システムインテグレーターである「ソフトクリエイト」のインターネット通信販売事業からスタートし、1999年からEC構築プラットフォーム「ecbeing」を展開する株式会社ecbeing。

「ECからEビジネスへ」をスローガンに掲げ、ECサイトの構築支援にとどまらず、オムニチャネルやデジタルマーケティング、さらにはデータドリブンな経営の実現まで、デジタル技術を活用する顧客のビジネスをトータルでサポートしている。中堅・大手企業を中心に1,500サイト以上に採用され、14年連続でパッケージ型ECプラットフォームのシェア1位(※1)をキープするなど、豊富な実績を誇るecbeingは、社会や市場のトレンドを取り入れ、現在も進化を続けている。

(※1)「2021年ECサイト構築パッケージソリューション市場占有率調査」(出典:富士キメラ総研社)調べ

ecbeingでは、開発当初からマイクロソフトの製品・サービスをベースに、IIJのインフラ基盤上にシステムが構築されていたが、現在はIIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2及びAzureを採用してサービスを提供している。エンジニアとしてecbeingの開発に携わり、現在はマーケティングの責任者を務める株式会社ecbeing 上席執行役員 マーケティング本部 本部長の斉藤 淳 氏は、IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2を採用した理由を次のように説明する。

  • 株式会社ecbeing 上席執行役員
    マーケティング本部 本部長 斉藤 淳 氏

「もともとecbeingはIIJのインフラ基盤上で運用してきたこともあり、クラウドに移行する際にもIIJのIaaSサービスが最有力候補となりました。もちろん他社のサービスとの比較検討は行いましたが、従来のインフラ基盤からの移行が容易であることや、ECサイトの運用で必須となるセキュリティの担保や24時間365日稼働を実現できることなどを評価し、IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2を採用しています。ecbeingを動かしている仮想化基盤であるVMwareの管理をインフラ側(IIJ)に委託できることも採用を決めた要因の1つです」(斉藤氏)

カスタマイズ可能なECプラットフォーム+最新トレンドに対応するマイクロサービスの2軸でサービスを提供

前述したとおり、同社ではecbeingを企業のEビジネス全体をトータルで支援するためのECプラットフォームと位置付けており、そこから派生するカスタマイズ、さらにはデジタルマーケティング、デザイン、運用支援までの領域をカバーするソリューションとして提供している。

昨今のコロナ禍を経て、ECサイトの役割が、単なる販売チャネルから、店舗を含むすべてのチャネルのデータを集約し、店舗の接客やマーケティング活動に活用する統合プラットフォームに変化してきたと斉藤氏は話す。こうした市場の動向やトレンドに対応するため、ecbeingは企業それぞれの要求に応える「カスタマイズ可能なECプラットフォーム」と、市場の変化に合わせて自動バージョンアップを続ける「マイクロサービス」のハイブリッド構成でサービスを展開していると解説する。

「ecbeingは、もともと自社で構築したネット通販の仕組みを、取引先の要望でパッケージ化したという経緯があり、マーケットインの思想で開発されたサービスです。このため、単にECサイトを構築して終わりではなく、売上を伸ばすためのデジタルマーケティングや、ファンマーケティング、メディアコマースといった昨今のトレンドに対応するための周辺サービスを“マイクロサービス”として提供し、Eビジネスの多様なニーズに対応しています」(斉藤氏)

近年では複数のテナントを取り扱うショッピングモールや、地域密着型のネットスーパーの構築、さらにはパートナーとの協業によるスモールスタート可能な越境ECなど、幅広いシーンでecbeingの活用が進んでいる。こうした実績が評価され、同社はIIJのサービスを活用してソリューションを提供するパートナー企業を表彰するアワードとなる「IIJ Partner of the Year 2022」で、Partner of the Yearを受賞している。

