IT職、それも管理職となると、男性のイメージが強いかもしれません。パーソルホールディングスが2025年に実施した「女性IT人材の就業に関する調査(※1)」では、IT職における女性管理職の割合は1割強と、その割合は高くないのが日本の現状です。

そのようななかで、多くの女性がIT職として活躍しているのがパーソルホールディングスです。同社では女性がはたらきやすいようさまざまな制度を用意しており、管理職になってからもワークライフバランスをとりながら、キャリアアップできる環境が整っているのです。

今回は、実際にパーソルホールディングスで活躍する女性IT管理職の2名にインタビューを実施。これまでのキャリアや、同社に入社した理由、管理職としてどんなはたらき方をしているのかなどについてお聞きしました。

  • 集合写真

    (左)パーソルホールディングス株式会社 グループIT本部 情報セキュリティ部 サイバーセキュリティ戦略室 室長 会田 志津 氏
    (右)パーソルホールディングス株式会社 ITガバナンス部 セキュリティガバナンス室 室長 鷲田 智子 氏

会田 志津 氏
パーソルグループ共通のインフラに関するセキュリティの実装およびセキュリティの運用、戦略立案などを担当。

鷲田 智子 氏
パーソルグループ全体のセキュリティルールの策定や社員教育など、グループ全体のセキュリティをリードする。

自分の「楽しい」がキャリアにつながる

――まずはお二人のキャリアについて教えてください。

会田氏:
私が新卒で最初に入社したのは、金融系のSIerでした。その後、パーソルテンプスタッフに転職し、お客様先に常駐してシステム開発を担当していました。次に自社のインターネットに公開するサイトの企画業務に取り組み、その後キャリアチャレンジ制度を利用して、2018年から現在のパーソルホールディングスに所属しています。

鷲田氏:
私は会田さんのように、最初からいわゆるIT人材だったわけではありません。もともとは国内通信会社の法人営業としてキャリアをスタートし、7年間勤務しました。その後、自分のキャリアを見つめ直して自分の本当にやりたい事を考え、その結果会社を辞め、小さなころの夢を目指して大学を受験し直したんです。

予備校に通いながら2年間がんばったのですが、結果的にはだめで…。でも後悔はなく、その後はコンサル会社を経て外資系通信会社に入社しました。そこでセキュリティ分野に出会い2017年にパーソルホールディングスに入社したという流れです。

  • パーソルホールディングス株式会社  ITガバナンス部 セキュリティガバナンス室 室長 鷲田 智子 氏

    パーソルホールディングス株式会社 ITガバナンス部 セキュリティガバナンス室 室長 鷲田 智子 氏

――お二人ともそれぞれに違う道を歩みながら、現在はIT領域の管理職をされているんですね。IT職に就いた感想や、その当時の課題感があれば教えてください。

会田氏:
当時のIT職は他の業界に比べて女性はかなり少なく、ロールモデルがなかなか見つかりませんでした。そのため、ライフイベントやキャリアなどについて、見通しを立てにくいという課題感を持つ人は多かったと感じます。私は出産や育児といったライフイベントを迎えた際に、上司が女性で、その方からいろいろなお話を聞くことができました。おかげで、女性管理職のイメージを早くから持てたように思います。

鷲田氏:
IT職に携わる前は、IT職は体力的にきついイメージは持っていましたね。エンジニアも「完徹した」とか、「会社に2週間泊まり込んだ」とか、そんな話をよくしていたなと。そういう意味でも、女性にはハードだったのではないかと思います。

――体力的な辛さや、女性が少ないがゆえにキャリアパスが描きにくいなどの課題があったわけですね。そんななかでおふたりは自身のキャリアをどのように考えていたのでしょう。

会田氏:
当時は今ほどキャリアビジョンを持つ時代ではなかったように思います。私は日々の業務がすごく楽しくて、目の前の仕事を夢中で続けていたという感じでしたね。そのため、キャリアが将来的に武器になるという考えも持っていませんでした。しかし結果として、その経験が自分の強みとなり、現在のキャリアにとても役立っています。

鷲田氏:
すごくわかります! 私も同じでした。「武器にしよう」と思ってIT職についても、たぶん続きませんよね。キャリアプランも外から押し付けられるものではなくて、自分が楽しいと思ってやっていることが、その人のキャリアになっていくのだと考えています。

私自身も「セキュリティがやりたい!」と特別に思ったわけではなく、私がやりたかったのは、課題解決に貢献すること。たとえばIT部門とそれ以外の部門では、共通言語を持ち合わせておらず、なかなか話がスムーズに進まないことがあるんです。そこに私が入って“通訳”のように両者の間をつなぐことができる。それが、ITとビジネスの両方でキャリアを作ってきた私の価値なのかなと思っています。

