24 x365 ノーダウンオペレーションをモットーに、大手クラウドや国内外の通信事業者などとの接続性に優れたデータセンターを都内4箇所で運営しているアット東京。そのアット東京は、東京都が認定する「トップレベル事業所」認定を取得している。

データセンターが「トップレベル事業所」認定を得ることとは

アット東京は東京都が定める東京都条例「トップレベル事業所」の認定を、3つのセンターで取得している。

「トップレベル事業所」は、データセンターに限らず「地球温暖化の対策の推進の程度が特に優れた事業所(優良特定地球温暖化対策事業所)」として知事が定める基準を満たした事業所に対する認定。同社設備運用グループの三井サブグループマネージャーは「都内のデータセンター事業者で3箇所ものデータセンターでこの認定を取得しているのは非常に稀」だという。そして「この認定は、省エネ活動をきちんとしていることが認められる、ということなのです」とも。

  • アット東京 技術・サービス本部設備運用部設備運用グループ 三井 紀生 サブグループマネージャー「省エネの講演をさせていただくと、やはり運用の工夫に興味を持たれていると感じ、みんな地道な努力をしていらっしゃるのだなあ、とシンパシーを感じる」と言う

    アット東京 技術・サービス本部設備運用部設備運用グループ 三井 紀生 サブグループマネージャー
    「省エネの講演をさせていただくと、やはり運用の工夫に興味を持たれていると感じ、みんな地道な努力をしていらっしゃるのだなあ、とシンパシーを感じる」と言う

同社の伊藤理事は「トップレベル事業所の認定を得ると、都条例で定める温室効果ガスの排出総量削減義務において一定規模の温室効果ガスを排出した事業所に対して削減義務率と基準排出量の決定がされます。決定された削減義務率の緩和が得られ、緩和されて余った排出量は排出削減できなかった事業所に売ることができたりします。キャップ&トレードのような形ですね。そんなメリットもあります」と語る。そして「海外のお客さまは、環境への配慮を重要視なさいますからね。トップレベル事業所認定は東京都の認定ではありますが、きちんと環境に配慮しているというエビデンスになりますから、営業面でも活用できていると思います」と続ける。

付け焼刃では無理な「トップレベル事業所」認定

トップレベル事業所の認定は毎年更新の申請をする。

また、評価項目が多く、かつその項目が毎年毎年少しずつ変わり、それに伴って評価の仕方も変わるため、前年度の基準では問題なかったことが新しい基準になってよりレベルアップすることが多いそうで、トップレベル事業所認定を受けるごとに大変になっているそうだ。

「評価のガイドライン(項目)はA4で340ページくらいあり、項目は200項目以上ありますからね」と伊藤理事も苦笑する。

「トップレベル認定を受けるときのガイドラインはその年に出てきたものを使いますが、評価は前年度の実績に対しての評価です。だから後からで出てきたものを見て、前年度の基準から変わったところを一から見直して、改めて判断していかないといけないのがまた大変ですね」ということで、つまり「生半可な覚悟ではなかなか取得できない。地球のために、世の中のために環境に配慮しよう、エネルギーの効率を高めよう、という会社としての確固たる意志がないと、取得しても継続して更新していくのが大変ですから」と二人は口をそろえる。

  • アット東京 技術・サービス本部  伊藤 久 本部長補佐「普段から地道に省エネ活動をすることにつきますね。環境に対する意識を全社員が持つことが大切です」と語る

    アット東京 技術・サービス本部 伊藤 久 本部長補佐
    「普段から地道に省エネ活動をすることにつきますね。環境に対する意識を全社員が持つことが大切です」と語る

データセンターにおける省エネの難しさ、そしてやり甲斐

アット東京はデータセンター事業者である。その電力消費量が膨大であることは想像に難くない。そんなデータセンター事業で、いかにして省エネを実践しているのだろうか。また、省エネのしどころはどんなところなのだろうか。

「なんといっても熱源、つまり空調。熱源をいかに効率よく作っていかに効率よく冷たい空気を渡すかということが、データセンター事業者として一番省エネの工夫をしていくところ」だとのこと。「私たちのデータセンターはサーバールームをお客さまにお使いいただいているので、お客さまの機器のエネルギー消費に関しては私たちが触れることはできないため、場所を提供している側として、工夫できるところはそこ」という。「お客さまには、こういうような配列なら省エネになりますよ!など、お客さまのためにも助言をすることがあるし、機器を工夫したり、キャッピングしたりブランクパネルをいれて頂いたり、お客さまとともに頑張るということもしている」ということだ。そのほか、館内電気のLED化や節電など、全社で地道な努力を継続しているとのこと。

三井サブグループマネージャーは「この仕事は資料作りがとても大変だけれど、東京都からこのような形で認めていただける。仕事として形になり、やりがいがあって楽しい。それに、これからの世の中のためになることなので、それも励み」と笑う。

そして伊藤理事、三井サブグループマネージャーの2人は「環境にもじゅうぶんに配慮したデータセンターとして、企業をつなぎ、業界をむすび、新たな価値をつむぐ 途切れぬ安心のデジタルビジネスプラットフォームを目指したい」と話を締めた。

  • 伊藤理事、三井サブグループマネージャー (左から、並び順)

    伊藤理事、三井サブグループマネージャー (左から、並び順)

[PR]提供:アット東京