現在、ChatGPTに対応したさまざまなチャットボット製品が登場している。それらの中でもひときわコストパフォーマンスが良く簡単に導入でき、多彩な使い方ができるのが、ビジネスAIチャットボットサービス「Mindlogic(マインドロジック)」だ。本稿ではその特長や、基本的な使い方を紹介する。
用途に合わせてチャットボットを作成できる
Mindlogicには、用途に合わせたタイプのチャットボットを簡単につくる機能が搭載されている。すぐにでもビジネスに使えそうなのは、次の3タイプだ。
1 ECサイト顧客サポート用チャットボット
ショッピングサイトのトップページや問い合わせページにチャット用ウィンドウを表示し、訪問者が入力した質問に回答するタイプ。推薦したい商品のアピール、マーケティングメッセージ、購入手続きの案内、配送情報なども、チャットを通じて発信できる。ショッピング体験を向上させることで、売上増進やブランドイメージを高めるのに役立つ。
2 社内向けチャットボット
社内規約あるいはガイドラインなどの文書ファイルをMindlogicに学習させ、社員からの問い合わせ対応を効率化する。自社の方針、人事や経理関連の手続き、技術的なトラブルへの基本的な対処法などに関する質問への回答は、このチャットボットに任せられる。
3 ドキュメント・チャットボット
PDF、Wordなど最大10ファイルを対象に、チャットを通して必要な情報を検索・抽出できる。一般的なチャットボットでは、検索対象にできるのは1ファイルのみのものが多いが、Mindlogicでは複数ファイルを横断して、その内容についての質問に回答するチャットボットをつくれる。膨大な関連資料の中から必要な情報を抽出する際などに便利だ。
チャットボットをたち上げるには、あらかじめFAQを用意する必要があるが、Mindlogicではこの作業を容易にする「FAQジェネレータ」という機能も備わっている。これはWebサイトのURLを入力すると、そこに記載された情報をMindlogicが収集し(2階層分)、自動でFAQを生成してくれるというもの。Webサイトの内容をベースにしたチャットボットをつくる際には、時間と労力を大幅に削減できる。
作成は簡単、簡易的なチャットボットなら10分程度で完成
以下、Mindlogic を使ったECサイト顧客サポート用チャットボットの作成手順を紹介しよう。
Mindlogicをたち上げたら、どのタイプのチャットボットをつくるのかを選択し、タイトルをつける。チャットボットのプロフィール画像、最初の挨拶文、言語設定もここで行う(図1)。
次にFAQジェネレータにURLを入力し、FAQ作成ボタンをクリックする。Mindlogicのエンジンが指定されたWebサイトのコンテンツを収集・解析し、自動でFAQファイルが作成される(図2)。その内容を確認して必要があれば手作業で修正、CSV形式で書き出しダウンロードする。
チャットボットを表示させるWebページのBODYタグ内に、Mindlogicが発行するJavaScriptコードを貼り付け、先ほど作成したFAQファイルをWebサイトと同じサーバにアップロードすれば、作業は完了だ。簡単な内容のものであれば10分もかからずに、チャットボットを実装できる。
チャット後、担当者によるフォローを助ける機能も搭載
このように、Mindlogicには簡単にチャットボットをたち上げられるだけでなく、その運用に役立つ機能も搭載されている。チャットボットとユーザーとの対話履歴はスレッドごとに確認でき、必要があれば人間のオペレーターがボットに代わって回答することが可能だ。ユーザーがチャット内に残した連絡先が一覧化される機能もあり、担当者によるフォローも円滑に進められる。従業員・顧客の満足度向上、社内業務や営業の効率化、ひいては売上増進にもつながるだろう。
サテライトオフィスではこのMindlogicを、2023年12月から「サテライトオフィス・AIチャットボット for Mindlogic(ChatGPT対応)」として販売を開始しており、作成するチャットボット数・回答数・学習量などに応じて3つのライセンス形態が用意されている(図3)。ChatGPT-4の利用料金も含まれていることを考えれば、かなり安価に提供されていると言える。
サテライトオフィスのサービス紹介ページでは、Mindlogicでつくられたチャットボットとの対話を通して、サービスの詳細を知ることができるようになっている。まずはユーザー目線で、その回答の精度、自然さを確かめてみてはいかがだろうか。
第2回ではMindlogicでつくり出せる、もう一つのタイプのチャットボット「ペルソナ対応チャットボット」について紹介する。ぜひご期待いただきたい。
監修:原口 豊(はらぐち・ゆたか)
大手証券会社システム部に在籍後、1998年、サテライトオフィス(旧ベイテックシステムズ)を設立。2008年、いち早くクラウドコンピューティングの可能性に注目し、サービスの提供を開始。Google Workspace(旧称:G Suite)の導入やアドオンの提供で、これまで実績6万社以上。「サテライトオフィス」ブランドでクラウドサービスの普及に尽力している。
サテライトオフィス
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さまざまなビジネスモデルに最適なソリューションパッケージを開発し、ユーザー目線に立った戦略の企画・提案を行っています。業界トップクラスの導入実績を持つGoogle WorkspaceやMicrosoft 365、LINE WORKS、ChatGPT など、AI関連ならびにクラウドコンピューティングに関わるビジネスの可能性を追求しています。
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