この記事にたどり着いた方は「薬剤師の資格を活かした転職活動をしたい」「40代の薬剤師に向いている転職サイトを利用したい」と考えている方がほとんどではないでしょうか?
現在では転職サイト等のネットを利用した転職活動がメジャーになっており、各職種・職業別に特化した転職サービスがそろっています。そのなかには、40代の薬剤師向けの転職サイトもあるのです。
本記事では、40代の薬剤師の方々に専門家がおすすめする転職サイト9選を紹介し、あわせて、専門家の監修の転職サイトの選び方、転職に失敗しないコツ、薬剤師の現状について解説します。ぜひ転職活動の道しるべにしてください。

40代の薬剤師向けおすすめ転職サイト9選
40代の薬剤師におすすめの転職サイト9選を紹介していきます。
各サイトにはそれぞれ異なる特徴・魅力を持っているので比較・検討して、自分の転職活動に向いていそうなサイトに登録するのがおすすめです。
サイト名 | 求人数(2023年3月現在) | 得意な業界 | 特徴 |
薬キャリ | 57,248件 | 調剤薬局、病院、OTC販売、企業等 |
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ファーマキャリア | 22,295件 | 調剤薬局、調剤ありOTC、OTC、病院、急性病院、診療所、その他 |
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ファルマスタッフ | 45,709件 | 調剤薬局、病院、ドラッグストア(調剤あり・なし)、企業、その他 |
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リクナビ薬剤師 | 35,000件以上 | 調剤薬局、ドラッグストア、病院、企業、漢方薬局、その他 |
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病院薬剤師ドットコム | 1,545件 | 病院、企業、その他 |
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お仕事ラボ | 18,524件 | 調剤薬局、ドラッグストア(OTC、調剤併設など)、病院、企業、その他 |
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アプロ・ドットコム | 24,909件 | 調剤薬局、OTC、企業、病院、老健・療養型施設、その他 |
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ジョブデポ薬剤師 | 4,402件 | 調剤薬局、病院、企業、ドラッグストア |
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ヤクジョブ.com | 41,020件 | 調剤薬局、ドラッグストア、病院、企業、福祉施設、その他 |
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薬キャリ
※画像出典元:薬キャリ公式HP
・薬剤師の業界について詳しい会社が運営するサイトを利用したい人
・医療現場との強いコネクションがあるサイトを使いたい人
薬キャリの特徴
薬キャリは、医療従事者向け事業で知名度の高いエムスリーグループが運営する薬剤師向け転職サイトです。運営企業のエムスリーキャリアだけでなく、提携するエージェントが保有する求人も閲覧・応募が可能です。
自身の希望条件やエリアを入力して会員登録をすると、多数の非公開求人も閲覧できるようになります。また、コンサルタントから条件に合う新着求人をメールで受け取ることができるようになるため、効率的に求人を探すことが可能です。
ファーマキャリア
※画像出典元:ファーマキャリア公式HP
ファーマキャリアはこんな人におすすめ!
- 自分の代わりに求人企業と条件交渉をしてほしい人
- コンサルタントによる詳細なアドバイスが欲しい人
- ブランクがあってもOKな求人を探している人
ファーマキャリアの特徴
ファーマキャリアは、オーダーメイド求人に力を入れています。オーダーメイド求人とは、ファーマキャリア所属のコンサルタントが、利用者に代わって求人を出している事業所と条件交渉を行う方式のことです。
他社では紹介できない案件を多数扱っており、シニア層やブランクのある人にもぴったりな求人を見つけてくれる可能性が高いです。
ファルマスタッフ
※画像出典元:ファルマスタッフ公式HP
ファルマスタッフはこんな人におすすめ!
- 好条件の派遣業務を紹介してほしい人
- キャリアアップを希望している人
- ミスマッチは可能な限り防ぎたい人
ファルマスタッフの特徴
ファルマスタッフは、20年以上培った薬剤師の転職ノウハウに基づく手厚いサポートが受けられる点が特徴です。業界に詳しいスタッフが事業所の隅々までリサーチし、好条件求人を多数扱っているため、キャリアアップを目的としている人におすすめです。
パート・アルバイト・派遣向けの求人も多数扱っており、また、教育や研修サービスも充実しているため、ブランクのある人でも安心して利用できます。
リクナビ薬剤師
※画像出典元:リクナビ薬剤師公式HP
リクナビ薬剤師はこんな人におすすめ!
