなニュアンスを含む表現としての使い方が多いでしょう。

「損得勘定」の類語

「損得勘定」という言葉と似た意味を持つ言葉として、以下の表現などが挙げられます。

・打算的

・勘定高い

・欲得ずく

「損得勘定」の英語表現

「calculating(打算的な、ずるい)」や「mercenary(金銭ずくの、報酬目当ての)」という形容詞を使って「calculating person」か「mercenary person」と表現することができます。

いずれもネガティブな意味を持つ表現なので、使用するシーンは注意が必要でしょう。

人間関係を損得勘定で考える男女の特徴と心理

これはコミュニケーションにも当てはまります。

友達選びや人付き合いなどに損得勘定を持ちこむ人の心理ってなんなんでしょう?

(1)穏やかにすごしたい

みなさんもご存じのように、社会には、どう考えても危ない人種が存在します。

仕事でもプライベートでも迷惑をかけてくる人たちのことです。

穏やかに生きるためには、そうした人たちを避けなくてはなりません。

そのための身を守る術というわけです。

(2)自分は恵まれて当然だと思っている

自分は得をして当たり前だと考えているパターン。

ある意味、子どもなのです。お嬢様のようにチヤホヤされたい感覚をこじらせているわけです。

他人が自分のために動いて当然、という心理ですね。

(3)とにかく損したくない

心理学にプロスペクト理論というものがあります。

簡単にいうと「人間は得したいと考えるより、むしろ損したくないと考える生き物である」という理論です。なんとなくわかる気がしますよね。

まさに損得勘定の根っこには「損をしたくない」という心理があります。だから、ときにセコくなってしまうのです。そして、これはお金に関することだけではありません。

(4)感情や心のつながりを信じていない

損得勘定は、合理的な考え方です。

逆にいえば「感謝を求めずに親切をする」「友人だから尽くす」といった非合理的な行動を良しとしません。なんの得にもならないから。

しかし、そうした感情が世の中をまわしていることも真実でして、こうした点がドライな印象を与えることにつながってしまうのでしょう。

あなたは損得勘定で動くタイプ? 診断でチェック

損得勘定で動く人の特徴と心理を理解することはできましたか? あなたやあなたの周りの人は、実際のところ損得勘定で動くタイプなのでしょうか。

以下の診断でチェックしてみましょう。

損得勘定で考える男女の恋愛傾向

これは友情だけでなく恋愛についてもいえます。

彼氏選びなどを損得勘定で考える人にはどんな傾向があるのでしょう?

(1)長続きする

自分にとって良い相手を探して、悪い相手をしりぞけることが悪いはずありません。

損得勘定は賢く考える、というニュアンスも含まれます。

自分が本当に何を求めているか考えた上で、しっかりパートナーを探すことができれば長続きするでしょう。

(2)長続きしない

上の項目と矛盾してるようにみえます。

しかし、これは損得勘定の内容によって異なります。

たとえば「まわりに自慢できるイケメンがいい」「年に何回も海外旅行にいける高収入な恋人がいい」といった自分勝手な計算は長続きしません。

相手の心を無視しているからです。どこかでおかしくなってしまいます。

(3)主導権をにぎりたがる

損得勘定で考えるタイプは、直感型というより計算型です。

考えてから行動したいタイプ。

つまり状況をコントロールできている状況が好きなのです。ある程度、主導権をにぎれている状態に安心します。

彼氏の性格次第では、ぶつかることがあるかもしれません。

(4)彼氏にぶつかることをさけがち

感情をみせることが苦手。

考えるのが上手すぎるのです。計算が早いだけに、少しでも脈ナシを感じたらあきらめたり、もっと話し合えばいい場面で、あっさり身をひくこともあります。

恋愛はある程度、根性や情熱でなんとかなる部分もあるということをあまり認識していないようです。

損得勘定で動くことのメリット

ここでは客観的に、損得勘定で動くことのメリットを見ていきましょう。

(1)なんやかんや損しない

基本的に損得勘定で動いている限り、ものごとを有利に運べます。

運や立場もあるので、大きな得をするかはわかりませんが、大きな損はしないでしょう。

仕事もですし、友達や彼氏との間でも大事故を避けられます。

(2)スマートな印象をもたれる

好印象をゲットできるかもしれません。

目の前のステーキを独り占めするのでなく、あとで不満を持たれないために均等に分けるというように、損得勘定の種類にもよりますが、まわりからスマートな印象を持たれるでしょう。