――仕事に対して「楽しい」という気持ちは大切ですよね。とはいえ環境も大切だと思いますが、そうした課題感に変化はありますか。

鷲田氏:
ここ十数年で大きく変わりましたね。今では「完徹」も「泊まり込み」もないですし(笑)。チームで協力やフォローをしあいながら、はたらくことができています。

会田氏:
そうですね。一般的にIT職のはたらく環境は大きく改善されてきました。デスクワークが中心なので性別や年齢は関係なく、改めて女性に向いている仕事なのではないかと思います。

――ほかにこういう方はIT職に向いているなと思う場面はありますか。

鷲田氏:
ユーザー視点をもつことができ、コツコツと積み上げられる人は向いていると思います。技術的なスキルだけでなく、ユーザーのニーズや課題を理解し、それに応じたソリューションを提供する能力、細かい作業や問題解決に粘り強く取り組む姿勢がある人は成長できます。また、気遣いできる人も多い印象ですね。IT職はそれぞれが専門性を発揮して個々で仕事をすることも多く、先ほどもお伝えした間に入る“橋渡し”のようなことは重要で、その際の気遣いや対応が丁寧な人が活躍できていると思います。

会田氏:
IT職は複雑な問題を整理し、解決策を見つける能力が求められるため、論理的思考力がある方も向いていると思います。また、プロジェクトはチームで進めることが多いため、協力してはたらく姿勢が重要です。全体を見渡して足りない場合はフォローし、細部にまで目が届く方はIT職に向いていると思います。

  • パーソルホールディングス株式会社 グループIT本部 情報セキュリティ部 サイバーセキュリティ戦略室 室長 会田 志津 氏

    パーソルホールディングス株式会社 グループIT本部 情報セキュリティ部 サイバーセキュリティ戦略室 室長 会田 志津 氏

「文化」と「人」がIT職の活躍を生み出す

――お二人のキャリアなどについては先ほどお伺いしましたが、パーソルホールディングスに入社したきっかけや決め手は何だったのでしょう。

鷲田氏:
私は友人がパーソルホールディングスではたらいていたこともあって興味を持ちました。あとは、面接の担当者がすごく気持ちのいい人で、こういう人がいる会社ではたらきたいと思ったのも大きいです。また、パーソル自体が篠原名誉会長の「女性が活躍できる社会の実現」という想いを引き継いでいて、社会貢献を柱にしている点も私の軸にマッチしました。

会田氏:
私はパーソルホールディングスに入社する前にまずパーソルテンプスタッフに入社しました。それは、自分のスキルを磨きたいという想いが一番にあったからです。以前勤めていた金融系の会社では新しい技術に取り組む機会が少なく、レガシーなシステムを長く使うことを重視していました。私は当時、最先端だったJavaの開発をやりたくて、それができるパーソルテンプスタッフに入社しました。

インターネット企画室に在籍していましたが、その中でサイバーセキュリティに触れる機会が増えてきて、興味を持ちました。そのタイミングでちょうどパーソルホールディングスのセキュリティチームと仕事をする機会があり、彼らのセキュリティに関する深い専門性と、グループ各社の話を真摯に聞き共に問題解決に取り組む姿勢に感銘を受け、一緒にはたらきたい、グループ全体のセキュリティに携わりたいと考えて「キャリアチャレンジ」というグループ内制度を使って転籍した形です。

――お二人とも別々のキャリアを歩んでこられたわけですが、パーソルホールディングスに入社/転籍した決め手の1つとして「人」をあげておられるのが印象的です。

鷲田氏:
たしかにそうですね。気持ちの良い人が多いのは、パーソルホールディングスがすごく風通しの良い社風だからかもしれません。社長に対しても気軽に“和田さん”と呼ぶくらいですし、経営陣との距離も近いです。とてもフラットな雰囲気で、なにか提案したいときは社員の話をしっかり聞いてくれます。

会田氏:
同感ですね。上司であっても話しかけやすく、意見を聞いてくれるのは大きいです。そのうえで、「こうしたらもっと良くなるのでは?」とアドバイスをくれるので、相談しに行くのも怖くありません。

――そうした社風は、IT職としてはたらく環境にも良い影響がありそうですね。

鷲田氏:
そう思います。若手にも思い切ったチャレンジをさせてくれる文化と環境がありますし、やらせて終わりではなく、きちんとフォローもしてくれます。だから、IT職のメンバーの成長も早いんです。

会田氏:
パーソルホールディングスには専門的な人材が多く、わからないことがあれば、その専門家に気兼ねなく聞けますし、しっかりと答えてくれます。これは当たり前のように思えるかもしれませんが一般的には社内がサイロ化されていて、専門家がいても相談しにくい会社も多いと思います。

――和を尊ぶ職場という印象ですね。そうした環境なら性別関係なくどんな人もはたらきやすそうです。

鷲田氏:
実際、私のチームはほとんどが女性ですね。それもあって、結婚や出産などのライフイベントを迎えてもはたらきやすい環境だと思います。

パーソルホールディングスが創る女性がはたらきやすい環境

――お二人はIT職の女性管理職という立場でもあります。実際に管理職になるにあたって、迷いや悩みなどはありませんでしたか。

鷲田氏:
人を育てたり、メンバーの成果にコミットしないといけなかったりといった点で、管理職にはメンバーとは違った大変さがあります。決して楽な仕事ではありません。ただ、私は管理職になったことを一切後悔していないんです。管理職だからこそ見える景色があるし、部下が成長していくのを見るのが本当に嬉しいです。

