知育玩具サブスクの『ChaChaCha』、「初月1円」で新規獲得に成功

自立の株式会社が運営する知育玩具のサブスクリプション(サブスク)サービス「ChaChaCha(チャチャチャ)」の利用者が毎年堅実に増加している。他社ではあまり見かけない「初月1円」のプランが、新規顧客の獲得につながっているという。

自立の株式会社は千葉と茨城を中心に福祉事業を展開している。元々、知育玩具のサブスクサービスを提供する会社としてではなく、放課後デイサービスや児童発達支援を行う企業として会社を設立した。

知育玩具のサブスクサービス「ChaChaCha」を開始した理由について、「まさしく放課後デイサービスが関係している。障害を持つお子さんが知育玩具で楽しく遊ぶ様子を見たことがきっかけだった。特に保育士が選んだ玩具は、子どもが楽しく遊んでいた」(川崎孝介代表)と振り返る。

知育玩具のサブスクサービス市場には、「トイサブ!」や「キッズ・ラボラトリー」などの先行企業がある。他社との差別化においても、就労者支援事業を展開していることが生きているという。

「ChaChaCha」は保育士資格を持つスタッフが注文者の子どもの成長に合わせた知育玩具を選定して配送する。「基本プラン」のほか、「学研ステイフル監修プラン」、同社だから提供可能な「特別支援教育プラン」などを用意している。

「保育士経験のある人が転職してくるケースもある。やはり保育士の資格を持っている人がいることは強みだ。注文者にヒアリングを行った結果、『それならこのおもちゃが良いな』と選定することもある」(同)と話す。

▲理学療法士、作業療法士、言語聴覚士へおもちゃの無償提供を実施

通常、月額税込3910円のプランを初月限定で「1円」で提供するお試しプランも就労者支援事業が生きている。返却されてきた玩具の清掃、消毒、梱包などは就労支援事業として、雇用する障がい者が行っている。障がい者を雇用することで支援を受けられる国からの補助金(支援金)などを活用することで、他社にはなかなか真似できないサービスを実現している。

今年7月には、障がいを持っている子どもたちに携わる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士へ玩具の無償提供を実施した。子どもの障がいや性格に合わせて適切な玩具を選定し、運動神経や知育の発達を促していく。