最先端の技術を擁し世界をリードしてきた日本のプロセス製造業。優秀な製品を送り出す一方で、「儲けるという視点においては、技術力や生産力に見合ったポジションにはない」と主張するのは専修大学大学院 商学科講師の青柳六郎太氏である。

2014年10月24日に開催されたセミナー「これからの経営環境を勝ち抜くために強化しなければならない原価管理のポイント -見える化から、儲ける化への原価管理-(主催:NECネクサソリューションズ)における青柳氏の講演で、儲けるための手段を導く「原価管理のポイント」について、原価管理に関する様々な著書を持つ青柳氏が提唱する、具体的な手順が紹介された。

専修大学大学院 商学科講師(原価計算担当)青柳六郎太氏

原価管理は結果報告ではなく儲けるための羅針盤

原価管理とは、原価の見える化をすることである。「ただし、見える化をしただけでは、それは単なる結果報告に過ぎません。どう儲けるかのアクションにつながってはじめて意味がある原価管理となるのです」(青柳氏)

そして青柳氏は「儲かる企業とは、企業価値を向上し続ける企業」と定義付け、その指標として金額では「FCF(フリー・キャッシュ・フロー)」と率では「ROA(リターン・オン・アセット:総資産利益率)」を挙げた。

儲けるための要素を指標から展開して細分化する

FCF(金額)やROA(%)は、現在その会社が「儲かっている」かどうかの判断材料となる指標である。そして、それぞれの要素を細かく展開すると、具体的に「何をどうすれば良いのか」が見えてくる。

儲ける(企業価値を高める)要素をROAから展開した表

上記の図は、儲けるための要素をROAから展開した表である。これを見ると、利益増加の要因には、売上向上、開発費・原価率低減、販売費率低減、資産回転向上が挙げられる。そして、売上向上の手段としては、新製品の開発やリードタイムの短縮などが、開発費・原価率低減には原価企画やVE(バリューエンジニアリング)・CE(コストエンジニアリング)などの手段があることがわかる。

「このように、要素を展開して、それぞれの要素について現状をチェックしていけば、どこに手を付ければ儲かるのかが見えてくることでしょう」(青柳氏) なお、FCFとROAどちらを指標とするかについてだが、青柳氏は「FCFは要素が多すぎて複雑になりがちなので、個人的にはROAの方をお薦めしたい」とのことだ。

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儲かるための原価管理術 - 見える化の先へ! 利益とキャッシュ創造のための原価管理


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