ITツールを導入しただけでは、DXは実現しない。従業員のエンゲージメントが低いと自発的な意欲が生まれず、さまざまな課題に対して創意工夫で乗り切ることはできない。6月28日に開催されたTECH+セミナー 人事テックDay 2022 Jun.「人材の価値を最大限に引き出すために」で、日立ソリューションズ デジタルマーケティング営業本部 ビジネスクリエイション部 シニアエバンジェリスト 松本匡孝氏は、DXの本質を考えたうえで、エンゲージメント向上に取り組んでいくことの重要性を指摘。マネージャーの負荷なく従業員が楽しく実施できる、新しいエンゲージメント施策のあり方を提案した。

DX実現には、CXとEXも必要

DXの推進には、企業文化・マインドを変革するCX=コーポレート・トランスフォーメーションと、EX=エンプロイー・エクスペリエンスが必要だとする松本氏。「DX、CX、EXという3つのXが揃ってはじめて、従業員がモチベーション高く施策を実行しDXが進むという循環がまわっていく」と語る。

DXに取り組むにあたっては、デジタルツールを導入しても現場で使われない、先端IT人材を採用してもすぐに辞めてしまう、他部門との横並びのDX専任部署では社内の理解・協力が得られず機能しない、といった課題がしばしば生じる。そこで重要となるのが、CXである。

「ツール導入の際には、ツールを使うメリットの啓発や現場のサポートも重要。また、先端IT人材には、スキルを活かせる業務を割り当て、ジョブ型制度などでそれを評価する仕組みも必要になる。専任部署は、CDO(Chief Digital Officer: 最高デジタル責任者)を設置して権限を集約し、社長直轄の独立組織として全社を統率していくほうがよい。こうして企業文化やマインドを根本的に変革していかなければならない」(松本氏)

また、変革後の企業文化やマインドを定着させていくためにはEXが重要となる。EXを高めるポイントは、従業員のスキルアップやモチベーション向上を図るための研修・育成の機会を設けることにある。また、モチベーション向上には自分の意見を出しやすい心理的安全性も重要だ。心理的安全性を確保できるリーダーシップのあり方についても考えていかなければならない。

エンゲージメントが向上しない理由

人材を資本として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる「人的資本経営」の考え方が注目を集めている。特に企業や個人を取り巻く環境が大きく変化するなか、人的資本の価値を最大限に活かす方向に向かう企業とそうでない企業とでは、埋めがたいほどの企業力の差が生じるともいわれている。

人的資本経営を考えるうえで直接関連するのが従業員エンゲージメントである。エンゲージメントが高ければ、仕事に創意工夫が生まれる。また、自分が担当する仕事の意義まで考えながら取り組むことで、仕事の質も向上していく。結果として、人的資本の価値も高まっていく形だ。

情報処理推進機構(IPA)が公開している「DX白書2021」では、DXの取り組み領域を「新規製品・サービスの創出」、「既存製品・サービスの高付加価値化」、「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」、「業務の効率化による生産性の向上」、「企業文化や組織マインドの根本的な変革」などに分類しているが、松本氏によるとエンゲージメントは特に「企業文化や組織マインドの根本的な変革」に取り組むDXに関連するという。

では、エンゲージメントを高めていくためには具体的に何に取り組めばよいだろうか。松本氏は、エンゲージメントが向上しない理由として「長時間残業」「改善施策が機能しない」の2つをあげる。これらに関する課題を1つひとつ解決していくことが必要となる。

残業に関する課題は、大きく分けて、マネージャーが部下の勤怠状況を管理できていない、従業員が長時間残業を改善する意識が低いという2つの問題に整理することができ、そこからさらに、勤怠状況を一元的に把握する仕組みがない、システムやエクセルなど複数の情報を参照する手間が発生している、長時間残業に肯定的な風土が会社全体にあるなどといった細かな問題点に分けていくことができる。

また、改善施策が機能しない理由としては、サーベイを実施しても改善されない、マネージャーの負荷が高い、研修費用や外部コンサルタントの利用コストが高額といった事情があげられる。

実績豊富なツールでエンゲージメント向上を実現!

こうした残業状況の管理と改善施策の運用に関する課題解決に貢献するのが、日立ソリューションズが提供する「リシテア/就業管理」だ。

「リシテア/就業管理」は、長時間残業をしている従業員や有給未所得者をシステム上で管理し、条件に応じてマネージャーへアラートが通知される仕組みとなっている。

チーム内の打刻状況は一覧表示できるため効率的に管理することが可能だ。オンプレミスだけでなく、クラウドでの提供にも対応しているため、スマートフォン・タブレットからの申請・承認も可能となっている。

また、残業状況はBIで分析され、ダッシュボード上に表示される。これにより、長時間残業への適切な対策を実施していくことができる。

また「リシテア/従業員エンゲージメント」では、従業員自らでエンゲージメントを高めていくための仕組みとして、サーベイ実施、改善アクションプランの作成と実施状況モニタリングなどの機能も搭載されている。「リシテア/従業員エンゲージメント」は、慶應義塾大学 島津明人教授との共同研究の成果として誕生したソリューションで、「ジョブ・クラフティング」の考え方を採用していることが特徴だ。ジョブ・クラフティングとは、やりがいを持って働けるように、仕事のやり方への工夫、周りの人への工夫、考え方への工夫という3つの視点から働き方を見直していく手法を指す。

仕事のやり方の工夫は、スケジュール管理などによる業務効率の向上、周りの人への工夫は、仕事で関わるチームや外部の人とのより良い関係性の構築、考え方の工夫は、自分の仕事はどのように経営に影響するか、社会的な意義は何か考えて仕事に取り組むことなどがあげられる。「リシテア/従業員エンゲージメント」では、これらをスムーズに行っていくための機能を提供。日々の業務で感じている悩みや困りごと、モヤモヤなどを吐き出し、工夫の実行計画を作成し実践していくことで、より良い働き方への取組を習慣づけることができる。

楽しく利用できるUI/UXも特徴だ。取組状況をハイキングに見立てて、進捗やランキングを確認することができるほか、他のメンバーへアクティビティを共有したり、ポイントが配布されたり、チーム内で会話をしたりなど、継続したくなるような仕組みが随所に盛り込まれている。

リシテアは、就業管理を始めとした人事関連ソリューションで25年以上の歴史を持つ。累計利用者数は200万人を超え、導入企業数は1500社に迫るなど、実績豊富な製品といえる。近年の状況を踏まえて、従業員が主体的にエンゲージメントを高める仕組みを実現する「リシテア/従業員エンゲージメント」が追加された。松本氏は「自信を持ってオススメできるソリューション」と力を込める。

予測不可能な時代にDXへの取り組みは不可欠だ。そして、DXを推進するのは「人」である。従業員の自発的な意欲を生み出していくため、エンゲージメントの向上に対する効果的な投資の重要性が高まっている。

[PR]提供:日立ソリューションズ