言うまでもなく、日本と海外とでは、法や文化が大きく異なる。現地にいる社員の考え方もまた、日本人のそれとは違うものだ。日本発によるグローバル経営を成功に導くためには、異なる商習慣で行われるビジネス、そこでの人材の動きを絶えず可視化して、適切にこれをマネジメントしなくてはならない。また、未進出の国にも目を行き届かせ、好機があるならば即座にビジネスを開始するような俊敏性も必要となる。

グローバル経営に対応した基幹系システムを選ぶことは、今述べた可視性、俊敏性を保つうえで極めて重要となる。本稿では、クラウドERPの「Oracle NetSuite (以下、NetSuite)」を導入してグローバル経営を推進する、2つの事例を紹介したい。登場するのは、NetSuiteでグローバルの業務基盤を構築したディー・エヌ・エー(以下、DeNA)と、同じくNetSuiteを利用することにより、わずか半年でインド市場への参入を果たしたオリンパスだ。

Oracle NetSuite 導入事例
[株式会社ディー・エヌ・エー]
DeNAグループが選んだクラウドベースの業務基盤
[オリンパス株式会社]
わずか半年でインド市場への参入を果たしたオリンパスの挑戦
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DeNAグループが選んだクラウドベースの業務基盤

世の中に新しい価値をもたらすサービスを作り続けてきたDeNA。同社は、日本で成功した世界トップクラスのモバイルインターネットのノウハウをもって、グローバル経営を推進。世界10か国にある拠点のもと、ビジネスを展開している。

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グローバル経営に際して同社が重視するのが、経営情報の迅速な共有および、グローバルで柔軟に事業展開を図るための、会計、人事といった業務基盤の整備である。DeNAではこの業務基盤として、NetSuiteのクラウドERP「NetSuite OneWorld」を導入。グローバルビジネスの動きを可視化することに成功している。

プロジェクトの細かな過程はダウンロード資料を参照してほしいが、この基盤整備をリードした同社 IT戦略部グローバルオペレーショングループの橋元氏は、特に人事面での成果について「NetSuite OneWorldの人事管理システムを導入したことにより、グローバルで従事する約2,000名の社員をすべてリアルタイムで把握できるようになりました」と評価している。

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わずか半年でインド市場への参入を果たしたオリンパスの挑戦

続いて紹介するオリンパスの取り組みは、グローバルの基幹系システムを統合するのではなく、ある国への市場に対し、クラウドERPならではの俊敏性を活かして迅速な参入を果たしたというものだ。

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同社は経済成長の一途を辿るインド市場に着目し、内視鏡事業をはじめとする医療事業の更なる成長に向けた拡販を計画。同市場の成長率以上のビジネス展開を目的に、Olympus Medical Systems India Private Limited（以下、OMSI）の設立を決定した。注目すべきは、そこから実際にビジネスを開始するまでのリードタイムである。決定を受けて基幹系システムを構築するプロジェクトチームを結成したわずか半年後、同社は、インドにおいて本格的な事業をスタートさせている。

事業の迅速なスタートを支えたのは、NetSuiteの持つ、クラウド型、グローバル対応という優位性だ。当時このプロジェクトをリードしたオリンパスのコーポレートセンター IT統括本部 本部長(当時)の北村氏は、「短い準備期間にもかかわらず、OMSI が当初の計画通り、ビジネスをスタートできたのは大きな成果といえます。また、システム稼働後の不具合も日本主導で迅速に対応できています」と語っている。

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*　　*　　*

DeNAとオリンパスの取り組みについて簡単に紹介してきた。NetSuiteはこの2社のほかにも、数多くの企業のグローバル経営を支えている。以下にあるリンクでは本稿で紹介した2社の取り組みを詳細に説明しているので、参考のうえ、グローバル経営の成功に役立ててほしい。

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