- 企業へ就職したい人
- スピードを重視している人
- 認知度の高いサイトを使いたい人
リクナビ薬剤師の特徴
リクナビ薬剤師は、優良大手企業の求人数が多いため、企業への就職を希望している薬剤師が特に活用しやすい転職サイトです。人材紹介会社としての認知度が高いため、信頼性は高いといえるでしょう。
75%が非公開求人で、最短3日で転職できたケースもあります。好条件で、スピーディーに転職先を決めたい人には特におすすめできます。
病院薬剤師ドットコム
※画像出典元:病院薬剤師ドットコム公式HP
病院薬剤師ドットコムはこんな人におすすめ!
- 病院への転職を希望している人
- 現場の実情に詳しいエージェントを利用したい人
- エージェントとの直接面談をしたい人
病院薬剤師ドットコムの特徴
病院薬剤師ドットコムは、病院薬剤師への転職に特化しています。そのため扱っている求人数はあまり多くはありませんが、医療機関の実地調査と運営会社独自のネットワークにより、非公開求人の情報や、求人票に載らない裏側の情報もきめ細かく情報収集をしています。
現場の実情に詳しいアドバイザーの手厚いサポートが受けられる点が大きな特徴で、直接面談以外にも電話・メール・ビデオ通話などで相談に乗ってもらうことも可能です。
お仕事ラボ
※画像出典元:お仕事ラボ公式HP
お仕事ラボはこんな人におすすめ!
- 丁寧なヒアリングを希望する人
- 職場の条件にこだわりたい人
- 長く働ける職場を見つけたい人
お仕事ラボの特徴
アプロ・ドットコム
※画像出典元:アプロ・ドットコム公式HP
アプロ・ドットコムはこんな人におすすめ!
- 調剤薬局やドラッグストアへの就職を希望している人
- 初めて転職活動を行う人
- キャリアアップを目指している人
アプロ・ドットコムの特徴
アプロ・ドットコムは、調剤薬局とドラッグストアの求人が多い点が特徴で、正社員、派遣社員、パートなど幅広い雇用形態に対応しています。好条件・高給与の求人が多く、キャリアアップを目指す人にも満足できる求人が発見できる可能性が高いです。
書類選考対策や面接対策などの情報を無料で配布しており、転職初心者向けのアドバイスもしてくれるため、初めて転職活動をする人にもおすすめです。
ジョブデポ薬剤師
※画像出典元:ジョブデポ薬剤師公式HP
ジョブデポ薬剤師はこんな人におすすめ!
- 優良職業紹介事業の許可を得たエージェントを利用したい人
- 調剤薬局での勤務を希望している人
- ゆっくり転職活動をしたい人
ジョブデポ薬剤師の特徴
ヤクジョブ.com
ヤクジョブ.comはこんな人におすすめ!
- 派遣薬剤師として働きたい人
- 調剤薬局への就職を希望している人
- ゆったりと転職活動したい人
ヤクジョブ.comの特徴
ヤクジョブ.comは、派遣薬剤師の転職に強く、特に調剤薬局からの求人を多く扱っています。検索フォームから紹介予定の派遣業務を見つけることも可能です。求人の幅の広さよりも、コンサルタントによる丁寧な対応を求める人におすすめです。
求人紹介のスピードはゆるやかで、急いで転職したい人よりもじっくりと転職活動したい人に向いています。
薬剤師のキャリアを活かす40代からの転職先
薬剤師のキャリアを活かし40代から転職するには、どのような業界が適しているのでしょうか。4つの業界の特徴を紹介・解説していきます。
- 未経験でも応募しやすい調剤薬局
- 経験者なら挑戦できる病院
- 体力と相談をしてドラッグストア
- 休みをとりやすい医薬品系の一般企業
未経験でも応募しやすい調剤薬局
未経験でも応募しやすいのが調剤薬局です。その理由は、薬剤師が不足している調剤薬局が非常に多く、未経験者でも採用してくれる可能性が高いためです。
また調剤薬局は薬剤師業界の中でも求人数が多いのが特徴で、比較的転職活動を進めやすいといえます。
キャリアアップを目指しているなら大手への転職が望ましいですが、そうでない場合は好待遇な中小薬局を探すのがおすすめです。
経験者なら病院勤務も可能
病院への転職は、ある程度経験があることが条件として求められます。
病院薬剤師の場合、基本的に新卒採用で人材が足りている場合が多いため、未経験者の転職先としてはあまりおすすめできません。
ただし、慢性期病院や精神科病院などの場合は、40代の転職者でも採用してもらえる可能性があります。また、ある程度の経験がある人であれば、役職付きとしての転職も考えられます。
体力に自信があるならドラッグストア
調剤薬局と並んで転職しやすいのがドラッグストアです。特に、調剤薬局が併設されたドラッグストアが増加しており、薬剤師の需要が高まっているため、転職先としてはおすすめです。
