ピクシブは9月4日、クリエイター支援サービス「pixivFANBOX」において、全国のコンビニエンスストアでクリエイターのプリント商品が購入できる新サービス「FANBOXプリント」の提供を開始した。印刷代金の30%がクリエイターに還元される仕組みにより、創作活動を支援する。
ピクシブの運営する「pixivFANBOX」は、クリエイターの継続的な創作活動を応援するファンコミュニティ。クリエイターは、ファンから毎月支援を得ることができ、創作の裏話を支援者だけに公開するなど、限られたファンとのコミュニケーションを楽しむことができる。
このほど、「pixivFANBOX」に登録されたクリエイターの作品を購入できるコンテンツプリントサービス「FANBOXプリント」の提供を開始した。
全国のコンビニエンスストア約3万2000店舗(ローソン、ファミリーマート、ミニストップ)に設置してあるシャープ製マルチコピー機にて、クリエイターのプリント商品を購入でき、販売価格は「イラストブロマイドL判が300円(税込)、「イラストブロマイド2L判」が500円(税込)、「A4光沢紙」が500円(税込)、「A4普通紙」が300円(税込)。ファンがクリエイターのコンテンツをプリントすると、印刷代金の30%がクリエイターに還元され、創作活動の支援につながる。
▲コンビニエンスストアでの購入方法
これまでプリント商品の有料販売は、コンテンツプロバイダーから声がけされた版権作品やVtuberなど、一部のクリエイターのみ可能だったが、「FANBOXプリント」を使うことで、販売数に応じた印刷代金の30%をクリエイター自身が受け取れる仕組みを実現した。
現在は、全クリエイターではなく約100名のクリエイターのみがプリント商品の販売ができる先行利用期間となり、「FANBOX」を利用する全クリエイターがプリント商品販売可能となる正式リリースは、2024年12月頃を予定している。
従来のネットワークプリントは、パソコンやスマホを使って文章や画像をアップロードし、シャープ製マルチコピー機で印刷ができるサービスで、プリント番号を知っていれば誰でも印刷ができる。そのためファンサービスの一環として利用しているクリエイターも多いが、どれだけ印刷されてもクリエイターに還元される仕組みはなかった。
「pixivFANBOX」は、プリント商品によるクリエイターへの還元を目的とした応援型コンビニプリントキャンペーンをこれまでに複数回実施し、合計22名のクリエイターの作品を販売。累計約3万人のファンに購入された。
キャンペーン開催時には、SNS上でクリエイターとファンがプリント商品をきっかけに交流する姿が多く見られ、ECでのグッズ購入とは異なるコミュニケーションが生まれていることに驚いたとし、こうした大きな反響を受け、期間限定のキャンペーンとしてではなく、クリエイターが日常的に使うことができる新たなプリントサービス「FANBOXプリント」の展開に至ったとしている。
今後は海外のマルチコピー機やコンテンツプロバイダーとも連携し、日本にいながら海外でプリント商品を販売できる仕組みを構築するとともに、版権元の許諾を得た上で、2次創作プリント商品や、シール紙、ポストカードなどラインナップの拡大を目指すとしている。将来的には、どんなクリエイターでもいつでも気軽にコンビニエンスストアで自身の作品を販売でき、ファンはいつでもどこでも好きなクリエイターのプリント商品を購入して支援できる世界を目指す。
グッズ制作の第1歩として、多くのクリエイターが気軽に利用するサービスへ成長していくため、今後も「FANBOXプリント」は、クリエイターやファンの日常を豊かにする機能の提供や企画を実施していく考えを示した。
▲「コンビニエンスストアで買ってpixivcobanゲット!」キャンペーン
サービスリリースを記念し、9月4日~11月27日の期間、抽選で250名にプリペイド式電子マネー「pixivcoban」800円分をプレゼントするキャンペーンも実施する。