REVOLUTION・新藤弘章社長「都心不動産の買い取り再販事業を展開、M&Aで金融機能も拡充」

「今後はREVOLUTIONに持ち株会社的機能を持たせて、各事業を統括する形にしていくことを考えている」

 同社はかつて、山口県に本社を置く原弘産という社名の不動産会社だった。当時はマンションも手掛けていたが、2019年にケイマン諸島の投資ファンドであるEVO FUNDが親会社になって以降、社名を変更し、地方不動産の買い取り再販事業に転換した。

 さらに23年に新藤氏が社長に就任して以降は、都心一等地の不動産の買い取り再販事業に特化。「不動産、金融に特化して生態系を構築していきたい」。いわば、インターネット証券から始めて銀行や保険、資産運用など様々な機能を追加してきたSBIホールディングスのような形が目指す姿となりそうだ。

 M&A(企業の合併・買収)を通じた事業の拡大も進めていく考え。例えば24年10月には投資・配当型クラウドファンディング「ヤマワケ」を運営するWeCapitalを連結子会社化。同社は子会社のヤマワケエステートを通じて不動産クラウドファンディング「ヤマワケエステート」も展開している。  子会社化の理由について「経営陣が優秀で、同業他社と比較しても拡大ペースが速く、我々とシナジーがあると考えた」。REVOLUTIONが持つ不動産の仕入れや販売の力と、WeCapitalのクラウドファンディング事業を融合させる考え。

 今後は金融事業を拡充したい考えだが「先々は銀行や債権回収の機能を持ちたい」と話す。

 新藤氏は元々、経済産業省の出身。大学時代に太陽電池を研究していたこともあり「エネルギー問題を解決して日本を平和にしたい」という思いで入省。

 その後、一時政治の道を志し「経営スキルや人脈など、人としての総合力を高めたい」とコンサルティングファームに転職。そこで声がかかったREVOLUTION社長に転身。「経営者として世の中にインパクトを与え、事業を通じて国富を拡大したい」と今も日本全体の成長に貢献することを考えている。