慢性的な人手不足、長時間労働の是正、そして賃上げへの対応──。日本の中堅・中小企業(SMB)を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。その解決策の1つとしてAI活用が叫ばれて久しいが、現場からは「何から始めればよいかわからない」「導入コストが見合わない」といった戸惑いの声も聞こえてくる。
800社以上の働き方改革を支援し、企業の生産性向上に伴走し続けてきたクロスリバー代表の越川慎司氏は、「AIは導入がゴールではない。人間がやるべき仕事とAIに任せる仕事を決めることが重要」と断言する。
ではなぜ今、大企業だけでなくSMBにAI PCが必要なのか。そして、インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200V シリーズを搭載したLenovoの最新AI PC「ThinkPad X9 Aura Edition」は、現場の課題をどう解決するのか。越川氏の実機インプレッションとともに、その真価を紐解く。
成果が出ている企業はわずか12.5%。AI活用を成功に導くのは“引き算”
AI活用という言葉が出てきて数年、ビジネスの現場で実際に成果を上げている企業はどれほどあるのだろうか。越川氏は、「中小企業の97%が人手不足に悩んでいると言われています。しかし、生成AIを導入して実際に成果が出ていると答えた企業は、わずか12.5%にとどまります」とSMBにおける厳しい現実を具体的な数字で表した。
なぜ多くの企業が効果を出せていないのか。それは業務プロセスを変えずに、AIを単なるインターネット検索ツールの代わりとして使っているためであると越川氏は指摘する。わからないことを聞いたり、おもしろいイラストを作ってみたりといった活用方法にとどまっているのが現状だ。
「AI活用に成功している企業は、AIによって特別な何かを追加した企業ではなく、良かれと思ってやっていたムダな業務をやめた企業です。私たちの調査では、労働時間の39%が社内会議に費やされ、そのうち7割以上が"会議のための会議"をしている、などのムダがあることがわかっています。このようなムダな時間を削減するために、AIをどう使うか。この順序が逆では、どんな高性能なツールも宝の持ち腐れです」(越川氏)
「人や情報を探す時間」が61%増。PC刷新は“業務の断捨離”の好機
越川氏は、新しいPCの導入こそが、この業務見直しの絶好のきっかけになると説く。
たとえば、クロスリバーの調査によると、コロナ禍以降、社内で「人」と「情報」を探す時間は61%も増加しているという。データがクラウドやローカル、チャットツールに散在し、人間がそれを探すだけで時間を浪費しているのが実情だ。
ここに、AI PCを導入する意義がある。
「これこそがAIが得意とする領域です。ローカル内の情報検索や整理を任せ、探す時間を減らす。そうやって創出した時間で、人間は企画や意思決定といった0から1を生み出す業務に集中する。ハードウェアの刷新をきっかけに、働き方そのものを再設計すべきです」(越川氏)
つまり、「AI PCを買う」という行為を、単なるハードウェアの更新ではなく、「働き方を変えるスイッチ」として利用するのだ。
5年後を見据えないPC選びは、経営リスクになる
「今はまだAI PCは必要ない」──そう考える経営者もいるかもしれない。しかし、PCの買い替えサイクルを考慮すると、その判断は致命的になりかねない。現在、多くのSMBにおけるPCの買い替えサイクルは4〜5年ほど。メモリやストレージは後で増設できても、AIワークロードを最適に処理できるプロセッサーは、後から追加することはできない。
「5年後のビジネス環境を想像してみてください。AIを使わない仕事が残っているでしょうか? おそらく皆無でしょう。後からメモリは足せても、プロセッサーは後付けできません。今、AIに最適化されていないプロセッサーのPCを買うということは、向こう5年間、進化するAIの恩恵をハードウェアレベルで受けられないことを意味します。競合他社がAIで生産性を上げているあいだ、自社だけが古い武器で戦い続けることになります」(越川氏)
また、セキュリティの観点からもローカル(オンデバイス)でのAI処理の重要性は増している。機密情報をクラウドに上げるリスクは、企業規模にかかわらず無視できない問題だ。
「カフェのフリーWi-Fiを用いて、会社の極秘データをクラウド上のAIにアップロードできますか? セキュリティやレスポンス速度を考えれば、重要なデータ処理ほど、クラウドではなく手元のAI PCで行う時代になるでしょう」(越川氏)