損得勘定の種類によっては、大人を感じさせられるというわけです。

(3)人間を見抜く力がつく

損得勘定で動くとは「なにが得か損か?」を考えるということです。

まわりの状況や人間関係に気を配らなくてはなりません。

それが人間観察の訓練になります。自分の行動で、相手がどう反応して、どう感じるかを察する能力は貴重です。

損得勘定で動くことのデメリット

続いては、損得勘定で動くことのデメリットを見ていきましょう。

(1)信頼を失う

上の項目と反対になります。

もし目の前のステーキを独り占めするような「目先の利益」に走った場合、まわりの反感を買うことになるでしょう。

誰しも自分の得ばかり考えている人間とは付き合いたくないからです。

(2)計算高いといわれる

どんなにスマートにふるまっても「計算高さ」を感じさせることにはなります。

バラエティ番組の司会みたいなものです。

出演者のために汗をかいて、トークをまわして、決して自分勝手にふるまっているわけではありません。それでも「あの人は計算している」といわれてしまうのです。

ある意味、褒め言葉だと考えておきましょう。

(3)人間にぶつかることが下手になる

損得勘定で動く人間は、ある程度、ものごとを読める人間です。

賢いわけです。しかし、だからこそ、すぐにあきらめたり逃げ癖がついてしまいがちです。

人間関係でぶつかるのが苦手。損得勘定タイプは、そうした脆さも秘めています。

損得勘定で動くことをやめる方法

デメリットだけでなくメリットもたくさんある「損得勘定」なので、絶対にやめるべき、ということはありません。

でも、どうしてもやめたい、変わりたいと思う場合、以下のようなことに気をつけてみましょう。

(1)大きな目標を持つ

大きな目標を持つのも大事です。

目先の損得勘定より、もっと優先すべきものがあると感じられるはずです。こだわらなくなるのです。生活のなかで、小さなことに心を奪われなくなります。

(2)損得のない人間関係を感じる

損得のない人間関係を感じてみましょう。

ほっこりできる友人や彼氏を作ってもいいですし、そもそも、まわりの人間関係がそういうものだと気づくこともできるでしょう。

こういうのもいいかもな、と感じられたらしめたものです。

すべての場所で、とはいいませんが、損得勘定のない環境がひとつくらいあってもいいかもしれませんよ。

世界は、貴女の敵ばかりではありませんから。

(3)毎日を充実させる

大事なことです。

日々を楽しいスケジュールで埋めましょう。いろんな人と出会って、しゃべってみましょう。充実した生活は、自分を縛りつける価値観を吹き飛ばしてくれます。

なにごとも「自分の人生に満足している」という感覚が大切なのかもしれません。

(4)とことん損得勘定を極める

逆パターン。

どんどんスマートな損得勘定を極めようというもの。

むしろ自分だけが得をすることを考えるのでなく、誰もが幸せになれるWin-Winな関係を計算できるようになるのはどうでしょう?

みんなから尊敬されるはずですよ。

大人な損得勘定ができるようになろう

正直、損得勘定で動くのは悪いことだと思いません。

むしろ良いものを手に入れて、悪いものを避けるのは当然です。私たちは自分を幸せにするために生きているのですから。

問題になるのは「自分勝手な勘定ばかりしてないか?」だと思います。

どういうわけか、世の中は、自分だけ得しようとすると長続きしないようにできていますから。たぶん、他人の欲求とぶつかってしまうからでしょうね。

だからこそ「まわりを勝たせて自分も勝つ」が、大人のやり方なのだと思います。そんな計算ができたらカッコいいですよね。

あなたの人生がより良いものになることを祈っています。

(浅田さん@令和の奇術師)

※画像はイメージです

※この記事は2019年09月25日に公開されたものです

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