注意したいのが、調剤薬局よりも勤務時間が長い点です。勤務時間が長くなる分、高給与な職場も多いため、年収を重視する人にもおすすめと言えます。しかし、年齢的に長時間勤務は厳しいようなら調剤薬局の方を選ぶのがおすすめです。
ドラッグストア勤務では利用客への臨機応変な対応が求められ、新しいことに積極的に取り組む姿勢が評価される傾向にあります。それらの点を踏まえた上で面接に臨むと良いでしょう。
休みをとりやすい医薬品系の一般企業
一般企業は、土・日・祝日が休める可能性が高く、働きやすいというメリットがあります。
しかし、一般企業への転職は管理薬剤師としての経験があれば望みはありますが、基本的には狭き門とされます。未経験者の場合、転職先の候補に入れることはあまりおすすめできません。
薬剤師が一般企業へ転職する際には、他の一般企業で勤務した経験があれば有利にはたらきます。
【専門家監修】転職サイトの選び方のポイント
おすすめの転職サイト9選を紹介しましたが、この中からどうやって自分に合った転職サイトを見つければいいのでしょうか。本章では転職サイトを選ぶ際の5つのポイントについて、監修者の知見をもとに紹介します。
- 求人保有数
- 職場環境などの情報量
- 運営会社の信頼度
- 取り扱う求人範囲
- サポート内容
求人保有数
第一に重視すべきなのが求人保有数です。求人数の多い転職サイトを利用すれば、それだけ多くの選択肢の中から求人を選ぶことができます。
トータルの求人数だけでなく、実際にサイト内で求人検索をしてみて、自身の希望する業界やエリアの求人数が多いかどうかもチェックしましょう。

幅広い選択肢を得るため求人保有数は重要です。ハイクラスの好条件求人だけに絞って厳選している等でもない限り、求人保有数は転職サービス評価の基本軸になるでしょう。
職場環境などの情報量
一般的な求人サイトには、求人ごとに勤務時間や給与などの基本情報が記載されています。それだけでなく、職場環境がどのようなものか分かる情報が記載されているサイトは、安心して利用できるでしょう。
事前にどんな職場なのかを知っておけばおくほど、転職後のミスマッチを防ぐことができます。中には、職場の雰囲気や人間関係などについて教えてくれるところもあります。

薬剤師転職では給与条件等だけでなく、職場環境に関する情報を豊富に得ておいた方がミスマッチが少なくなります。事前に転職のことを伏せて薬局を見にいく転職者の方も多いです。情報を網羅的に掲載・把握していることが優良な転職サービスの条件だといえます。
運営会社の信頼度
運営会社の信頼度も、転職サイトを選ぶ際に重要なポイントとなります。厚生労働省の認可を受けているサイトや、東証一部上場企業が運営しているサイトなどは信頼性が高いと言えるでしょう。
また、運営会社が薬局や病院など医療界と強いパイプを持っている場合は、良質な求人を保有していると考えられます。運営する会社の公式サイトをチェックしてみるのもおすすめです。

例えば、運営会社が薬局チェーン事業も行っている場合は、自社の調剤薬局求人が豊富なケースがあります。また、運営会社のサイトを見ると複数の転職サイトを運営している場合もあります。その場合は強みは似通っていると考えてよいでしょう。
取り扱う求人範囲
一概に薬剤師向けの転職サイトといっても、調剤薬局に特化しているサイトや企業に特化しているサイトなど、扱っている求人の内容はさまざまです。
自身がどの業界に行きたいのか意向が固まっているのであれば、働きたい業界の求人を多く扱っているところを選ぶとよいでしょう。

一般企業も選択肢に入れている人は、病院や薬局の求人の多さだけでなく一般企業の求人の多さもチェックしましょう。
サポート内容
転職サイトには、広告求人型とエージェント型の2種類があります。なかでも、エージェント型は、内定後の条件交渉を企業と行ってくれるなど、手厚いサポートが受けることが可能です。
逆に、求人情報は知りたいけれど、ある程度自由な転職活動したいという人には、広告求人型の転職サイトの方が自由度が高いためおすすめです。
自分がサポートしてほしい点をまとめて、それに合ったサポートを提供してくれる転職サイトを利用するとよいでしょう。

運営会社が転職エージェント(コンサルタントありの転職支援サービス)を提供していることも多くあります。求人紹介だけではなく働き方のスタイルの相談に乗ってくれるかなども重要です。
40代で薬剤師からの転職に失敗しないコツ
一般的には40代からの転職は不利であると考えられていますが、薬剤師は即戦力となる専門性を持っているため、あまり年齢について心配する必要はないと言えます。しかし当然ですが、後悔のない転職を実現するにはある程度の工夫と努力は必要になります。
この章では、どのような工夫をすれば転職活動を成功に導けるかを見ていきます。