開発チーム500名超、マーケティングチーム200名超のサポート体制で、顧客のEビジネスを加速させる

他社のECプラットフォームと比較したecbeingの優位性は多岐にわたるが、やはり注目すべきは、先に述べたようにフルカスタマイズできること、そしてマイクロサービスで最新の機能を取り込めるところにある。同社では、ECサイト専業の開発チームを500名以上、運用後の売上アップを支援するデジタルマーケティングチーム200名以上を擁し、企業の要求に合わせたECサイト構築から運営施策まで、Eビジネスのすべての領域をカバー。そのリソースは業界随一といっても過言ではなく、多くの成功事例を作ってきた実績と人的リソースの充実度は、他社サービスにはない強みといえる。

「コロナ渦が収束傾向にあるなかで、店舗で買い物をするお客様も戻ってきています。そのため、店舗とECを個別の事業として考えるのではなく、1つの事業と捉えて連動させていくことが重要です。ecbeingは、その基盤としての役割を担うプラットフォームとして展開しています。データを集約できるマイクロサービスとしては「Sechstant CDP」と「Sechstant CRM」を提供しています。さらにお客様の声を集める「ReviCo」など、さまざまな周辺サービスを、すべて自社で開発して提供しています」(斉藤氏)

  • 自動バージョンアップする「マイクロサービス」を提供し、進化し続けるデジタルマーケティングに対応

オムニチャネルやOMOがトレンドとなり、データを活用したマーケティング施策が注目を集めている現在。市場の変化に合わせて自動でバージョンアップするecbeingのマイクロサービスは非常に有効と斉藤氏は話す。
「企業それぞれの施策は、プラットフォームであるecbeingのコア部分をカスタマイズすることで実現し、最新のトレンドにはマイクロサービスの自動バージョンアップで対応。この両面でお客様のニーズに応えられるソリューションは他にはありません」と力を込める。

モールの構築やサイトの統合など、Eビジネスの多様なニーズに応えるソリューションとして進化を続けていく

先に述べたように、フルカスタマイズ+マイクロサービスで企業のニーズに対応するecbeingは、さまざまなシーンで使われている。最近では、マイルの利用をコンセプトとしたANAのECモール立ち上げに採用されたほか、スポーツサプリメントの製造・販売を行うDNSがECサイトのリニューアルに合わせてecbeingを導入。これまで使っていたECプラットフォームと比較し、年間の運用コストを約50%削減したことに加えて、マイクロサービスを活用してロイヤリティを高める施策を打てたことで、定期便売上比率が約6倍に増加するなど、大きな成果を得ているという。

さらにecbeingを採用したことで、複数のサイトを統合した食品メーカーの事例では、ECサイトでの商品購入から店舗受け取りのためのWeb予約、各種キャンペーン情報までを1つのサイトで確認できるようになり、ユーザーの利便性が大幅に向上。斉藤氏は「モール構築やサイトの統合にジャストフィットする仕組みを持ったソリューションは多くはありませんが、弊社には豊富な導入実績があり、モールのオプションなどベースとなる機能のノウハウを持っているので、スピーディかつコストを抑えて構築することが可能です」と語る。

このように、幅広いシーンで活用されているecbeing。その特徴となるフルカスタマイズ+マイクロサービスは、同社の開発チーム、マーケティングチームの潤沢なリソースと、柔軟性と安定性を併せ持ったインフラ基盤であるIIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2が支えている。同社では、これからもIIJのインフラサービス上でマイクロサービスを活用していく予定と、斉藤氏は今後の展望を口にする。

「弊社では、今後もお客様のEビジネスを支える事業基盤となるべく、ECプラットフォームの構築・運用を支援していきます。特にデータ利活用を支援するマイクロサービスを拡充し、店舗とECの情報を一元化してロイヤリティの向上につなげていきたいと考えています。そのなかでは、キャンペーンや年末年始など突発的なアクセス増に対応できるインフラは不可欠です。IIJのインフラサービスには安定性とパフォーマンスのさらなる向上を期待しています」(斉藤氏)

自社の通信販売事業をベースとして純国産ECプラットフォームで国内企業を支援し続けてきたecbeingとIIJのインフラサービスは、これからも幅広い業種のEビジネスを加速させていくはずだ。

株式会社ecbeingの詳細、お問い合わせはこちらから
https://www.ecbeing.net/

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