「当社が取り扱う化学物質マネジメントシステム(ExESS)をお客様に販売する際、Parallels RASを利用した仮想アプリケーション提供により、システムの運用メリットを最大化することができます。お客様にとって有用な組み合わせです」
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株式会社 江守情報 ソリューション・ビジネス事業部
(右)副事業部長 兼 Chem. ソリューション部長 兼 CS 営業課長 掃部 輝昭 氏
(左)Chem. ソリューション部 CS 開発課 中野 拓哉 氏
株式会社江守情報は、約40年前にその母体が誕生し、本社は福井県福井市に位置しています。福井県内に2箇所、さらには金沢市内や東京都内にも拠点を構えており、ITシステムの開発・構築、提供・運用サービスなどを多くのお客様に展開しています。
また、2021年には、北陸電力株式会社グループの一員となり、グループ内の各社とともにグループ全体のシナジー効果を生かし、地域社会にさらなる貢献を行う姿勢でビジネスを拡大しています。企業理念として、““唯一無二”の存在に”をかかげ、お客様の良きパートナーとしてお客様のニーズを理解し、絶えず革新的なITソリューションの提供を目指す社風とともに、挑戦的な姿勢と卓越した技術力をもって、お客様と共に成長と発展を歩んでいます。
現在、江守情報では、流通小売業向けや製造業向け、また建設業向けや官公庁・自治体向け、そして文教市場向けや金融業向けなど、複数の業種に向けたパッケージソフトウェアの開発・販売の他、さまざまなソリューションやサービスを提供しています。
この活動の中で、化学品を取り扱う企業向けに、化学品管理に関する業務に対応したソフトウェアの取り扱いを始めました。それが化学物質管理のためのデータベースシステム『ExESS(エクセス)』です。
ExESSは、お客様が製造する化学物質を管理し、さらに化学物質を取り扱うために必要なSDS(Safety Data Sheet、安全データシート)を作成することができます。SDSは、化学物質、及び化学物質を含む混合物を提供する際に、その化学物質の物理化学的性質や危険性・有害性、そして取り扱いに関する情報を記載した重要文書として相手方企業や団体に提供することで、法令に沿った取り扱いの依頼が目的となります。
化学品を取り扱う企業では、この文書の作成は重要な業務となっており、化学物質管理体制の構築やリスクアセスメント実施のための情報基盤として、ExESSのようなデータベースの必要性を多くの企業が理解しています。
また、ExESSは、構築されたデータベースサーバーへ、ネットワーク越しにPCからアクセスして情報を検索、さらには編集して、PC側に実装された業務アプリケーションへ出力するクライアントサーバー型(C/S型)のシステムです。担当者がSDSを作成する際には、対象となる化学物質に関して必要な条件を入力し、データベースから抽出されたデータをPC側へ転送して編集処理をする、といった業務フローになります。
一般的に、SDSを作成する業務を担当するのは、工場などの製造部門や研究開発部門だけでなく、環境安全・品質保証部門と多岐に渡ります。企業の中で、ExESSのデータベースサーバー環境の構築や導入後の運用を専門のITシステム要員が不足しがちな現場部門で実施するのは、運用管理の観点では負担が大きく、課題になると判断されていました。
そのため、本社の情報システム部門が管理するサーバールームにExESSのデータベースを設置し、その環境に現場部門からネットワーク越しに接続する形態を採用する企業も多い状況でした。
このような中、クライアントサーバー型形態のままExESSを利用する場合、お客様の状況により、いくつかの課題があることが認識されていました。
まず、導入先の本社部門が管理するサーバールームと工場などの製造部門や研究開発拠点の間を結ぶネットワークは、限られたネットワーク帯域(専用線)となっている場合があります。ExESSでは化学物質に関する膨大なデータベースから抽出されたデータ情報をクライアントであるPCに送信しますが、そのデータ量がかなり大きくなる場合があります。限られたネットワーク帯域で接続している場合だと、PC上でSDSを作成する際に転送効率の悪さからレスポンスが遅くなります。これでは実務担当者の作業遅延が発生し、結果的に業務効率が低くなるなどの事象が発生していました。
また、海外からクライアントサーバー型の構成でExESSにアクセスしてデータベースを検索した場合、最大で30分以上レスポンスがないなどの状況も報告されていました。
そして、「ExESSを利用する各拠点のPCは、利用年数等でさまざまな端末が設置されており、利用する担当者のPC経験・知識も多岐に渡るようになって来ているため、ExESSのクライアントモジュールをPCにインストールしてメンテナンスして行くという作業を軽減したいという要望もありました」とソリューション・ビジネス事業部 Chem. ソリューション部CS 開発課 中野 拓哉 氏は述べています。
