「CROSS MALL」、約2000社が導入 リアル拠点生かし店舗支援を強化

アイルが提供する複数ネットショップの一元管理クラウドサービス「CROSS MALL(クロスモール)」は、約2000社が導入する有力サービスだ。機能強化や連携先の拡大に加えて、リアル拠点「BACKYARD TOKYO(バックヤード・トーキョー)」を活用し、導入店舗向けの勉強会や動画撮影を実施している。導入店舗の満足度を高め、「CROSS MALL」を長く愛用してもらえるように支援体制を強化している。

「CROSS MALL」は、有力な大手モールはもちろん、ファッション系ECモール、越境ECモールなどに幅広く対応している。カートシステムにおいても大手カートシステムに加え、「BASE(ベース)」「Shopify(ショッピファイ)」といった成長性の高いカートシステムにも対応している。

2023年4月には「メルカリShops」の注文情報・在庫情報の連携を開始し、2024年6月には商品情報連携にも対応した。「メルカリShops」への出店数は連携開始から1年間で100社超となり、商品情報を連携したことで、さらに出店が加速しているという。

「注目度の高さを受けて、『メルカリShops』の解説動画を『BACKYARD TOKYO』で撮影し、利用店舗向けに配信した。メルカリの担当者にも参加してもらい、対談形式で詳しく解説していただいた」(CROSS事業部統括マネージャー 本守崇宏氏)と話す。

<動画や勉強会を提供>

「BACKYARD TOKYO」というリアル拠点がある強みを生かし、利用店舗向けのコンテンツ提供に注力している。「メルカリShops」以外にも「ライブコマース」や「越境EC」など店舗の関心が高いテーマに関する動画を作成し、配信していく予定だ。

「BACKYARD TOKYO」では、利用店舗向けの勉強会も開催している。先日、初級編を開催し、今後、中級編や上級編の開催を予定している。

「『CROSS MALL』では、利用店舗さまに長く愛用していただくことを目指している。これまでも『BACKYARD AWARD(バックヤードアワード)』でバックヤードの担当者を表彰し、モチベーションを高めていただく取り組みを実施してきた。リアル拠点を生かして学べる企画やコンテンツを提供し、EC運営に役立てていただくことで、『CROSS MALL』を利用するメリットを高めていきたい」(同)と話す。

<商品データ管理を強化>

昨年11月から提供を開始したバックヤード業務管理を実現するクラウドサービス「BACKYARD(バックヤード)」は、先行導入企業とコミュニケーションを図りながら、機能のブラッシュアップを続けている。

ECや小売、卸売などの業態を超えたボーダレスなバックヤード業務の一元管理を実現するクラウドサービスとして、機能拡充を図っている。

「先行導入企業さまから、『BACKYARD』に商品データベースの機能も担ってほしいというお声をいただいた。商品データの管理が煩雑になる事業者は多いが、今では自社ECサイトにもっとも充実した商品データがそろっているケースが多い。そのデータを効率的に管理できるだけでなく、出し入れしやすい仕組みにすることで、自社だけでなく、卸先などにもスムーズに商品データを連携できるようになる」(同)と話す。

アイルは「CROSS MALL」や「BACKYARD」以外にも、さまざまなソリューションを提供している。今後は企業のニーズに応じて、より多様なサービスを複合提案できるようにしたいという。