会田氏:
私は管理職になる際、現場で専門性を極める「エキスパート」か、管理職になる「マネジメント」かの選択肢があり、マネジメントを選びました。パーソルホールディングスはエキスパートを選んでもしっかりとキャリアアップしていける環境が整っているので、最初はエキスパートに進むだろうと思っていました。でもマネジメントを選んだのは、当時の上司に「やってみないか」と言われたことがきっかけです。初めは自分に管理職としての適正があるのか不安だったのですが、実際にやってみるとその役割にやりがいを感じるようになりました。チームで成果をあげる喜びや、メンバーの成長に感じる嬉しさは、管理職ならではだと思います。

――やはり部下の成長を見られるのはすごく嬉しいことなんですね。とはいえ、世の中には管理職を目指したいがはたらき方やワークライフバランスなどに不安を感じる女性もいると思います。

会田氏:
パーソルホールディングスには、そうした課題を解消するさまざまな制度がありますよ。たとえば産休や育休。女性はもちろんですがテクノロジー部門の男性育休取得率は83.3%と高く、取りやすい雰囲気です。

また、IT人材に最適化した「PE制度(※2)」を導入しています。これは、プロジェクトの成果だけではなく、行動やスキルを評価して報酬で処遇する制度です。プロジェクトの成果のみで評価すると、その人材のスキルではなくプロジェクトの難度で評価が決まってしまう場合がありますが、PE制度では自ら設定した目標の達成度合いや身につけたスキルが正当に評価されるため、社員にとっては非常に意義のある制度だと思います。

また、パーソルホールディングスでは居住地フリー・フルリモート勤務も導入しています。原則、オフィスに出社する必要がなく、日本国内のどこでも居住できリモートではたらけるため、家庭との両立につながるので嬉しいですね。

鷲田氏:
こうした制度が整っていることもあり、パーソルホールディングスでは女性管理職のロールモデルになるような社員が増えてきているんです。出産して、また戻ってきてはたらいている女性も多いです。

――女性管理職や女性IT人材にとって、パーソルホールディングスはとても魅力的な職場環境ですね。逆に、今後さらにパーソルホールディングスに「こうなっていくといいな」と思うことはありますか。

会田氏:
現時点でかなりはたらきやすい環境だと思います。だからこそ、今後もこのはたらきやすさを維持しつつ、さらに良い環境を作っていけたらと思います。

鷲田氏:
パーソルグループは「中期経営計画2026(※3)」で「テクノロジードリブンの人材サービス企業」への進化を掲げ組織がどんどん成長しています。組織が変化すべきところは変化しつつ、良い部分は続けていきたいと思います。

“新しいことに挑戦する”のが好きな方に最高な職場

――そんなパーソルホールディングスで、お二人は今後、どんなキャリアビジョンを描いているのでしょうか。

鷲田氏:
これまでと変わらず、パーソルホールディングスの各組織をもっとつなぎ、横串を通していきたいと思っています。それが私の強みであり、会社にとっての価値にもなっていると思うので。

会田氏:
現場社員の生産性や利便性をしっかりと意識しながら、セキュリティが自然と保たれる環境を維持・向上するのが私の役割です。これからも組織の形や導入するソリューションはさまざま変化していくはずですが、何も意識しなくても大丈夫な、セキュアな環境が保たれるように維持・向上し、貢献していきたいと思います。

――明確なビジョンも持っていらっしゃるお二人から見てこれからどういった女性IT人材が求められると思いますか。またパーソルホールディングスにはどういった方が向いているでしょうか。

鷲田氏:
この2つは近しいと思っていて、やらされ感ではなく、「こういう世界を実現したい」という意思を持った人ですね。特にパーソルホールディングスはルーティーンワークではなく、どんどん新しいことに挑戦するのが好きな方にとっては最適な環境だと思います!

会田氏:
パーソルホールディングスは市場の動向を見据えつつ、一歩先の将来に向けてグループの全社最適を行っています。その意味で、専門性を磨き続けたり、新しいことにチャレンジしたりできる意欲を持った方は大歓迎です。また、グループ各社で多くの人と対話や調整をしながら仕事を進めていく必要があるため、コミュニケーション能力に長けた方も向いていると思います。

もし転職を考えている方がいらっしゃったら、ぜひ「TECH DOOR」をチェックしてみてください!パーソルのテクノロジーに関するたくさんの情報が載っています。女性社員もたくさん登場していますのではたらいた時の自分のイメージが湧くかもしれません。

※1 パーソルホールディングス実施「女性IT人材の就業に関する調査」
※2 PE制度に関するインタビュー「パーソルの本気を示したい」。IT人材に特化した新人事制度に託された思いとは?」
※3 パーソルホールディングス「中期経営計画2026」

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