課題は後れを取る「創薬力」 武田薬品次期社長にキム氏

デスク「武田薬品工業社長CEOのクリストフ・ウェバー氏が2026年6月に退任すると発表し、後任も発表したね」

記者「最大市場の米国でビジネスユニットプレジデントを務めるジュリー・キム氏です。ウェバー氏が主導した米シャイアーの買収で同社の売上高の9割が海外となりました。キム氏はそのシャイアー出身です」

デスク「海外に比重を置くね」

記者「社員も約5万人中、9割が外国籍です。ただ、武田の創薬力には課題があります。売上高では国内トップですが、時価総額では中外製薬と第一三共に差をつけられているのは、その証左と言えるでしょう」

デスク「特許切れも迫るね」

記者「主力薬だった『ビバンセ』が特許切れとなり、次なる主力の潰瘍性大腸炎の治療薬『エンタイビオ』も32年頃に特許切れを迎えます。今はM&Aで新薬の種を仕込み中。業界ではキム氏もウェバー氏と同じ戦略を取るとの指摘が多いです」