そこで、江守情報では、さまざまな課題解決に必要なソリューションを調査した結果、PC側の処理を本社もしくはセンター側で実行し、リモート画面を操作する方式(Windows Server RDSH 機能)を使用した仮想アプリケーションの仕組みを利用すれば、課題が解決するのではないかと判断しました。ただし、Windows Server RDSH機能のみでは、多様なお客様のニーズをまかないきれないと考え、以下の機能を持つParallels RASの採用を決定しました。
・システムの構築、保守などの作業を本社情報システム部門が一括で管理することができ、現場部門の作業負担増を無くすことができること、そして遠隔地のPC側は、非常に簡単な設定で利用可能であり、本社情報システム部門が出張して端末設定を行う、もしくは専門的な操作の必要無く、容易にメンテナンス可能であること
・拠点にある多様なOSバージョンやデバイスの種類がある中、簡単な操作とすべての端末で同じ操作性のもとExESSを利用開始できること
・さまざまな場所からVPN接続でExESSサーバーにアクセスしても、ストレス無く画面操作が可能であることに加えて、接続元のPCデバイスに装着されたプリンターに対し、難しい設定の必要無く書類印刷が利用できること
一方、江守情報では、選択の判断基準にリモートアクセスに関わる機能だけでなく、Parallels RASに於けるシステムのライセンス形態についても、メリットを感じています。
Parallels RASは、同時接続ライセンスという体系で、同時にParallels RAS環境にアクセスされるリモート接続の数(セッション数)でカウントされます。利用するかもしれないユーザー数やデバイス数をカウントする方式ではないため、最大同時接続数で購入すれば良く、分かりやすいライセンス体系であることから、他社の仮想アプリケーションシステムと比較しても大きなコストメリットがありました。
この点を、ソリューション・ビジネス事業部 副事業部長 兼 Chem. ソリューション部長 兼CS営業課長掃部 輝昭 氏は、「Parallels RASを利用した仮想アプリケーション提供なら、システムの運用メリットを最大化することができるので、お客様と弊社にとって有用な組み合わせになっている」と述べています。
現在、国内に於いて、江守情報がExESSによるシステムとParallels RASを組み合わせて導入したお客様数も順調に増えています。海外拠点からアクセスして利用されるお客様も増加傾向にあり、サーバーの運用場所もクラウド環境へと移行するケースもあるとのことです。
日本以外、世界中で化学物質の管理に対する制度が厳しくなって来ています。そのため、企業でのExESSの需要も非常に高まっています。「Parallels RASとの組み合わせは、お客様へシステム利用の満足度やニーズを高める重要な要素」、と前述の掃部 氏は述べており、これからも高い品質のサポート提供など、Parallels RASに対する期待がますます大きくなっています。
Parallels RAS (Remote Application Server) について
Parallels RASは、Windowsアプリケーション及びWindowsデスクトップの仮想化を実現するソフトウェアです。RDP通信を使用したリモート操作を実現し、さまざまなデバイスから暗号化された安全なリモート通信を確立することができます。また、独自のポリシー制御を定義でき、企業や団体の内部ネットワークからの情報漏洩、外部からの不正アクセスを防御する万全なセキュリティ対策が実現できます。https://www.parallels.com/jp/ras/
関連リンク
- コーレル株式会社 https://www.alludo.com/jp/
- 法人向けお問い合わせ窓口 https://jp.learn.corel.com/volume-licensing/inquiry/
- Parallels RAS製品サイト https://www.parallels.com/jp/products/ras/remote-application-server/
- Parallels RASに関するTECH+での過去記事 https://news.mynavi.jp/techplus/kikaku/20220629-2367135/ https://news.mynavi.jp/techplus/kikaku/techp2958/ https://news.mynavi.jp/techplus/kikaku/20240805-2991716/ https://news.mynavi.jp/techplus/kikaku/20241003-3036943/
※本記事はコーレルから提供を受けております。
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