- 転職の希望やスキル・経験の洗い出し
- 自分の体力を過信しない
- 求人内容より有利になるよう交渉
- 転職サイトは複数の利用がおすすめ
転職の希望やスキル・経験の洗い出し
転職サイトのサポートなどを活用し、しっかりと自己分析をしてから転職活動に臨みましょう。
転職活動に踏み出す前に、転職先に求める希望と、自身のスキル・経験の洗い出しが必要です。自分の希望やできることを把握していないと、最適な求人を見つけにくくなってしまいます。
自分の体力を過信しない
自分の体力を過信せず、無理なく働ける職場を探しましょう。
40代になると、20代や30代のときのように、長時間勤務を続けることが難しくなってきます。特に、病院勤務の場合は夜勤などもこなさなければならなかったり、24時間営業のドラッグストアなどの場合は深夜シフトにあてられる可能性があります。
求人内容より有利になるよう交渉
コンサルタントがついている場合は、交渉内容についてあらかじめ相談するのがおすすめです。
転職サイトを有効活用する際に重要なのが交渉です。これまでの経験やスキルなどを根拠にして、なるべく求人内容より有利になるような交渉を心がけましょう。企業によっては前職場(現職場)よりも好条件を提示してくれることもあります。
転職サイトは複数の利用がおすすめ
より良い求人に出会うためにも、登録するサイトはひとつに絞らず、2~3のサイトを利用しましょう。
これはサイトによって提供されている求人情報に違いがあり、また、各々特徴やメリットも異なります。複数のサイトを同時に利用することによって、それぞれの持ち味を複合的に活かしましょう。
転職前に知っておくべき薬剤師の現状
最後に、薬剤師の平均収入や時給、求人倍率や兼業が可能かどうかについてまとめました。転職活動に踏み出す際に、薬剤師の現状をしっかりと把握しておきましょう。
薬剤師の平均年収・時給
2020年の薬剤師の平均年収は565万円と、全体の平均年収よりも割高です。
20代のうちは350~450万円程度の年収が平均ですが、年齢とともに時給や年収や徐々に上がっていきます。30代前半で500万円台、50代で640~650万円と最も平均年収が高くなります。
男女別では男性の方が約100万円ほど年収が高いですが、この差は女性薬剤師の産休・育休、復職後の時短勤務なども影響していると考えられます。
“参考:マイナビ薬剤師「転職準備に関する質問と回答」”
薬剤師の求人倍率
薬剤師の求人倍率は平均より高めの傾向にあります。
2020年1月の医師・薬剤師などの職業の有効求人倍率は4.76倍と非常に高かったのですが、2022年1月は2.89倍に下がっているのが現状です(パート除く)。それでもなお高い求人倍率ではありますが、長期的にみると供給過剰になると予測されています。
“参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年1月分)について」「一般職業紹介状況(令和4年1月分)について」”
薬剤師と副業の可能性
薬剤師は副業・Wワークが可能な求人も多いです。現職を続けながら副業で年収を増やすという道もあります。職場がOKをしてくれれば、副業・Wワークで稼ぐというのもおすすめです。
ただし、職場によっては許可していない場合もあります。副業・Wワークをしたい人は、まず現職場の上司や人事部門に相談をしましょう。
まとめ
昨今では年齢別、または職業別におすすめの転職サイトが多数存在するようになり、ピンポイントで自分に合ったエージェントを活用できるようになりました。40代の薬剤師は今までの経験や現時点で持っている資格が転職活動の成功率に大きくに響くため、転職サイトなどのサポートやアドバイスを受けることはとても重要です。
本記事で紹介した転職サイトではさまざまなサポート・サービスを提供しています。1人で進めるよりもずっと有意義な転職活動が行えるはずです。転職サイトを活用して、効率の良い転職活動を進めていきましょう。
◆記事で紹介した商品・サービスを購入・申込すると、売上の一部がマイナビニュース・マイナビウーマンに還元されることがあります。◆特定商品・サービスの広告を行う場合には、商品・サービス情報に「PR」表記を記載します。◆紹介している情報は、必ずしも個々の商品・サービスの安全性・有効性を示しているわけではありません。商品・サービスを選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品・サービススペックは、メーカーやサービス事業者のホームページの情報を参考にしています。◆記事内容は記事作成時のもので、その後、商品・サービスのリニューアルによって仕様やサービス内容が変更されていたり、販売・提供が中止されている場合があります。