米麹発酵食品を主軸に多数の商品群の開発やEC販売を行うオリゼはこのほど、公益財団法人石川県産業創出支援機構(ISICO)が実施する成長戦略ファンドの支援事業に採択された。米麹で作る甘味料の開発を強化する。
「オリゼ甘味料(米麹発酵糖分)」は、古米やくず米をアップサイクルすることで食品ロス削減や、砂糖生産における森林破壊の抑制にも貢献するサステナブルな甘味料だという。この製造工程の鍵となる「発酵」の技術をより高めるため、2024年5月より発酵大国として知られる石川・金沢市に支社を設置し、石川県内の企業・大学との連携を進めている。
今回の支援事業に採択されたことにより、廃棄米を使用したオリゼ甘味料の製造効率改善を図る。さらに、石川県内の企業との協業を視野に、食品ロスの削減と米麹で作り出す甘味料の普及を目指していく。
オリゼは2024年6月、米国の1万8000の小売店舗への販路を持つ醤油メーカーであるSANーJ International Inc.と事業連携し、海外展開にも着手している。
まずは、国内で200万食以上の販売実績がある「米麹グラノーラ」を主軸とした白砂糖不使用の商品ラインアップを展開する予定だという。今後、健康機能性について金沢工業大学との連携を強化しながら、米国向けの商品開発を行っていく。
「石川県とのつながりが生まれたのは2022年で、これまで2年間、石川県の企業との協業を進めてきた。今年、正式に石川支社を開設し、ますます本格的な事業展開を始めようと考えている中で、石川県ならびにISICOの貴重な機会に採択をいただいたことを大変うれしく思っている」(小泉泰英代表)と述べた。