SMBの業務を効率化する「ThinkPad X9 Aura Edition」の画期的な機能
今回、越川氏が試用したThinkPad X9 Aura Editionは、CPUアーキテクチャ「インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200V シリーズ」を搭載した最新のAI PCだ。越川氏はその性能もさることながら、SMBにとって有用な3つの機能に注目する。
1つ目の「シールド・モード」では、作業中に背後からののぞき見をAIが検知すると、画面を自動的にぼかし、警告を表示してくれる。これにより、機密情報の漏洩リスクを抑え、安心して作業に集中することができる。AI PC導入に伴って社外での使用などのリテラシーに関する教育はもちろん必要だが、万が一のリスクを軽減してくれる機能があることは経営層・利用者どちらもの安心につながるだろう。
2つ目の「集中モード」は、不要な通知を自動でブロックする機能だ。思考を妨げるものをシャットアウトし、作業に集中することができる。
3つ目に「スマート・シェア」機能。PC側面のNFC領域にスマートフォンをタップするだけで、写真のドラッグ&ドロップや最新画像の同期がスムーズに行える機能だ。業務にPCだけでなくスマートフォンを使う企業にとってはありがたい。
今回、越川氏が実機を手にして評価したのが、そのデザインだ。ThinkPadといえば黒の印象が強いが、今回、台数限定でホワイトモデルが登場した。
「SMBの経営者や若手社員にとって、PCは自己表現の一部です。開いたときにモチベーションが上がるデザインであることは重要です。また実利面でも、黒いバッグの中で白いPCは見つけやすく、忘れもの防止にもなりそうです」(越川氏)
ThinkPad X9 Aura Editionを支えるプロセッサー インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200V シリーズの強み
同プロセッサーの最大の特徴は、CPUと、GPU、NPU。この3つのxPUを最適に活用しAIのワークロードを処理している点にあり、1つのチップ(SoC)の中で高度に連携させている点にある。これにより、プラットフォーム全体で最大120TOPSという演算能力を発揮しつつ、SoC全体の消費電力に関して、インテルの前世代プロセッサーとの比較で約40%削減するという、本来は相反する「高性能」と「省電力」の両立に成功している点にある。
実際にThinkPad X9 Aura Editionを使用した越川氏は、インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200V シリーズがもたらす省電力性能と静音性について高く評価した。ACアダプターを持ち歩かずとも一日中稼働し、ファンも静かで会議を妨げない。
「たとえば、PCのバッテリー切れで商談機会を損失する、Web会議中にPCのファンが唸って声が聞こえない、熱暴走でPCがシャットダウンしてしまう……。これらはすべてビジネス機会の損失につながります。社員の移動や会議のストレスがゼロになり、AIという相棒が手に入る。これをコストと捉えるか、投資と捉えるかで企業の未来は変わります」
AI PCは、5年後の会社の競争力を守るための投資
最後に、AI PC導入を検討しているSMBの経営層や担当者に向けて、越川氏はこう締めくくった。
「これからのAIは、AIエージェント、つまり"デジタル社員"として捉える必要があります。私自身、スケジュール調整やメール対応の多くを『AI越川』に任せています。文句も言わず24時間365日働いてくれる優秀な人材を、どう雇い、どう働かせるか。この視点の転換が必要です。
PCはもはや単なるデバイスではなく、競争力を生み出すリソース(経営資源)です。まずは経営層や現場のリーダーが、ThinkPad X9 Aura Editionのような最新の相棒を手にすることで、その変化を体感していただきたい。そしてビジネスを次なるステージへ進めてほしいと思います」(越川氏)
「今はまだ早い」という判断が、5年後の命取りになるかもしれない。業務のムダを削ぎ落とし、AIという翼を手に入れる——。ThinkPad X9 Aura Editionは、その変革を始めるための、現実的で賢い選択肢といえるだろう。
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